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【フォレスト出版チャンネル#105】ゲスト/記者|ベストセラーはネット書店からは生まれない!? 「出版業界」の未来

フォレスト出版

このnoteは2021年4月9日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。

業界紙だからこそ言える「出版業界」の未来

渡部:フォレスト出版チャンネルパーソナリティの渡部洋平です。今日も昨日に引き続き、文化通信社の山口さんにゲストとしてお越しいただいております。今日も編集部・森上さんと、山口さんとともにお送りしていきます。よろしくお願いいたします。

山口・森上:よろしくお願いします。

渡部:今日は文化通信社執行役員営業統括兼記者・山口高範さんの放送第2回目となります。昨日もかなりおもしろい放送になっています。まだお聞きでなければ、まずそちらもチェックしていただければと思います。僕としてはキーワードとして“書店プロレス”という言葉が非常に記憶に残っております。「なんだそれ」と言う方はぜひ聞いてみてください(笑)。ではさっそく今日の放送に入っていきたいのですが、昨日は文化通信社さんのこと、山口さんのことについてお伺いしたんですけれども、今日は業界専門紙の記者というお立場から「出版業界の現状と未来」をテーマにお話ししていただきたいと思っております。では、ここからは森上さんからグイグイ質問していただいて、リスナーの皆さんにも役立つ、楽しい情報を引き出していただきたいと思います。

2020年度の出版業界分析

森上:はい。かしこまりました。山口さん、よろしくお願いします。まず、ずっと斜陽産業、斜陽産業と言われてきた出版業界ではありますが、現在の出版業界についてどうお考えですか? 業界紙のお立場からすると。ご意見を頂戴できればと思うのですが。

山口:出版業界でご飯を食べさせていただいているので、盛り上げていかなきゃいけない、活性化させていかなきゃいけないというのは根底にあります。ただ昨年(2020年)ですけれども、出版科学研究所の発表によると、電子も紙も合わせた出版物は前年比で4.8%増ということだったんですね。ただし、出版物、書籍が改めて見直されたという声も確かにあるんですけれども、コロナという外的な要因があったっていうのが一つ、もう一つは「鬼滅」の特需ですね。この内的な要因だと思うんですけど、こういったことがあったので、一概にもろ手を挙げて良かったと言っていいのか。もちろん良かったは良かったんですけど、これがスタンダードになっていくとは思えないっていうのは、僕の中ではあります。

森上:なるほど。特別な一年だったという感じですね。

山口:そうですね。

森上:「鬼滅」とコロナという。

山口:はい。コロナがあったから、「鬼滅」がこれだけいったということも逆に言えるかなって思います。いずれにせよ、今まで出版流通というのは雑誌の流通ありきでまかなってきた部分があって。でも、その雑誌自体がもう破綻し始めてきている。そこに運賃(配送費)の値上がりとかもありまして、出版業界そのもの自体が大きな変化を求められているのは間違いないと。そういったときに一番消費者に近い立場にある書店さんがやはり“売る”っていうこと、“商い”としての本屋っていうことに、もっと自覚的していただいて、業界の中でもイニシアチブをもっと持っていくってことが、個人的にはすごく大事なことなのかなと思っております。

書店の課題と変化 

森上:なるほど。つまり、書店さんの存在を業界全体として、最前線にある出口としての書店さんをどう盛り上げていくか、書店自身もどう変化していくかというところが求められている、と。

山口:はい。今も多くの書店さんで取次さんから入ってくる配本に任せて商品ラインナップを決めているところが習慣としてはあって、それをなんとかしなきゃいけないという意識のある書店さんも、お話しを聞いている限りですが、増えてきている。その中で、紀伊國屋書店さんは直取引を始めたり、そういったことが動きとして出てきていますので、書店さんが自ら仕入れて、自ら売っていくってことが大事なんじゃないかなと。

