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モデルは、なぜ「姿勢」を大切にするのか?

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。

子どもの頃、親やまわりの大人から「姿勢が悪いから、ビシッと背筋を伸ばしなさい」などと注意されたことはありませんか?

私の場合、幼いころ小児ぜんそくを持っていたこともあり、咳き込むクセで背中が丸くなってしまうことがあり、よく言われたのを覚えています。

「姿勢が悪いから背筋を伸ばしなさい」というその主な理由としては、「相手やまわりにだらしない印象を与えてしまう」というものがあるでしょう。

たしかに、いくらキレイな(ハンサムな)顔立ちの人でも、背中が丸まっていたり、お腹を突き出していたりすると、なんだか美しさがどんより曇ってもったいないものです。

逆に、とびっきりの美形ではなくても、すっと、カラダに一本の軸が通っている人は、凛として素敵に見えるから不思議ですよね。

ただ、正しい姿勢をとるメリットは、「相手に与えるイメージ」だけの問題ではないと、カリスマモデルで、姿勢・ウォーキングアドバイザーとしても知られる仁香さんは、著書『この習慣で美人になれる』の中で指摘しています。

 単に相手に与えるイメージだけの問題ではありません。美しい姿勢をキープすることが、実際にカラダの機能を高めるからです。
 意識して正しい姿勢を保つことは、それ自体が適度な「筋トレ」になります。
 私のレッスンでは、壁を使って皆さんの姿勢をチェックします。生徒さんの中には、正しいフォームをつくるのがツラいという方がいます。それは、「姿勢筋」とも呼ばれるインナーマッスルが弱いことが原因です。
 姿勢を維持することで自ずとその筋群が鍛えられ、ラクに姿勢を保つことができるようになります。
 骨盤底筋をはじめ、腹まわり、骨盤まわりに多く集まるインナーマッスルがきちんと働き、骨格もゆがみのない形に整うと、内臓も本来あるべき位置に、自然な状態でおさまります。
 つまり、正しい姿勢は、カラダの内側も、一番働きやすい状態に整えるのです。

では、具体的にどのようなメカニズムになっているのでしょうか?
仁香さんは次のように解説しています。

 たとえば、猫背の人は背骨やあばら骨が肺を圧迫し、酸素を摂り込む機能を100%生かせません。胃にも影響を与え、消化不良の原因の1つにもなります。
 また、骨格のゆがみは、血行やリンパの流れを邪魔している場合があります。これが、正しい姿勢なら、胸が開いて肺の容量がフルに使え、呼吸がスムーズになります。全身の血のめぐりが良くなり、リンパも流れて、冷え性やむくみの改善が期待できます。
 体内の循環が良くなると、代謝がアップしてダイエット効果が上がることはもちろん、肌の色は明るくなり、気持ちも明るくなります。


姿勢を正すことは、お行儀のためだけではなく、カラダの内側から健やかに、本当の美しさを引き出すためだったのですね。

となると、どのような姿勢が正しいのかが気になってきます。正しい姿勢といわれると、胸をぐっと張って、いわゆる「気をつけ」の体勢をとりたくなりますよね。

ところが、それは正しい姿勢ではないそうです。

 たいていこの「気をつけ」は、背中が反りすぎで、カラダが本来あるべき姿勢ではありません。
「正しい姿勢」とは、使うべき筋肉を無理なく使い、人間の本来の骨格がゆがみなく整った状態。つまり、カラダのどこにも余計な負担がかからない状態です。
 私たちのカラダは、歩き方のクセや生活習慣などで少しずつゆがみ、いつの間にかそのゆがんだ状態が「普通」になってしまいます。
 これを本来の状態にリセットすることが、腰痛、肩こり、冷え性など、さまざまな不調を改善する大前提です。

ゆがんだ状態が、いつの間にか「普通」になってしまう。そう考えると、ちょっと不安になってきます。

仁香さんが主宰している講座では、一人ひとりの姿勢をチェックしているそうです。そのときのポイントは次の通りです。

【正しい姿勢のチェックポイント】
①両足の親指とかかとをしっかりとくっつける。このとき、お尻を折りたたむイメージで臀筋を寄せると、自然に両膝もつく。
②壁に、かかと、ふくらはぎ、ヒップ、肩甲骨、後頭部の4点がつくように立つ。
③耳、肩、ひじ、中指、くるぶしが一直線で、なおかつ、そのラインが床と垂直になっているかを確認する。
④背中と壁の間に両手を差し入れて、隙間をチェック。手のひら「1枚半」が入るくらいの隙間がある、ゆるやかなS字がベスト。それより広い場合は、腹筋に力を入れ、お腹を背中へ近づける。
⑤両肩を結んだライン、骨盤が床と平行であるかを確認する。
⑥鼻すじ、みぞおち、おへそが一直線で床に対して垂直かを確認する。

正しい姿勢_図データ


ぜひご自宅で、壁を利用し、鏡を見ながらやってみてくださいね。

『この習慣で美人になれる』では、今回ご紹介した「姿勢」以外にも、「がんばらない」美の習慣をお伝えしています。

習慣と言っても、わざわざ時間を取ったり、がんばろうと気持ちを鼓舞する必要がないのがうれしいところ。

【呼吸】【立つ】【座る】【歩く】【食べる】【考える】という毎日当たり前のようにやっていることをちょっと変えるだけ。

かつて、13キロオーバーの激太りをし、3年に及ぶ苦しいダイエットを経験した仁香さんだからこそ、語ることができるエッセンスが詰まっています。

モデル歴20年以上、姿勢・ウォーキングアドバイザーの仁香さんが、美に関するあらゆる経験から導き出した、知恵と知識が満載です。気になる方はチェックしてみてください。

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