自閉症で諦めていた七五三の写真 神社での撮影が成功するまで《前編》
「うちの子も、衣装を着て七五三の写真が撮れるだろうか」
ある事情があり、悩みを抱えたご家族がいました。
今回は、これまで諦めていた七五三の撮影が成功するまでの道のりをご紹介します。
初めての場所が苦手、写真館では泣いてしまう…出張撮影にのぞみをかけて
K君は自閉症で重度知的障がいの5歳の男の子。
昨年、数え年で七五三の写真を撮りたかったけど、叶いませんでした。発達特性が強く、どうしても新しい場所が苦手なのです。
写真館ではK君が泣いてしまったり、なんとか撮れてもご両親が気疲れしてしまったりと上手くいかないことが続いています。また、感覚が過敏なのでママが用意した衣装も着れていません。
そんな時に出会ったのが、家族・子ども向け出張撮影「fotowa」の「発達凸凹相談歓迎」のアイコン。
「もしかしたら、発達特性の相談もできる出張撮影なら、諦めていた七五三の写真が撮れるかもしれない」
そんな思いからfotowaに撮影を依頼しました。
しかし、多くのご家族と同じようにはじめての撮影は不安です。
「本当に当日上手くいく?」
「子どもが泣いちゃったらどうしよう」
そんな不安に寄り添って、七五三の撮影を成功に導いたのは、fotowaの登録フォトグラファー・おざわかなこさん。
成功の鍵は、事前のダイレクトメッセージ※での打ち合わせから当日の撮影まで、ご家族の不安にしっかり耳を傾け、お子さまのペースに寄り添う姿勢にありました。
撮影前にDMで相談! まずは不安なことを伝えてみる
ご家族がおざわかなこさんにfotowa経由で連絡をとると、おざわさんからはさっそく心配なことはないかうかがう返事が届きました。
「事前に伝えたいことや、心配なこと、お子さまの好きなこと、怖がってしまうことがあれば教えてください。」
早速気になっていることを相談してみます。
「息子にはルーティンがあり、神社の近くのお気に入りスポットに寄りたいです。」
「香水や白い服が苦手です。」
「ポケモンや電車が好きです」
おざわさんは、一つひとつ受け止めて丁寧に返信します。
「そのスポットに寄ってから神社に向かって大丈夫ですよ」
「当日香水はつけず、紺色のポロシャツで伺いますね」
「お気に入りのおもちゃや、一口サイズのお菓子も持ってきてもらえると良さそうです」
そうやって、抱えていた不安に寄り添ってくれると、少しずつ安心できるようになってきますよね。まだ、当日どうなるかわからないけど、fotowaでなら七五三の撮影も上手くいくかもしれない予感がしてきました🎵
撮影はお気に入りの場所からスタート♪ ルーティンを崩さずご機嫌を保つ!
DMでやりとりをし、撮影はお子さまのリラックスできる場所からスタートすることに。電車が大好きだというK君。線路のすぐそばにあるガーデンスペースがお気に入りです。いつも電車を見ながら自由に遊ぶのが好きなのだそう。撮影当日も、いつものお気に入りの場所で撮影を始めました。
「ゆっくり、いつも通りで大丈夫ですからね。」
ママとお子さまに優しく落ち着いたトーンで声かけをするおざわさん。その一言に、ママも焦らず安心したご様子。お家からここまでの移動で疲れたK君がジュースやお菓子でひと息ついたら、これまで一度も着ることができていない衣装のお着替えに挑戦します。
大人たちの優しい穏やかな雰囲気を感じ取って、安心したK君の弾けるような笑顔! なんと、この日はじめてずっと着られなかった衣装に袖を通すことができました。
ママの表情も思わずほころびます。
「ホッとしました。買ってから2年ぐらいしまってあったのかな。
家で、何回も何回も練習したけど、一回も着られなくて……。
でも、今日ギリギリ七五三の5歳のお祝いに間に合いました。
(お子さまに語りかける)もう大きくなっちゃったら着れないもんね。」
嬉しそうなママと、大好きな場所で遊べてご機嫌なK君。そんな自然で素敵な様子をカメラに納めるおざわさん。穏やかに、楽しい雰囲気で撮影が進みました。
さて、いつものルーティンで思う存分遊んだら、次はいよいよ神社での撮影! 神社までの移動や撮影はどうなるのでしょうか?《後編》に続きます!
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