森上:今まで受け身だった書店さんが、もう少し能動的なスタイルに変わっていけるといいなという。

山口:はい。そうですね。アマゾンとかではベストセラーは生まれないので。売れている本がアマゾンのランキングに上がってくるだけで、やはりベストセラーを生み出していく、世の中を動かしていくのはリアル書店さん発なんじゃないかなと思うので。そういったところがすごく大事なんじゃないかなと思いますね。

森上:そうですよね。未だにアマゾン発のベストセラーって、聞いたことないですもんね、確かに。

山口:そうですね。

ネット書店とリアル書店の関係

渡部:すみません。この業界に一番詳しくない人間からリスナーさん目線でちょっと聞きたかったんですけども、今って、アマゾンさんと書店さんとの売上の比率ってどのぐらいなんでしょうか?

山口:アマゾンがそもそも売り上げを公開してないんじゃないですかね。

渡部:そうなんですね。

山口:はい。だから、出版社さんごとに売り上げシェアも全然違うと思うんですけど、アマゾンさんの比率がすごく高くなってきているのは事実だと思いますね。

森上:実際、そうですよね。

山口:もちろん、法人単位で言うと、アマゾンさんが取引金額としては一番多いと思うんです。ただ、リアル書店さんの全体の部分とアマゾンさんの比率を考えたときには、まだリアル書店さんの売り上げのほうがもしかしたら6割とか7割あるんじゃないかという気がします。

森上:僕も業界の端くれとして、ずっとこの業界にいるからわかったことがあって、一時期は、アマゾンランキングってリアル書店さんはあまり重視していなかった時期があったと思うんですよね。ですが、最近になって、やっぱり無視できないということで、営業の話によるとアマゾンの売上ランキングを注文数の参考にするように変わってきた、と。どこの書店もそうだとは言わないですが。

山口:書店さんがアマゾンランキングを(意識する)、ですか?

森上:そうです。

山口:はい、はい。それはあります。

森上:ありますよね。

山口:例えば、「なんでこの本が売れてんだろう?」と。急に書店さんに問い合わせがたくさん来て、「なぜなんだ?」と。それを検証するためにアマゾンさんを見るんですよ。で、「アマゾンでも売れている。これは全国的な動きなのかな」って確認する。そういうツールとして書店さんが結構使っている事実はあるかなと思います。

森上:それがちょっと強くなってきた印象がありますよね?

山口:どうでしょうね?

森上:そうじゃないですか? 昔からですかね?

山口:語弊があるかもしれないんですけども、ある程度スタンダードになっている可能性はありますよね。

森上:業界全体として、アマゾンの存在を無視できなくなったということですよね?

山口:そうですね。完全にプラットフォーマーなので、書店さんにとっても敵という認識は持たなくてもいいのかなとは思います。違うものだと思ったほうが、針もそっちに振り切れると思うんですよね。アマゾンの真似をすることは不可能なので。

業界専門紙記者が注目している出版社

森上:なるほどね。出版社としては出口が増えたという認識ですが、書店さんがアマゾンさんをどう捉えていくかというのはちょっと興味がありますね。
そんな出版業界ではあるんですが、今、山口さんのお立場から見て注目している出版社、最近ここがやっていることおもしろいなとか、元気があるなという出版社ってありますか?

山口:その質問、出版社の方からすごく聞かれるんですよね。会いに行くたびに「今元気なとこどこだ?」っていう。必ず僕が出している出版社さんは明石にあるライツ社さんですね。

森上:はい、はい、はい。noteをかなり積極的に取り組まれていたり、あとヨシダナギさんの写真集もライツ社さんですよね?

山口:そうです、そうです。あそこは社員今5名かな。創業はたぶん5、6年ぐらいなんです。元々いろは出版で勤務されていた編集の大塚さんと、同じくいろは出版で営業されていた高野さん、お二人が明石で立ち上げられた小さい出版社なんですけど、とにかくおもしろい。年間刊行点数も一桁だと思うんですよね。なによりも重版率60%以上!

森上:すばらしい!

