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孤島の窓辺から #010「日常にユーモアと明るさを」

ナチスがドイツを率いていた頃。
その権力を陰で支えていたのが、
メディアによるプロパガンダの力だったと言われています。

独裁者を崇拝し、軍国主義を高揚させるテーマのもとで、
大衆の記憶に残り、感情に訴えかけるスローガンを
巧みに使い分けて、人々を高揚させていきました。

本だけでなく、新聞やラジオまでもコントロールし、
学校の授業をはじめ、様々な公共的な場で
そのイメージを広めていったんです。
国民は我らが正義を信じ、それを疑うことも忘れた。

その後、世界がどのような末路を辿ったのかは
みなさんもご承知の通りですね。

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そんな状況の中で、
同じメディアを武器にしてナチスに対抗した人物がいます。
喜劇王のチャールズ・チャップリンです。

ナチスのプロパガンダ政策に対抗して、
彼は「ユーモアと笑いを武器」にして、
独裁政権に立ち向かいました。

「独裁者」という作品では、
なんと主人公が、
独裁者の顔に瓜二つのユダヤ人の床屋の主人。

あまりに顔が似すぎたために、
とあることがきっかけで独裁者と入れ替わり、
床屋の主人が独裁者になりすましながら生活をしていきます。
そして、最後は平和を願うあの演説シーン。

今でも語り伝えられる有シーンですよね。

信じられないかもしれませんが、
製作当時、世界が戦争に突入していく中で
チャップリンの映画製作は様々な批判を浴びていたようです。

そんな中でも、彼は映像で平和を願い
人々の生活にユーモアと明るさをもたらそうとしたんですね。


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中国が今、
自国のためにプロパガンダ映画をつくっているようです。

映像の技術も発達している昨今、
当時のモノクロ映像とは違い、
あまりにリアルな描写が可能になった現代。

その映像から流れるイメージは、
本当にイメージの世界の話だけで終わるのか。
人気のハリウッド映画の表現までもを(無断で)取り入れているそう。

それを子供達はそれ見て、
その(醜くも)緻密で美しい映像美に、
疑いもなく「喜びと感動」を持って信じてしまうのではないか。

現実にならないことを願うばかりですが、
歴史は繰り返すという言葉もあります。

チョップリンのように、
笑いと明るさで世界を覆っていきたい。


遥か孤島の窓辺で、
そのような映像や考え方が、、、
広がってほしいものだと、
心の底から願う日々です。


最後までお読みいただきありがとうございます。毎日時間を積み重ねながら、この場所から多くの人の毎日に影響を与えるものを発信できたらと。みなさんの良き日々を願って。