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【徹底分析】YouTuberが稼げなくなっている大きな原因

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
小学生がなりたい職業として未だ人気の高いYouTuber。大人の世界でもYouTubeの配信は、副業の1つの選択肢として挙がってきます。
 
ただ、YouTuberの中には、年間数億円稼げるYouTuberと思うように稼げずに辞めていくYouTuberが存在します。
 
いったい両者にはどんな違いがあるのか?
 
その違いを知る前に、YouTuberが稼げなくなっている原因を知っておきたいものです。プロ野球元監督・野村克也さんの名言にもありますが、「失敗に不思議な失敗はない」からです。
 
2024年4月10日に刊行される新刊『99%が知らないSNSの新しい稼ぎ方』(新井亨・著)の中で、YouTuberが稼げなくなっている原因について、調査データを交えながら詳しく分析している箇所があります。今回は、同書発売に先立ち、その該当箇所を一部編集して公開します。

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ネットの中にお金は落ちているのに、なぜか拾えない人たち

 私たちの生活に深く入り込んでいる、インターネット。
「テレビを観ない日はあっても、スマホを見ない日はない」
 そんな方が大半でしょう。それと同じく、SNSや動画などのコンテンツも、多くの方が視聴していることと思います。
 こうしたインターネット関連事業の拡大によって、今ではインターネットを使って収入を得る方法が格段に増えました。ネット収入で年間数千万円から数億円を稼ぎ出す人の活躍をSNSや動画で観たこともあるでしょう。
 YouTuberや、インスタグラマーといったいわゆる「インフルエンサー」はもちろん、現在ではライブ配信をして商品やサービスを売る、ライブコマーサー、さらにはX(旧Twitter)やInstagramを使用してオリジナル商品やサービスを販売する、また昔から用いられている方法としてブログでアフィリエイトやアドセンスを行なって収入を得るなど、実にさまざまな方法があります。
 しかしながら、実はアフィリエイトを行なう約8割は、月に1万円も稼げていないのが現状です。2021年に一般社団法人日本アフィリエイト協議会が行なった調査にもしっかりとこの状況が示されています。
 実はこうした現状は、アフィリエイトだけではありません。
 調査会社であるファストマーケティングが行なったアンケートによると、YouTuberの平均月収は「5000~1万円未満」が最多であり、約5割のYouTubeが1万円未満の収入しかないことがわかります。しかも、月10万円稼げていない人の割合が約90%という驚くべき状況になっているのです。

『99%が知らないSNSの新しい稼ぎ方』(p.19)より抜粋

YouTuberが稼げなくなっている大きな原因

 さらに、最近のYouTubeは、広告収入の減少も浮き彫りとなっています。
 Googleを傘下に持つアメリカの会社Alphabetは、2022年7~9月の決算で、YouTubeの広告収入が1・9%減少したことを発表。多くの有名YouTuberが、「以前のように稼げなくなった」という背景には、広告出稿がそもそも減ったことが影響しているようです。
 また、「YouTuberとして稼ぐのは厳しい」といわれるのには、他の要因もあります。
 2007年にYouTubeの日本語版が始まってから約16年余りが経ちますが、現在ではYouTubeだけではなく、動画のサブスクサービスやTikTokなど多くの動画サービスが生まれました。
 ユーザーにとっては、「どのコンテンツを観ようか」という選択肢が広がったことになりますが、コンテンツを配信する側としては、いかにユーザーを惹きつけることができるか、チャンネル再生数をどのように伸ばすか、ということばかりに注力してしまって、収益を上げることについては考えていない人が多いのです。
 副業が解禁され、ネットを使っての小遣い稼ぎなどに興味をもって実行する方もぐっと多くなりました。副業が解禁されたことに喜んでいる人もいますが、これは裏を返せば会社の給与は大幅に上げないので、自分で副業して稼いでもいいよということなのです。副業の中でも、動画を配信するインフルエンサーは、多くの収入を得ているイメージがありますが、実際には収益化に困っている人が驚くほど多くいます。
「収入を得たい」と思って始めてみるものの、手間ばかりがかかり、結局稼げず、アカウント閉鎖に追い込まれてしまう……。それは、数万人のフォロワーを持っているYouTuberでも同じ。「動画を配信すれば稼げる」時代は終わりつつあるといえます。

人気YouTuberが「広告収益は10分の1」という衝撃

「広告収入が10分の1に落ちた」
「YouTuberとして稼ぐビジネスモデルはそのうち終わる」2022年、人気YouTuberであるラファエルさんの衝撃的な発言は、各所で話題を呼びました。
「YouTuberは稼げる」イメージを持っている人はまだまだいると思いますが、それはすでにひと昔前の話。
 ラファエルさんのようなチャンネル登録者数170万人超えの超有名インフルエンサーでも思うように稼げない時代が、確実に到来しているのです。それを裏付けるかのように、ラファエルさんの他にも一気に収入が激減したことを告白する有名YouTuberたちが続出しています。

(中略)