山口:一点一点にすごく力を注ぐ、魂を注ぐ、血を注ぐと言うか、そういうような作り方、売り方でやってらっしゃって、おもしろいのが宣伝費をかけずに、いかに販促をかけるかっていうところで、書店さんへの報奨はかなり厚くやってらっしゃるようです。

森上:なるほど。「報奨」について、リスナーの皆さんにどういうことか説明していただいてもよろしいでしょうか。

山口:決まった本を売っていただくと、その売っていただいた分、例えば10円とか。金額はそれぞれ違うんですけれども。書店さんにキャッシュバックするというようなことですね。報奨と言うのは。

森上:つまり、出版社から書店さんにキックバックするという考え方ですよね。

山口:はい。そうです。

森上:1点当たり10円とか。

山口:そうですね。100円やるところもたまにあったりもしますし。

森上:そこを、(ライツ社さんは)すごく手厚くやってる。

山口:宣伝にお金をかけるよりかは、そっちに力を。なぜなら、「本屋さんが一番の宣伝媒体になるんだ」という考え方らしくて。

森上:なるほど、なるほど。今のライツ社さんの取り組みの先輩的なところだと東京の出版社で言うと、サンクチュアリ出版さんとかね。うちもいろいろとお付き合いがあるのですが、サンクチュアリさんも取り組みとしては書店さんを一番に考えられていて、宣伝費はかけておられるかもしれないですけど、POPとか書店の販促ツールに相当力を入れて、年間点数も少ないですよね。サンクチュアリさんも年間12点くらいですよね。なので、サンクチュアリさんの取り組みもすばらしいなと。

山口:そうですね。おそらく起業する際に、サンクチュアリさんのモデルとかも意識されていたんじゃないかなと思いますね。

森上:なるほどね。それを関西で、と。

山口:そうです、そうです。

森上:ライツ社さん以外にもう1社ありますか? おもしろい取り組みやっているなとか。

山口:老舗の実用書出版社さんが今回新しく商品企画を考えていらっしゃって。今までは実用書出版社は棚にしっかり入れていただいて、そこで回転していくっていうモデルがベースではあったんですけど、それをちょっと高額の商品を出されて、外商系の方にもアプローチするとか。要するに、取次の配本で一気に送るだけではなく、しっかり意識を持って売っていただくっていう商品をつくっていく。そのプロジェクトが今スタートしているらしくて、僕はそれがおもしろいなあと思っておりますね。

森上:なるほどね。「バラまく」って言ったら語弊があるけども、意図を持ってそこに選択と集中でといった商品づくりと流通というかたちをプロジェクトとして進めている出版社があると。

山口:それを老舗の出版社さんがやるっていうのが、おもしろいなと。

売れている出版ジャンルは?

森上:なるほど。あとジャンル的にはどうですか? マンガ、コミックは別として児童書、絵本あたりはどんな感じですか?

山口:やはり児童書のマーケットは日本国内問わずいいので、そこは強いですよね。絵本の人気シリーズを出されているポプラ社さんは「おしりたんてい」があって、かなりよかったですし。

森上:そうですよね。元気ですよね。

山口:児童書マーケットはかなり厚いと思います。お子さん自体は少ないですけど、一人に対するお金のかけ方っていうのがあるので、少子化があったとしても、そこの需要はある程度あるのかなっていう気はしています。

森上:そうですよね。そういう意味では、そこはずっと元気と言うか、安定した元気さがありますよね。

電子書籍について、どう考える?

森上:児童書にあるかはわかりませんが、電子書籍。こちらについてはどのように考えていますか?

