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嫉妬心が湧き起こったときに、まずやるべきこと~すぐできる対処法付き~

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。

「嫉妬心」は、人間である限り、男でも女でも、子どもからご老人まで、誰もが一生付き合っていく感情であることは、先日のnote記事でもお伝えしました。嫉妬は、喜怒哀楽に続く第5の感情とも言われています。

ただ、「私、嫉妬心なんて抱いたことがないよ」という方はいるかもしれません。それに対して、産業カウンセラーにして、心理カウンセラーの川村佳子さんは言います。

「嫉妬したことが一度もないと言う人は、自覚していないだけかも。なぜなら、感情は、その強弱はあるせよ、捨てることができないから」

私たちは、感情がある限り、嫉妬する生き物なんですね。嫉妬するのは正常な人間の証拠。喜怒哀楽と同じく、嫉妬という感情とどう向き合うかで、人の差が出てくるわけです。

では、嫉妬心が湧き起こると、私たちの心の中はどんな状態になるのでしょう?

なんだか心がざわつき、穏やかではなくなるという感覚に陥るような気がしますが、川村さんによると、この感覚は誰もが味わうものだそうです。

ただ、うまく付き合わないと、相手を貶めたり、不満をぶつけたり、時間をかけて復讐したり、現実から逃避したりしてしまうと、川村さんは著書『嫉妬のお作法』の中で解説しています。

 嫉妬は、羨望と妬みが混ざり合う、とても煩わしい感情です。
この嫉妬心に火がつくと、何だか心がざわつき、穏やかではなくなる。それにメラメラと炎が上がれば、悪意にも進む。
 嫉妬心は、する側もされる側も、できるだけ感じたくありません。
 しかし、そんな嫉妬心を感じることを「苦しい」「望ましくない」と思うようになればなるほど、私たちはその感情を抑圧しようとします。
 抑圧された感情は、いずれ変形された間接的な方法で表へと出てきてしまうのです。
――『嫉妬のお作法』より

では、このような悪意のある嫉妬行動に移ることなく、嫉妬と正しく向き合うにはどうすればいいのでしょうか?

まずやるべきこととして、川村さんは次のように述べています。

 嫉妬心を抱いたら、その感情をよく見つめる。これが、嫉妬心が湧き起こったら、まずやっておきたい対処法です。
 感情に「良い」「悪い」という判断基準はありません。
 ですから、「良い」「悪い」の判断をせずに、ただそのままを感じてください
 ただ、じっと、よく見つめて、感じてみる。
「じっと見つめて、感じる」という意味をもう少し掘り下げて解説します。
 たとえば、「嫉妬」という大きな湖があったとします。「じっと見つめて、感じる」とは、その湖に飛び込むわけでも、その湖をどうにかしようするわけでもなく、ただその湖の淵に座っているイメージです。
 何もせず、あるがままに、その湖を見つめる。
 それができたとき、嫉妬という感情に対する「感じ方」が変わってきます。
 これは、嫉妬にかぎらず、すべての感情にいえます。
 感情は、あるがままにしておかないと、だんだん大きくなり、もっと苦しくなります。
 私たちは、苦しいあまりに、なんとかしようとしたり、どうしたら苦しまないのかと分析したり、なにか手を加えようとしてしまいがちです。
 そのままにしておけば、自らだんだん変化していきます。
――『嫉妬のお作法』より

続けて、さらに具体的な対処法を提示しています。

 内側に何か感情があると気づいたときに、その感情をよく見つめて、感じたあとに、その感情に向かって挨拶してみてください。簡単すぎて馬鹿げていると思うかもしれませんが、実際にはとても有効で、強力な助けになります。これは、心理療法の1つ「フォーカシング療法」の導入で使われる方法です。
 嫉妬心もあなた自身の一部だと思って、「こんにちは」と挨拶をしてみてください。
「うらやましかったね」「悔しかったね」と、自分に声をかけてみるのです。これがとても大切です。善悪などの判断基準を設けると、必ず自分か他者を責めることになります。
 嫉妬心を取り除こう、無視しよう、この感情と徹底的に議論しよう。
 そう願って戦っても、あまりうまくいきません。その戦いには勝つことはできません。なぜなら、私たちが感情を持つかぎり、嫌な感情だけを取り除くことは不可能だからです。
 嫉妬心も同じです。よく見つめ、感じること。取り除こう、無視しようとして戦わないこと。そして、大事な自分の一部として、丁寧に扱う。それは、ありのままを認めるということです。
――『嫉妬のお作法』より

「うらやましかった」「悔しかった」という言葉を具体的に口で発することで、まず嫉妬心を抱いていることを認めてあげる必要があるんですね。

自分の嫉妬心を認めることができたら、相手によりますが、嫉妬心を抱いた相手に直接、

「お前、すごいな~!」
「正直、うらやましいよ」
「悔しいな~」

と声かけをしてしまうほうが、心が穏やかになるそうです。

いかがでしたか?

今回は、嫉妬心との向き合い方についてお伝えしましたが、川村さんの著書『嫉妬のお作法』では、

◎嫉妬する人の特徴、嫉妬される人の特徴
◎人の嫉妬から自分を守る方法
◎嫉妬したときの対処法
◎嫉妬をプラスに変える技術

などについて、産業カウンセラーにして心理カウンセラーの川村さんが具体的なカウンセリング事例を交えながら、より詳しく解説しています。興味のある方はチェックしてみてくださいね。

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