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幸福日和 #055「歩きながら考える」
家にいるだけでは悩みが晴れなかったり、
職場にいるだけでは、
良いアイデアや解決策が思いつかないことがあります。
そんな時は、少しだけ外に出て、
歩きながら考えてみる。
いつもの自転車や車の移動を「歩くこと」に変えて
ゆっくりと時間をかけて出かけてみる。
休憩がてらオフィスから出て、
外の新鮮な空気を吸いながら、
アイデアを考えてみる。
「歩きながら考える」ということが、
助けになることがあります。
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実は、歩きながら物事を考えるのが好きな人は
いつの時代にもいたものです。
あの小説家の芥川龍之介さんは、
歩きながら話をすることが好きな人でした。
当時交流のあった谷崎潤一郎さんとは、
よく東京の街の中を「歩きながら」会話をしていたと言われています。
谷崎さんは洋服姿で、芥川さんは和服スタイル、
カフェでもなく、バーでもなく、
とにかくひたすら歩いて会話をする。
芥川さんがなぜ歩きながら話をしたがったのか、
谷崎さんにはその理由はよく分からなかったようでしたが、
途中で話が足りなければ、
話を終えるどころか、歩く距離をのばして話を続ける。
そうした中で、様々な文学談義をしたそうです。
また時代は少し遡り、幕末の明治時代。
江戸城の無血開城に尽力した、
勝海舟さんも歩きながら考えるのが好きな人でした。
歩くと言うことが手段でしかなかった当時、
「歩きながら見聞を広めること」を勝海舟は
「散歩」と言う言葉に置き換えたのだそう。
彼は暇を見つけては、街へ繰り出し、
市井の人々の生活を観察してきたそうなんですね。
彼にとって「歩きながら街を眺めながら歩く」ことは
世の中の行く末を考えるための
大切な習慣でもあったのかもしれません。
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思い返してみると、僕もまた、
歩いて考えることを大切にしていました。
今まで仕事の中で考えてきた
企画やアイデアの多くは、
実は会社のオフィスで生まれたものばかりではありません。
ふと、思い立って旅に出かけた先で
その街並みの中を歩いている時であったり、
大きな公園をぐるぐると歩きながら
物事を考えている時でした。
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もしも今悩み抱えているものがあれば、
今いる場所に留まっていないで、
その場所から離れてみる。
そして歩きながらリラックスをして
思い巡らせてみる。
再びその場所に戻ってきた時。
悩みに曇った気持ちが晴れ、
答えが見えているかもしれませんよ。
歩くことは物理的なことだけでなく、
その先の解決にもたどり着いてゆくことだと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございます。毎日時間を積み重ねながら、この場所から多くの人の毎日に影響を与えるものを発信できたらと。みなさんの良き日々を願って。