山口:森上さんがこのVoicyで以前ちょっとお話されているのを聞かせていただいたんですけど、「無視はできないんだ」ってことをおっしゃっていたかなと思うんですが……。

山口:たぶん、現状どの出版社もそれぐらいのレベルかなと思うんですよね。伸び率自体もそんなに高くないわけなんですよ。コミックは今回のコロナもあって伸びていますけど。もちろん、書籍のほうも例年よりかは伸び率が高いんですけど、そんなにブレイクスルーしてる感じっていうのがまだない、というのが今のところの印象ではあるんですけども。例えば、今ちょうどデジタル教科書の話がひっきりなしに出ていますが。

森上:出てますね。

山口:本格的にやるという話も出ていますが、もし本当の意味でのデジタルネイティブというか、教科書すらデジタルでやる、端末でやる、デバイスでやるっていう子どもたちが育っていって、自分で本を買える年齢になったときに、もしかしたら大きく電子のほうにグラッと。グラッとって言ったら変ですけど、変わる可能性はあるのかなっていう。

森上:仮説としては成り立ちますよね。渡部さんどう思います?

渡部:今の段階だと、結局棲み分けがある程度済んで、その中で緩やかな電書のシェア増加のフェーズなのかもしれませんけど、山口さんがおっしゃったように電書が当たり前、電書しかないぐらいの方たちが購入者層になったときは、一気に変わる可能性がありますよね。

森上:そうなんですよね。あと、電子書籍の中での売り場、リアルの売り場とは明らかに違うじゃないですか、当たり前ですけど。出せば売れるというものでもないし、そうなってくると、今度は見つけてもらうためにお金をかけるというマーケティング力とか、そういったところで競争になってくるとなると、それは健全ではないような感じがするんですよね。リアルの書店さんではそこはないじゃないですか。書店さんのおススメのものは店頭のいいところに置かれるというのはあるにせよ。そこには公平性がなくなると言うか、電子の場合は如実に出るんじゃないかなというのはちょっと……。

山口:そうですね。今、リアルの書店さんでも、宣伝媒体として本屋を捉えるっていうことも取り組みとされている書店さんももちろんありますけれども、それはやっぱりある程度市場がしっかりわかっていて、市場があるっていう本がメインなので、さっき森上さんもおっしゃられたように、電子書籍の場合は、それが露骨に表れるのかなっていうのはあるんじゃないかと思いますね。

森上:そうなんですよね。電子書籍の売り場が、そのあたりをどう改善していくのかと言うか、そこが電子書籍売り場の課題かなっていうのがあるような気がします。でないと、届けるべきものが届かなくなる可能性がある、と言うか。そこは出版業界全体にとっては決してプラスじゃないと思うんですよね。そこが改善されないと。渡部さんどう思います?

渡部:今の紙の本の場合は、本の専門家で本が大好きな書店員さんが選んだ本が書店に並んでいるので、書店に並んでいる本っていうのはいい本だっていう前提がたぶんあるんだと思うんですけど、電子書籍の場合は、それが多少なくなる代わりに、一部のインフルエンサーみたいな方が「この本いいよ」って言ったのが爆発的に売れるみたいなことがもっと顕著になるのかなって思ったりしますね。口コミっていうか。そういう意味だと、もしかしたら内容が良ければ跳ねるっていうのは、昔より増えるのかもしれない。そこが良い点なのかもしれないなってポジティブに捉えると。

森上:なるほど。電子書籍のソムリエみたいな存在が出てきたり。

渡部:そうですね。要は結局マーケティングでうまくバラまいたりしても内容が良くなかったら、それは「良くない本だ」っていう評判が表に出やすいかなと思うので。逆にいいものをみんながいいよって言ったら、いいものが表に出るっていう可能性もあるかなと。

森上:確かに、確かに。それはあるかもしれないですね。未来のことなんですが、仮説を立てていく上においては、今こうした意見がそれぞれ出たので何か可能性はありそうですよね。ありがとうございます。電子書籍についてはそうですね。

今後、出版社に求められること

渡部:森上さんと山口さんにいろいろとお話しいただいたんですけれども、電子書籍が伸びてきたりだとか、紙の本はどうなってくるのかとか、いろいろ変化が起きてくると思うんですけど、その中で今後の出版社に求められることっていうのは何かありますでしょうか?  山口さん。

