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sink or swim (短歌)

遠き日の戀文よめるやうにわが
短歌を読めりあくがれつつも

泣くほどに欲せることは叶わはで
汝がみこころをとつひにわれ言ふ

sink or swim われの心は戦場で
神を信じるとはさういふこと



『しかしわたしの思いではなく、あなたのみこころが成りますように』

嵐のような日々。しかもその嵐は、わたしの心のなかに吹いている。この世でいちばんの激戦地は、ひとの心のなかだという。それもキリストを愛するひとの心のなか。

クリスチャンになれば、すべてが上手く行くだの人生が楽になるだの、勘違いしているひとがいれば引き返したほうがいい。ほんとうにキリストと共に生きるひとは、常に戦場に出ている兵士なのだ。神の武具を身につけなさい、と聖書も言っている。

戦うのが怖い、なまぬるい水のなかに留まっていたい、どうして心を戦場にしてまで、試練に次ぐ試練に会ってまで、キリストに従うのだろうか、とじぶんでも問うてみることがある。

わたしのなかに神が住んでいて、もうこの世のほかのものでは満たされないから。こころのなかにいずみのような喜びがあって、わたしはそれを裏切れないから。目に見えない神を、わたしはだれよりも愛していて、彼と一緒ならわたしにはすべてが可能だから。

交じり気のない、純粋なものを知ってしまったいま、もう泥水を啜る気にはなれない。それになんだって価値のあるものは、戦って得なくてはならないのだ。それがわたしにとっての信仰。


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