 HIKAKINさんなどの有名インフルエンサーが多数所属する、大手YouTuber事務所UUUMは、2023年5月の決算で過去最大の赤字を公表しました。同社は業績悪化の要因として、ショート動画の再生回数が増えたことで、それ以外の動画が想定を下回る推移をしたことなどを挙げています。
 YouTube のショート動画は、2021年7月のリリース当初は収益化できなかったものの、視聴数や投稿数の伸びから2023年2月より収益化が可能となりました。
 しかし、通常の動画とは収益化の条件が異なり、1再生当たり得られる収益は0・003~0・01円という微々たるもの。これらは、「YouTubeショートショック」という言葉も生まれたほど、ショート動画の浸透は世の中の広告収益に打撃を与えたのです。
 そもそもUUUMは、アドセンスと呼ばれる動画の再生時に表示される広告から得られる報酬(Googleから支払われる)が売上の柱となっていました。そのため、ショートショックの影響がなおさら大きかったのではないかと思われます。
 また、アドセンスの単価自体も、ジャンルなどにより異なりますが、全体として下がっているといった話も聞かれます。
 たくさんのYouTuberを抱える会社自体がこのような事態を迎えているのですから、YouTuberの収入激減も避けられないのは当然ともいえます。このショートショックは、広告収入に依存したやり方が世の中のトレンドの変化などでいとも簡単に崩壊してしまう可能性があることを如実に示してくれました。

広告収入に依存しない、新たな稼ぎ方がある

 私は、YouTubeがショート動画の流れになっている今、「もう広告収入だけでは稼げない」と考えるべきだと思っています。2023年10月からスタートしたステマ規制法を考えても、ますます広告収入だけで稼ごうとするのは危険です。規制前は、企業案件やPRであることを隠してあいまいな投稿をしてきたインフルエンサーも少なくないと思いますが、法律が施行された今はそうはいきません。
 今後は「#PR」「#タイアップ」といったタグをつけるなど広告であることを明確にする必要があります。すると、アクセス数の減少は避けられません。人間の心理として「なんだ宣伝か……」といった気持ちが生まれ、反応が悪くなってしまうからです。
 ステマ規制法によってベースのアクセス数が減る上に、ショート動画の流行で大きく稼ぐことは難しい。そうしたことからもSNS全体を通して得られる収入が下がってしまうことは間違いありません。広告、タイアップ、企業案件に頼っていると、成功するのは難しいでしょう。
 ただ、
「100万人以上のフォロワーがいるインフルエンサーさえも稼げないんだから、凡人の自分が稼げるわけない」
 とあきらめてしまうのは非常にもったいないことです。
 なぜなら、今の事態を俯瞰してみれば、YouTubeなど一つのプラットフォームに依存し、再生回数やフォロワー数など数の勝負だった時代は終わり、「ビジネスモデルがガラッと変わりつつある」ともとらえられるからです。
 たとえ再生回数やフォロワーが少ない発信者でも、例えば発信場所や方法を変える、少数でも〝コアなファン〟を集めるといったことにより、逆転は十分可能な時代に突入しています。
 このチャンスを活かせるかどうか──。それはあなた自身の行動一つにかかっています。

【著者プロフィール】
新井 亨(あらい・とおる)
株式会社RAVIPAグループ代表取締役社長。サブスクD2C総研株式会社代表取締役社長。株式会社Telemarketing One代表取締役社長であり、P2Cビジネスプロデューサー。
年商100億円以上の企業のサポートも行なうサブスクD2C業界の第一人者。埼玉県生まれ。University of Wales MBA卒業。北京へ留学し在学中に貿易会社事業などで起業。その後北京へ渡り、不動産、美容、貿易など複数ビジネスを成功させた連続起業家である。帰国後、上場企業などの相談役などを経て、オリジナルブランドを立ち上げ、販売開始から8カ月で月商1億円を突破。商品開発からクリエイティブの作成、CRMまですべて自社で行なうなど、圧倒的な成果を収める。そのノウハウと実績を活かして、集客・運用・CRMについて上場会社とのセミナーを全国で行なっている。2022年からYouTuberをはじめとするインフルエンサーに対してP2Cによる商品プロデュースのサポート事業を行なっており、チャンネル登録者数平均10万人のYouTuberを平均5000万円以上のマネタイズ成功に導いている。D2C・P2C事業のクライアントのマネタイズ実績は累計100億円以上。月5万円のサブスクビジネス講座の塾長も務めている。2024年1月、株式会社RAVIPAが東京証券取引所プロマーケット市場へ新規上場を果たす。多くのYouTuberから圧倒的な支持を受けている。

1000人足らずのフォロワーでもコアなファンをしっかり確保し、商品・サービスを売っていく――。
 
いわゆる個人で実践する「ファンビジネス」です。
 
その「ファンビジネス」の手法と、コアファンに売るための商品・サービス開発から販売方法まで、そのノウハウを完全公開したのが『99%が知らないSNSの新しい稼ぎ方』(新井 亨・著)です。
 
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