山口:本当に一業界紙の人間が言うのも非常におこがましいのですが、一つの課題として、今多くの出版社さんの中でも刊行点数をノルマにされている出版社さんってまだ多いと言うか、少なくはないかなと思うんですよね。それは今までの出版のエコシステムの中でこそ成立したモデルであって、年間7万点、1日200点の新刊が出ている中で、それ自体がちょっとおかしいんじゃないかなと思うんですよ。しかも、そのうち4割が返品されている。でも、結果として入ってきたからには本屋さんは並べなきゃいけない。だから並べる。でも4割は返品される。その辺でかなりロスが発生しているところが業界に携わる人間としてはちょっと気になるところで。
僕自身が出版社さんに求めることは、1点1点にしっかり予算なり労力、人的リソースをしっかりかけていく。今まで10かけていたものを5に絞って、5をしっかりやっていく、とか。そういう発想にしていかないと……。おそらく出版社の経営者の方もそこら辺は重々承知していると思うんですけれども、なかなかそっちに舵を切れないのは、もちろんわかってはいるんですが、そういうところはちょっとずつ意識していかないと、ちょっと厳しいのかなっていうのが、僕自身が出版社に求めていることかなって思います。こんな答えですみません。

森上:いやー、そうですよね。点数を減らして1点にかける時間とお金とリソース全部を注ぐって言う。まさに究極なところで言うと、先ほど元気のある出版社さんで挙げていただいたライツ社さん、サンクチュアリ出版さん、そこまではいかないにせよ、そういうことですよね。

山口:そうですね。

森上:それが結局健全化を生む、と言うか、業界全体の。いいご指摘をいただいて勉強になります。本当にありがとうございます。

山口:いえ。とんでもないです。

渡部:先ほど、山口さんが徐々にスリムになっていくんじゃないかと話されてましたけど、そういう方向になっていくと、新しい未来が見えてくるんじゃないかなと思いましたね。僕も出版業界にかかわるようになって10年ぐらいですけど、入ってきたときに、この仕組みって異常だなって、ちょっと感じたことがあったんですけど、入ってみると当たり前になってくる。構造不況といいますか、もちろん皆さんわかっているけど、なかなか変われない部分だと思うので、電子書籍を含めて、大きな変化のときに業界が変わってくるのかもしれないですね。

山口:そうですね。

森上:それをいいきっかけにしたいですよね。このコロナっていうのも、一つの時代として捉えた場合には、そこは変化に乗っていくっていうのは一つのタイミングとしてはありですよね。自戒を込めて言いますが。

出版業界におけるイベントの変化、SNSの活用

渡部:新しい取り組みをしていく必要っていうのは、確実に出版社、出版業界はあると思うんですけど、そんな中で、例えばイベントをやったりとか、SNSを含めて、WEBをもっと活用していくってところが1つあるかなと思うんですけれども、御社もイベント事業をやられていると思うので、そこを含めてお聞きできればと思います。

山口:そうですね。それこそコロナの巧妙と言うか、これだけオンラインがスタンダードになったことで、オンラインのイベントがすごくやりやすくなったと思います。書店さんにおいても、地方の書店さんはなかなか著者を招待することができなかったり、著者さんもそこまでいけないという物理的な拘束があったんですけど、それすらも今はオンラインでできてしまうので。弊社も、それこそフォレスト出版さんで出されている教育YouTuberの葉一さんの『塾へ行かなくても成績が超アップ!自宅学習の強化書』という本を地方のローカルチェーンの書店さんのご協力をいただいて、本を買っていただいた方限定で、葉一さんのオンラインイベントに参加できるという取り組みもさせていただきました。
やはり今後そういったようなことってもっともっと活性化していくと思いますし、実際いろいろな出版社さんからも「オンラインイベントをやりたいんだけど、どうやってやってるの?」という問い合わせが結構来るんですね。それは一応我々のリソースなんであまり……っていうところがありますけれども(笑)。そういった問い合わせもすごくありますし、どんどんそういったことが活性化していくんじゃないかな、と。
SNSについてはまだ戦略的に体系化ができてないと思うんですよね。どうやったらバズるかとか。あくまで経験値でしかないと思うので、たまたまこうやったらバスったとか、こうやったらたまたま反響があったとかっていうのはあると思うんですけど、具体的に体系化ができていないところがほとんどだと思いますので、僕はやっぱり出版業界がそれぞれプロモーション担当の方とか、宣伝担当とか、編集の方とかが、情報を共有しながらやっていくっていうことが大事なんじゃないかなと。せっかくメーカー同士で横のつながりが強い業界なので、そこは情報共有をどんどんしていければいいなと。そこでなにかお役に立てるようなところがあれば、我々も何かかませていただきたいなと思っております。

