苦手の再点検。不器用すぎて泣いていた日々
苦手なことについて、「本当に苦手なのか?」再点検する価値があるかもしれないな、と思い返す出来事があったので、書きます。
昔、泣くほど嫌いだったのに、今はなぜか好きなもの、ありませんか?
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この連休中に実家に帰って、母に教えてもらいながらほつれたジャケットを縫おうとしました。しかし、なかなか上手く縫えない私。縫い目の位置も大きさもバラバラで、家族一同爆笑。そして、母が
「本当に不器用だよね。」
と、一言。
そういえば、私の裁縫スキルは壊滅的。
高校生のとき家庭科の授業で縫ったカバンを自宅に持って帰ったら、呆れられたなぁ。左右対称とは程遠いカバンでした。
不器用すぎて数々の涙を流してきた幼少期。
書道を習い始めた頃は、なかなか墨が上手に扱えなくて、洋服や教室を真っ黒にして怒られました。(なぜ他の子は、あんなにお行儀良くできていたのだろう。)
料理も、ひどかったなぁ。リンゴの皮むきを小学校4年生くらいのときに練習したのですが、自宅で毎日泣きながら、2か月くらいは練習したと思います。(リンゴは、田舎のおばあちゃん家から、毎日皮をむけるほど送られてきた。そして弟は何も練習しなくても皮がむけた。余計に泣いた。)
なんて悲しみに浸っていると、母がもう一言。
「不思議だよね、ジャケット一着直せないのに、あなた刺繍は上手だよね。この前もカバンに可愛いの縫っていたじゃん?」
そう、私、刺繍が好きで、よく無地のトートバックなんかに刺繍します。
でも、ほつれたジャケットは縫えない。同じ裁縫でも種類が違うんですね。
規則正しく縫い目が目立たないように縫うのは、苦手。
自分で考えた絵をカラフルに縫いつけていくのは、得意。
「よく料理もできるようになったよね……。」
リンゴ一つ切れなった私が、一人暮らしで自炊していますからね。(笑)
そういえば、同じことが料理にも言えます。
レシピを見ながら、決められた材料で、きっちり分量を量って、決められた料理を作るのは、苦手。
でも、レシピや料理エッセイからアイディアをもらいながら、スーパーでその日安い食材をそろえて、思いついた調味料で創作料理的に作るのは、得意。
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私には今、好きなものがたくさんあるようです。
刺繍、料理、読書、書道、絵を描くこと、ピアノやサックスの演奏、手帳を書くこと(「手帳で本当に夢は叶うのか?私と手帳の歴史」)……
「そんなに色々できて、器用なんだね」
という反応をたまにされますが、とんでもない。
裁縫も料理も大の苦手で大っ嫌いで、この世からなくなれば良いと思っていたので、高校生まで家庭科の授業は地獄でした。
調理実習なんて、周囲に迷惑がかかると思い、前日に全く同じメニューを母と作って予習していました。(笑)
(それでも当日は、同じ班の子に、極力やってもらい、私は片づけ担当。「(笑)」とか書いたけど、全然笑えない。)
自分はなぜこんなにできないことが多いのだろう、と悲しくなっていた日々。
料理も裁縫も、他のたくさんのことも、面白さに気づいたのは、フランスへ行ってからです。19歳、初めての海外。
(愛する国、フランスのおかげで好きなものがたくさんできたお話:「小さなレベルで夢→目標が叶ったお話。…」 )
自由に料理したり、食事を楽しむフランス人の姿や、人間の手仕事の重みに感動するような芸術を見て、「私、これなら興味あるぞ……。」と。
一つの物事も、違う文化の眼鏡を通してみると、全く違うように見えたりするんですね。
だから、苦手なことを再点検してみるのも、悪くないかもしれない。
ずっと「苦手なこと」の呪縛に囚われて生きづらかった私も、こうして色んな「好き」に囲まれて生きているから。
泣くほど嫌いだったから、今余計に毎日が楽しいのかもしれません。
ジャケットは、85パーセント、母が縫い直しました。
ついったーも始めました**:https://twitter.com/kahonne_france
読んでいただきありがとうございました😊 素敵な一日になりますように!