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家計診断 #3(住宅購入の検討)

ウマいFP山内による勝手に家計診断シリーズ3話です。
これは私個人にではなく掲示板にでている相談内容で、
私だったら、どのようにアドバイスをするかを書くものです。

相談内容

住宅ローンの相談

夫34歳 質問者様37歳
夫の年収560万 質問者様の年収420万 貯蓄は400万円
質問者様は現在育休中で、来年4月にフルタイムで復職予定。

夫には奨学金返済(300万円)が残っていて、毎月3万を42歳まで返済予定。
奨学金返済があと二年ほど(70万円前後)ときいていたが、
住宅ローンに不安を感じて夫に確認を取らせたが、
300万円ほどあると聞いて、最近知った。

子供が産まれたのを機に、実家近くに5,100万の新築マンションを購入しようかと検討しているが不安。

頭金無しのフルローンを組もうかどうかの検討中とのこと。

FPに相談したら、無謀ではないと言われた。

0.6パーセントの変動で、地銀のローン事前審査を通ってしまい、手付けも払いました。5日後に本契約を迎え、不安とのこと。

アドバイス内容


1 住宅ローンを組むときは余力のある状態で行う


奨学金やその他のローンがある状態、貯蓄もない状態で組むのはご法度。
住宅ローンは返済が滞ると、競売にかけられて、
時価より安い金額で買いたたかれて、多額の借金だけが残ります。

住宅ローンの返済が滞る割合は2%ほどいると言われています。
決して他人ごとではありません😱

その理由は様々です。失業や病気等によって収入が減ったり、
教育費のピーク時に耐えれなかったり、身の丈に合わない生活をしたり、
購入額に無理があったりなどです。

対策としては
貯蓄を常に持っておくこと
常に収支がプラスになるように調整すること
多重債務はしないこと
今回は奨学金が300万円もあるので、まずはこちらを完済するために
安い賃貸物件を借りて貯蓄をするのがよく、
お子様を産む前に借金は返済するべきだったと思います。

2 都合のいい返済計画は立てない

今回、質問者様の年収が420万円とあり、
来年4月(10か月後)に復職予定とあります。

10か月後の母子の状態は万全なのでしょうか?
子の発達に遅れがあれば、療育機関にいかないといけないし、
アレルギーがあればアレルギー検査を受けないといけません。

育休の状態で正社員として復帰できるかどうかもわからないし、
正社員ではなくパート勤務しかできない可能性もあるので、
420万円も稼げるかどうかは全く別物です。

あと、年収が上がったり、退職金がもらえる前提で購入するのもNGです。

3 悪い時(収入が落ちた時)でも支払える返済計画を


2と似たような側面がありますが、
病気(精神疾患も含む)やケガ、会社の倒産やリストラ、
不景気による賞与カットなど、人生では多くの問題が発生します。

そういった状態でも常に支払えるように、基本的には無理のない返済計画と、健全な家計(常に貯蓄率を高く持っている)を作っておかないといけません。

4 相談は住宅販売会社と関係ない第三者に相談する


購入するべきかどうかを迷ったときは物件と関係ない業者に相談する事が重要です。

よくあるのが、販売会社と業務協定をしている住宅FPがでてきて、
大丈夫です。ローン組めますよとアドバイスされたり、
奥様が働けば返せますよとアドバイスされることです。

基本的に商品を売って、利益を得て、給料を得るのが仕事です。
住宅を売ってしまえば、そのあとは基本的にどうでもいいので、
親身になって考えてくれるわけではないのです。
ごめんなさい。ちょっと言い方が悪かったですね。

だから利害関係のない第三者(FP等)との相談が重要です。

5 住宅を買うなら仕事復帰をしてから


住宅ローンを組んで、仕事も復帰できてない状態で、
配偶者様がケガや病気で一時的に働けなくなったら、
いきなり返済がストップするし、生活が困窮します。

高い住居費だと、生活保護を申し込んでも、
安い賃貸に引っ越すことを指導されるので、ままならないです。

質問者様が仕事に復帰して、一年間の収支を確認して、
返済が余裕でできそうなのを確認してから買う必要があります。

住宅購入では無理な返済計画を組む人が結構な割合でいます。
住宅購入をしても貯蓄率が最低でも20%があるような状況を作るのが好ましいと思います。

新築購入に関してはこちらをどうぞ。

6 中古住宅の検討

日本には新築に対する憧れが未だに強く根付いています。
9割が新築を購入とさえ言われています。
私は中古住宅を推しています。
理由は

〇賃貸の場合は賃料がもったいない
〇新築を購入すると新築プレミアム料金を払う必要がある
〇ディドロ効果(新築に新しい家具などを買いそろえる)がない
〇売却して住み替えた時、損失が少ない
〇選択肢のバリエーションが増える

例えば、築30年で4LDKの物件を買ってリフォームをする。
子どもが出て行ってから、2LDKに立て直したり、もしくは住居を売って、
生活資金にして安い賃貸にしたり、違う中古住宅を購入したりと、
選択肢がかなり広がります。

今日も読んでくれてありがとうございました🙌🐴


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