渡部:はい。ありがとうございます。

森上:ありがとうございます。すごく勉強になります。それこそ出版社自体、横のつながりって、先ほどおっしゃったとおり、他の業界にないくらい強いですもんね。そこはワンチーム的な感じやっていくというのは一つの考え方としてありますよね。

他メディア業界から学べること

渡部:ちなみに、出版業界以外の広告に関しても業界新聞として扱われている領域だと思うんですけれども、そこも含めて、何か出版社がどうしていけばいいのかヒントありますか?完全に森上さんと僕が聞きたいだけかもしれませんが(笑)。

山口:新聞業界は出版以上に厳しいかなって言うのはあると思います。例えば、静岡新聞さんとか、神戸新聞さんとか地方紙でおもしろいことをやっているところは結構あるんですよ。神戸新聞さんは、結構デジタルに力を入れていて、具体的には申し上げられないんですけど、そういうような取り組みっていうのは結構おもしろいなと思いますね。あと参考になるかわからないんですけど、朝日新聞さんとGOの三浦崇宏さんの企画が話題になったかと思うんですけれども、今までやっていたやり方、それは広告というかたちではあるんですけど、ちょっと違うかたちで見せ方を変えれば、新しい市場がまた開いていくのかなって思ったりするので、そういうような取り組みはあるのかなと思います。すみません。ちょっとあまりお役に立てるような回答ができなくて申し訳ないですけど。

森上:いえいえ。神戸新聞さんが積極的だって言うのは勉強不足で、その取り組みをチェックしてみてもいいかもしれないですね。

山口:そうですね。地方紙で結構頑張っているところは頑張っていますね。

森上:ちょっとチェックさせていただきます。ありがとうございます。

渡部:ありがとうございます。今日もかなり長い間、山口さんにお話しいただいてしまいました。本当にありがとうございます。

山口:こちらこそありがとうございます。

渡部:出版業界を俯瞰的に見ていらっしゃる立場だと思いますので、リスナーの皆さんはどう思われたかわからないですけど(笑)、僕と森上さんにとっては、すごく勉強になる時間になりました。ぜひ最後に山口さんからリスナーの皆さんにひと言いただいて、本日の放送を締めていきたいと思います。

山口:はい。本日は長い時間お聞きいただきましてありがとうございました。今、弊社では出版業界、新聞業界という業界紙の枠を超えていろいろなチャレンジをさせていただいております。弊社は出版業界、大手新聞社だけでなくて、全国の地域紙とのネットワークもございます。そういったリソースを活かしていろんな企業様、法人様と何かやりたいなと思っておりますので、ご興味を持たれた方はお気軽にご連絡いただければと思いますので、ぜひよろしくお願いします。

渡部:はい。山口さん、どうもありがとうございました。

山口:ありがとうございました。

森上:ありがとうございました。

渡部:それでは今日お聞きになって山口さんたちの活動にご興味を持たれた企業の方、法人の方、ぜひご連絡いただければと思います。個人で今日の話、おもしろいなあとか、書店の方とか、出版社の方とか、聞いていておもしろいなと思ったら、コメントなどいただけると僕らもいろいろと考えるいい機会になるかなと思います。ぜひよろしくお願いします。それでは、本日はどうもありがとうございました。

 (書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)

 

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