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父親やパートナーとの関係性のルーツ:女性性の癒しと自分に優しくする方法

こんなご相談を海外在住の40代のお客様からいただいた。

「自分の子供っぽい言動や行動で夫と喧嘩してしまう。そしてそれは夫とだけではなく、過去の男性とのお付き合いでも経験のある反応で、それを自分はやめたい。でもこれは、幼少期の父親との関係からきているトラウマなのだと思う。どうしたらいいのか?繰り返すのはもうやめたい。」

と簡潔?にまとめるとそういった内容だった。
日本人ではなく欧米の方なので、英語でのやりとりで、国際的にも活躍している彼女の普段はきっと誰にも見せないであろう心の叫びとも言えるメッセージをくださった。


これは、彼女だけでなく、世界中の女性が抱える問題、または反応ではないだろうか?と思う。自分自身も含めて、父親との関係性は、女性の場合は大抵パートナーシップでとても強く良くも悪くも反応するものだ。


私自身は、長年このテーマについて取り組んできた。
なぜなら、自分が目の前の幸せに飛び付けない、またはどこか寂しさを感じる関係性を築きがちだと気づいていたから。
そして、結論から言えば、それは癒やされて、今は解放されている。
そしてとても幸せなパートナーとの関係性を築けていて、やっと辿り着いたようなそんな感覚だ。

だからこそ、よくわかるし、これまで出会ってきた多くのお客様たち、友人たち、をみていてもそれは問題の核として、いつも有った。

とてもとても根深い問題、とも言えるし、気づけて手放せたら、なんだったんだろう?くらいの幻想的なものにもなり得る。

でもこればかりは、誰かのせいにしているうちは解決しない。とことん自分自身と、自分の心と向き合う覚悟が必要になってくる。
みたくなかったものを見る勇気と、本当は実は「みたくないものじゃなかった」という実感に辿り着くまでの忍耐力が必要なように思う。

でも一つ言えるのは、そこに疑問を抱いたり、イライラしたり、もうやだ!と思えたならば、最高のチャンス到来でもあり、ほぼ解決するところに立てている、といってもいいことだ。


そういうわけで、彼女のメッセージも、とても大事な気づきのひとつだと感じた。彼女自身は、「自分がしてしまう反応」や「相手の反応」にフォーカスしているけれど、この奥底にある問題、というか大事なポイントは、本当はそれじゃない。それは結果ではあるけれど、原因ではない。

そしてもっというならば、「過去の彼女と父親との関係性」は原因の一つにはなっているように見えるけれど、実はそれも違う。

そのせいに感じる時は、相手の反応にフォーカスしているという点で、相手が違うだけで同じことを見ているだけなのだということだ。


できるだけシンプルに説明してみると、もうそのような自分や相手の反応に嫌気がさしているということは、そう捉える心や身体の状態なのであり、つまり自分のコップがいっぱいで溢れているっていうことに気づくサインの一つなのだ。

相手ではなく、自分の心。
外の世界ではなく、自分の内側に、全て答えはあるものなのだ。


でも正直言えば、それを受け入れる心の余裕もないかもしれない。だからわかりやすい理由が欲しくなるのもあるかもしれない。これは誰かのせいに違いないと。そしてそれは、一見真理なように見える一番楽な方法でもある


問題は解決はしないけれど、一時的に自分から離れられるという意味では、誰かのせいにするのは楽なことなのだと思う。現実逃避みたいなもので、自分と向き合うっていうことは、実はとってもエネルギーのいることでもあるし、勇気や忍耐のいることでもある。


だから一番最初に心を宥めるならば、「〇〇さんが良くないよね」っていってあげることかもしれない。でもそれをしているうちは、何度も同じような問題や現象が現れるから、結局向き合わないわけにはいかなくなる。


あくまでも私の意見だけれど、それでもいいと思う。
結局、もう向き合わないと進めない!って本気で思った時にしか、進めない道がある。まだ現実逃避できているうちはそれは余裕があるのかもしれない。本当に追い詰められて、本当に嫌だと心から思って、本気で自分の幸せを願う時、願える時、初めて人は変われる。


だからこそ、まずは「自分に優しく」ありたい。
まだ向き合う力が自分に整っていないならば、ゆっくりさせてあげたいし、肉体的にも精神的にもまずは休ませてあげよう。
自分が幸せ、と感じる何かを優先的にやりつつ、できるだけたくさん寝て、美味しいと心から思うものを食べて、休む。運動もできるならしてもいい。


自分の心にスペースができてきて、それでもその問題が心に残っていて、向き合いたいと感じるのなら、そこで初めて、自分に問いかけてみるといいと思う。

父親との記憶、今の喧嘩の感情、相手の反応に対する自分の正直な気持ち、

・本当は、どうされたかった?
・何が欲しかった??
・どんな気持ちを感じていた?

ただ、ありのままの自分を抱きしめて欲しかっただけなのかもしれないし
忙しい中でも自分は大事な存在なのだってことを感じたかったのかもしれないし
愛されているって感じられたらよかったのかもしれない。

寂しかった気持ち
悲しかった気持ち
怒りたかった気持ち
怖かった気持ち
自分には力がないのだと感じてしまったこと
不安に感じてしまったこと

ただただ、安心したかっただけなのかもしれない。


そんな小さな頃の自分、いわゆるインナーチャイルドをイメージして
メディテーションをしてみたり
今の自分自身が感じていて、相手と何を分かち合いたかったのか、を
正直に見つめてみる、感じてみる時間。


何か物が欲しかったわけじゃなくて
自分の思い通りになって欲しかったわけじゃない
父親が母親に対する態度が嫌だったこともあるかもしれないし
父親にして欲しかったことを、今のパートナーに求めていたのかもしれないし
好きじゃなかったものを好きなふりしたことへの罪悪感、とか
自分に嘘ついたこともあるかもしれない


どんなこともでもいい。
ただただ、正直に感情や記憶を出し切ってみる。

それは一度では出てこないかもしれない。
根深ければ根深いほど、出てきにくい。
何度も何度も、準備ができた時にやってみる。感じてみる。


相手を、父親を、母親を、誰かを、
「許します」と言えるまで。
もっというならば、思えなくてもまずは言ってみれるかどうか、
言えるかどうかを無理せずにやってみる。
言えないなら、まだ待ってあげてほしい。言える時まで。

言えた時、自分の心に何か変化はあるのか?ないのか?
いってみて、心が温かく感じられるまで、続けてみる。

最初は無理かもしれない。
でもいつか感じ方は必ず変化する。

そのようにずっと自分と向き合う時間を持ってみる。
それは、短期集中でなくてもいい、何年かかけてやってみることだってある。人それぞれのペースとタイミングを大事にして、自分が苦しい時は無理しないでいる勇気も持つ。「解決させること」を目的ではなく、「自分自身を幸せにすること」が目的だから。それを忘れないでいないとまちがえてくる。


ご相談いただいた彼女にも、まずは自分自身との対話ができる状態なのかどうか?そして、その前にちゃんと休めているのか?幸せと感じられることをできているのか?また気持ちを吐き出したり、シェアできる環境はあるのか?を再確認してもらった。

それがスタート地点でもあり、ゴールでもあるのかもしれない。

大事なことは、問題解決することじゃなくて、自分自身が幸せかどうか、だということ。問題解決したいのは、幸せになりたいからなのだから。


そしていつか、少しずつ、父親やパートナーだけでなく、目に見える世界に現れるすべての存在が、愛に溢れる世界になっていくような、そんな心の在り方を意識していけたら。そう願う。




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