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ジョブズが自身のiPad2に唯一ダウンロードしていた本。

あのスティーブ・ジョブズが自身のiPad2に、唯一ダウンロードしていた書籍がなんだかご存じですか?

書籍は、ジョブズの葬儀の際、参列者に配られたと言います。

その書籍とは、スピリチュアル系書籍の古典と言われ、世界中で愛され、ベストセラーとなった『あるヨギの自叙伝』です。

ヨギとは、ヨガをする人のことを指します。日本でも若い女性に人気のヨガ。本来、ヨーガというのは、己のエネルギーを内に向けることで魂を覚醒させる、いにしえからの科学です。

ヨガナンダ師は西洋に初めてヨガを紹介した指導者のひとりであり、ヨーガの大師としては、西洋に暮らした初めての人物。きわめて実践的で効果的な瞑想法をアメリカの人々に伝えただけでなく、こうした原理が人生のあらゆる面に当てはまることを教えました。

彼が西洋文明に一石を投じ、ジョブズをも魅了したインド古来の哲学的思想から、特に「成功」についてまとめたのが、『あるヨギの成功の黄金律』

絶版となり、中古で高値がついていた本書を、今回、非常に読みやすい訳と、ヨーガ行者として人気の成瀬雅春氏が監修し、復刻。

本日は、本書より、ヨガナンダ師が説く「成功の黄金律」について、抜粋し、ご紹介します。

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私たちが忘れてしまっている真理

 どこにあるとも知れぬ豊かな鉱脈を探りあて、夢想だにしなかった宝を見つけだす。そのようなことを可能とする力は存在するでしょうか。健康と幸福と悟りをもたらす力が、本当に存在するのでしょうか。インドの聖者や賢人は、存在すると教えています。私たちの目にはとまらない、あるいは私たちは忘れてしまっている真理が、聖賢たちには見えたのです。そしてこの真理は、正しく試みさえすれば、あなたにも働きます。
 人生で成功を収められるかどうかは、生まれついての能力だけでは決まりません。目の前の好機は必ずつかむという、強い決意も必要です。人生における好機は創るものであって、巡ってくるものではありません。現世の、もしくは、いつかの過去世におけるあなたが創りだしたものなのです。ついこのあいだのことかもしれませんし、遠い昔のことかもしれません。いずれにせよ、自らの力で手に入れた好機に違いないのですから、最大限に活かしましょう。今この瞬間の自分に必要なことに意識を集中させ、それを叶かなえるために、持てる能力と利用できる情報を総動員しましょう。そうすれば、この先の人生の価値が大きく高まります。神から授かった力を、あなたという存在の奥底から無尽蔵に湧きでてくる力を、すべて引きだすことが肝要です。
 失敗か成功か。それはあなたの思いで決まります。どちらへの思いが強いか、ということです。ですから、自分の立てた計画を心から信じ、己の才をもって実行しつつ、神の力が働くよう心を開いておきましょう。神のおきては常に働いていて、その人の考え方の癖に応じて、成功、もしくは失敗という結果を例外なくもたらします。マイナスの方向に考えてばかりいると、たまにプラスの考え方をしたくらいでは、小さな成功ひとつへと振れるにも足りません。
 また、問題をいつまでも追い続けないようにすることも大切です。放置すれば、ひとりでに解決することもあるのです。ただし、決して長く放置しすぎないようにしてください。命題そのものが、あなたの手から逃げていってしまいますから。体も心も休んでいるその時間は、内なる「自己」の静寂へと深く分け入っていくのに使いましょう。己の魂と同調するに至れば、自らの行いをすべて正しく判断できるようになります。思いや行いが間違った方向へと進んでいたなら、正しい道へと戻せるようになります。

強大な意志の力

 成功を手にするにはプラス思考に加え、意志の力と継続的な行動が重要になります。あなたが目にしているものは、すべて意志という力の結果なのですが、この意志というのは、意識して使うものとは限りません。意志には、意識的に使うものと機械的に働くものがあるのです。この2種類の意志が、私たちの持つあらゆる力の源となっています。意志がなければ歩くことも話すことも、働くことも考えることも、感じることもできません。意志の力を使うのをやめるとなると、横たわって完全に静止するしかないでしょう。ただ手を動かすにも、意志の力を使っています。意志の力なしには生きることすらできないわけですが、逆にその力を賢く導くことができれば、成功が手に入るのです。
 強大な意志の力を創りだしたいなら、自分にはできないと思っていたことをひとつ心に置き、必ず成し遂げると決意してください。最初は簡単なものがよいでしょう。自信が深まって意志の力強さが増すと、もっと難しいことに挑めるようになります。自分の選択の正しさを確かめたら、失敗という考えを頭から消してください。意志の力を注ぐのは、ひと時にひとつのことだけです。持てる意志の力をすべて注ぎ込み、それを成し遂げてください。力をあちこちに使ったり、道半ばにして新しい冒険に出たりしてはなりません。
 意志の力を使って己を高めましょう。心への依存をどんどん深めていくのです。心こそが肉体と環境の作り手なのですから。強大な意志の力で思いを実現するというのは、胸にあるその思いを、目に見える形になるまで抱き続けることにほかなりません。このようにして意志の力を育んだなら、そして、自らの運命を意志の力でコントロールできるようになったなら、とてつもない所業が可能になります。
 まとめましょう。強大な意志の力を働かせるにあたっては、大切な決まりが3つあります。

【1】これまでできなかった簡単なことをひとつ選び、必ず成功させると決意すること。
【2】その選択が建設的かつ実現可能であることを確かめたうえで、失敗という考えを排除すること。
【3】その目標だけに意識を集中させ、ありとあらゆる能力と機会を使って進んでいくこと。

 意識的な(機械的ではない)意志を使うには、訓練が欠かせません。また、意志の力を使ってよいのは、間違いなく建設的な目標のためだけです。害のあること、くだらないことに使ってはなりません。求めているものの正しさを常に自問し、間違いなく正しいと言えるなら、万物の源である神を心に留め、持てる意志すべてを使って目標の達成に邁進しましょう。

生命エネルギーと意志

 人間の脳には生命エネルギーが宿っています。筋肉の動き、心臓や肺や横隔膜の働き、細胞の生まれ変わり、血液の化学反応、知覚の神経伝達などに絶えず使われるエネルギーです。
 生命エネルギーは、頭でも心でも体でも使われています。考えること、感じること、体を動かすこと、そのすべてに生命エネルギーが必要です。意志の力が高まると、それだけ肉体の各所に宿るエネルギーも強くなります。
 意志の最大の敵は恐れです。思考と行動の双方において、恐れを避けなければなりません。恐れにとらわれたとたん、あなたの全身を脈々と流れる生命エネルギーが搾りとられてしまい、肉体の活力が失われ、意志の力が麻痺します。恐れに襲われると、脳があらゆる器官にメッセージを放ち、心臓が麻痺したり消化不良に陥ったりと、肉体にもさまざまな不具合が生じます。慎重さは大切ですが、決して恐れてはなりません。

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監修者・成瀬雅春さんからメッセージ

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(編集部 杉浦)

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