『激辛の鏡』 #毎週ショートショートnote【反射編】
理科の授業で先生が言ってたんだ。あるものを使って火を起こすことができるって。
本当はガスレンジを使いたいけど、禁止されている僕はその話を聞いて、これだ!と思い夏休み中タイミングを見計らっていた。
そして決戦日。
僕は火起こしに必要なものと食材と台所から調理器具を拝借して、一番日光を集めやすい場所にセッティングを始めた。
ネットで調べていたものの火を起こすというのは大変だ。何より暑い。吹き出す汗が止まらない。
でも決めたんだ。学校で育てた茄子でママの好きな麻婆茄子を作ってあげるんだって。
汗を拭っていてふと思い出す。友達と花火をして遊んだ時に使った着火マンという道具で火をつけていたこと。
どこにあったっけ?僕は家に駆け込み着火マンの捜索を始める。
「きゃー!これは何なの?」
という声とともにパートから帰って来たママが虫眼鏡で犯人を捜すかの如く僕を見つけて怒鳴りつけた。
喜ばせようと思っただけなのに、激辛の鏡が僕に反射するなんて…
いつかの晩ごはんが麻婆茄子だったというのもあるけれど、光を反射して(鏡より虫眼鏡の方がいいみたい!)料理を作ってみたいという謎の願望があるため、できれば中華鍋を使った料理を作ってみたいなと思い……ま、それくらいの緩さです😂
前にも紹介したかもしれないけれど、貫井徳郎さんのこの小説! 読み終わった後にタイトルがこれ以上ないくらい刺さる一冊🔪
(貫井徳郎さんは20年くらいファンですが、最近は全然本そのものが全く読めていなくてシュンです😢)
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