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【和訳】 露の崩壊を狙う欧米の嘘の帝国。その➁

今回は、前回の投稿で紹介を始めた、ロシア新聞(Российская Газета)がパトルシェフ露安全保障会議書記(議長)に取ったインタビューの続き。尚、後➁回(全部で4回)で、このインタビューの紹介を終える予定(希望的観測)。

歴史は繰り返される

質問:欧米は1939年まで独のナチ・レジームの危険性を否定し、例えば1938年にはタイム誌は、ヒトラーをマン・オブ・ザ・イヤーにまで認定した。歴史は繰り返されるということなのか?
回答:1930年代は、欧米は危険性を否定してきただけでなく、独でのファシズムの形成と強化に積極的に貢献した。特に欧米の大企業は際立っていた。ヒトラーを経済面で支えていたの独の実業家だったという「神話」は、戦後に欧米の歴史かが作り出したに過ぎない。一部の米企業に至っては、1943年、つまり戦争の転換点までナチスと手を組んでいた。
質問:ナチスが収容所で殺人のために使っていた「サイクロンB」毒ガスも欧米の技術を基に作られたという説もある。
回答:その一連のプロセスをナチスが如何にして構築したのか調べてみると良い。例えば、IBMという会社を誰もが知っている。ナチスが強制収容所での大量殺害の計画と記録に使われたのはまさにこの会社の計算機器だった。同社の当時の最高経営責任者(CEO)だったワトソン氏はヒトラーから勲章まで受けている。これはたったの一例に過ぎない。そして今はその歴史が繰り返されている。欧米はウクライナのネオナチを積極的に支援し、大量に武器を供給し続けている。
ウクライナ危機のお蔭で、欧米の軍事産業は注文が絶えず、大喜びだ。特別軍事作戦をなるべく短期間に終え、犠牲者を最小限に抑えようとしている露と異なり、欧米は最後のウクライナ人が亡くなるまでこの危機を延ばしたいのも当然だ。なぜか未だ、軍国主義者や侵略者は必然的に軍事制服を身に着けていると思う人が多い。しかし、アングロサクソンの見た目に騙されてはならない。憎しみ、怒り、非人道的行為をどんなに優れた服装であっても隠すことはできない。
質問:特別軍事作戦の目的を理解していない、もしくは嘘だと主張して認めない(我が国の敵対)者は多いのでは?
回答:特別軍事作戦の目的は明白でそれは、ウクライナのネオナチが8年間に亘って犯してきたジェノサイドから、何千万人というルガンスクとドネツク共和国の人々(の命)を守ることだ。かつてヒトラーは露に関連する全てを消滅させることを夢見たが、現在はヒトラーの思想を受け継いでいる追随者たちは同じこと他のスラブ人の手で行おうとしている。露はこれを決して許さない。非ナチ化に関して言えば、我々の狙いは、欧米によって我が国の国境付近に作られたネオナチの足掛かりを打ち負かすことだ。一方非武装化の必然性に関して言えば、武器で埋め尽くされたウクライナは我が国の安全保障にとって、核兵器、化学兵器および生物兵器の開発の利用を含む重大な脅威となっていた。
質問:米は本当にそのような挑発を画策できると思うのか?
回答:米の支配層は他人の命を大切に出来ない。米人は焦土の上を歩くのに慣れている。米は第二次世界大戦以来、原爆を含む爆撃によっていくつもの都市をこの地上から消滅させてきた。ベトナムの森林に毒を撒いたり、セルビア人の上に放射性爆弾を落としたり、イラク人を白リンで生きたまま燃やしたり、シリア人の塩素毒殺を仕掛けたりしてきた。攻撃的かつ非人道的な本性を何度も示してきている米は、ウクライナ人の命に関心を持つと思えない。そして歴史が示す様に、NATOも決して防衛同盟ではなく、まさに侵略的同盟なのだ。
質問:米支配層は、いったい何のためにこんなことをやるのか?
回答:米は遥か昔から、全世界を属国と敵に分けている。米人は子供の頃から、米が世界の中心であり残りの人類は実験場か資源の付属物に過ぎないと教えられて育つ。400年前、英からやってきた移民が現地人(インディアン)を非文明的野蛮人と見なしていたため、平気で強盗したり彼らを殺したりしていた。今やそれは民主化と人権のレトリックに置き換えられ、世界規模での海賊行為に発展している。米支配層は、二度に亘る世界大戦を経て超大国となった成功体験を忘れておらず、そしてその超大国が死に際にいるという事実を受け入れたくないのだろう。
 
短めではあるが、キリが良いので今日はここまで。

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