悪魔【歌詞】

『悪魔の子』のオマージュです。



自分自身の正義振りかざし、自分自身を信じる

それは他者を排除し、悪とする

互いに互いの正義を振りかざす

どちらが正義でどちらが悪か

この世界に溢れている他者への労(いたわ)る気持ちが想像出来ない

悪魔の体温

世界は残酷だ


あなたを護るため、私は戦う

それは他者をいたぶる正当な理由になるのか

あなたを護るためじゃなく、自分を護るための言い訳

それは間違いだといつ気付くのか

自分の言動行動が誰かを痛めている

それでも自分を信じて止(や)まないのはどうしてか

己の正義が誰かの悪になることを知らない

人は自由になる権利がある

なら、生きる自由がある

なのに、戦争は起こる

勝利し、歓喜する恐怖

誰かが倒れて泣いて、誰かが倒れて喜ぶ

己に降り掛かるであろう幾つもの己の屍(しかばね)を越えて

そこには涙か笑みか


自分の中に歪んだ悪魔がいる

他者を蔑(さげす)むことで自分を優位に思わせる

なのにその同じ光景を見ると嫌な嫌な気持ちに陥(おちい)る

なのにその矛盾に気付くのは困難だ

あいつは悪だ

なら、痛み付けることは正しいのか

それが本当に欲しかった答えなのか

己の悪魔がそうすることで何かを満たそうとしてる


生きることは残酷だ

あなたを愛する

誰かを嫌う

まだ見ぬ誰かを愛おしむ

顔も知らない他者を言葉で物でいたぶる

その他者がどんな気持ちかも知らずに

どれも私の中の悪魔が囁く

降り掛からないとその痛みに気付かない


世界は残酷だ

己の悪魔が勝てば国の英雄になって

その影に敗北者の屍(しかばね)があって、国は占領される

けれどそれを他人事(ひとごと)みたいに見てる自分がいて

私の中にいる悪魔が育ってる

何が正義で何が悪なのか

嗚呼、悪魔が育ってる


鉄の雨が降り注ぐ

世界はまだ戦争が終わらない

だから何が出来る?

傍観者(ぼうかんしゃ)の証明

何もせず

毎日、自分の生きるに精一杯生きるしか出来無い

なのに批判して、悪に警鐘(けいしょう)を鳴らす

自分こそが悪魔

間違いも正しさもすべてが合っているようで合ってない

誰かの犠牲の上に成り立ってること

知らないことは無知であることは悪だ

今こそ知るべきだ

何が正義で何が悪なのか

共存することが出来無い私たちは

醜く争うしか出来無い

心、悪魔の陽炎(かげろう)が揺らめく


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?