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【不随意コラム その3】~全身ぶるぶるブルドッグ VS いきなり突撃膝カックンの巻~

こーんにーちはー👏👏👏

どうにもふるえが止まらない!
その名も193。読み方はご自由に。

さあて!


 前回のお話に加えて、今回は【全身ぶるぶるブルドッグ VS いきなり突撃膝カックン】バトル形式でご紹介いたしましょう!(タイトルが長くて堪忍な! 若干前回と内容かぶるかもしれんけど許してな!)

「そんなもん興味ないわい!」って方はここでバイバイ!  See you again!
もしくは他の記事を覗いてみてね☺️
(愉快なフィクションも取り揃えてるよ!)




【先攻! 全身ぶるぶるブルドッグ!】


 先に登場したのは「全身ぶるぶるブルドッグ」だ。

 一発目から、こいつがラスボスといっても過言ではない。なぜなら、一瞬でもふるえ出したが最後、夜眠るまで止まらない。(山本リンダさんの名曲を歌いたくなるくらいもうどうにもとまらない!!

だいたい左足の爪先から始まり、その後、両手足が同時に、もしくは個々に好き勝手ふるえ出す。(とにかく動きが騒々しい。)

頓服も効きやしないから、もはや飲みもしない。昼寝ごときじゃ止まらない。たとえ寝ている間は治まっていても、目覚めた数分後にまた再開することもあれば、寝入り端や起き抜けから始まることもあるからだ。(くぅ~😡💢)


 最近は夕方から現れることが多いが、下手したら朝起きた瞬間から夜眠るまでふるえていることもある。(昨日がまさにそうだった……)(特定の場所に行かねばならない時は、特に朝から起きやすい。)

同じ病気で苦しむ方から聞いた話によると、一度症状が起きた場所を脳が記憶していて、無意識に呼び起こしていることもあるんだとか……(そんな学習能力求めてないよ!)

 ちなみにふるえの最長記録は1日15時間!
月に1、2日ほど、あまり症状が起きないミラクルデーがあればましな方だが、それは結局1日の終わりに「あ~今日は全くふるえなかったなあ~」って気づくだけであって、この日は必ず起きないなんて予測は不可能だし、ミラクルデーさえも、24時を越えたら魔法が解けたようにふるえ始める……(なんて律儀なシンデレラの魔法よ……)

こうやってメンタルをじわじわと、時間をかけてえぐってくるのが、こいつの特徴だ!

 果たして、こいつに勝てる相手はいるのだろうか?!


【後攻! いきなり突撃膝カックン!】


 おぉっと! ここで現れたのは「いきなり突撃膝カックン」ではないか!

 その名の通り、こいつは何の予告もなく突然現れる。こいつも比較的、現れやすいのは夕方~夜にかけてだが、朝起きて着替えていたらコロンと横に転がることがある。もしくは洗濯物を畳もうとカゴをひっくり返すと、一緒に洗濯物にダイブする。

まるで起き上がれない起き上がりこぼしだ。(それはもはや起き上がりこぼしではない。)重力に素直なのは仕方ないにしろ、とにかく思いもよらぬタイミングで現れるからたちが悪いったらありゃしない。

 夕食時にリビングに向かおうと部屋の段差に片足をのせたが最後、もう一歩が踏み出せない。踏み出したらそのまま前に倒れ込みそうになるため、そこで一旦止まり、覚悟を決めて膝からくずおれるしかないのだ。

そうなるともう四つ這いか、伝い歩きでしか移動できない。成人のドタバタした四つ這いなんて、エクソシストか貞子以来の恐怖でしかない。(もし、貞子役のオーディションがあればぜひ応募したい。役作りなら準備万端よ!)


 その上、外出先でも、ほっと一安心したり、言い争いといったハプニングに遭遇したりすると、いきなり脱力して膝から崩れ落ちる。そして、謝罪する必要もないタイミングで、土下座を披露したことが何度もある。土下座するにしても『半沢直樹』の有名なあのシーンくらいの粘りを見せてほしい

 穴があったら入りたくなるほどの羞恥心を人前で食らわせるのが、こいつの最大の戦闘力だ!



【二回戦! 全身ぶるぶるブルドッグ!】


 んん?! ここでまたしても「全身ぶるぶるブルドッグ」が反撃してきたぞ!

 一口にふるえと言っても、とにかくその振幅が尋常じゃない。リズム感が全くないため正確な速さはわからないが、少なくとも18ビート以上の速さでふるえている

一定のテンポを超高速で刻む姿は、あの偉大なるドラマーに匹敵するのではないだろうか?(ねえ、誰か助けてくれない?)
と勝手に自負するレベルだ。

ただし、前回のヒダリーでお伝えした通り、そもそもドラムスティックを握れる気がしない。(ヒダリーのことだからすぐさじ…というかスティック放り投げそう。もしくは謎の馬鹿力で折りそう。)

 最近はヒダリーがパワーアップしており、動画を撮って見ると扇風機の強並みの速さで手がビュンビュンしてる……速すぎて倍速再生を疑われそうなほど。とりあえずスマホ握らせとけば、数分で数百歩稼げる。(もしかしたらバターも作れるかも。いや、シェイカーを握らせてオリジナルカクテルでも作っちゃう🍸️??)

 速さもさることながら、その威力もハンパない。常に高速バタ足状態なので、試しに泡風呂に挑戦してみたら、浴槽の半分くらいがもこもこの泡だらけになってしまったことがある。その時は足だけではなく、両手もバタバタしており、湯船の中で懸命に犬かきをした結果、突如としてマシュマロマンを浴室に召喚してしまった

あまりにも立派な泡風呂が完成したため、母に自慢し、泡にゆっくり浸ってもらい、ちょっとだけ親孝行した気分に浸ったほどだ。(今となっては写真を撮っておくべきだったと悔やまれる。)

 また相棒でもある杖っぴー(呼び方はその時々によって気まぐれ)とともに、通院のために電車を利用した際には、あまりの威力で杖太郎(統一する気ゼロ)がまるで電動ドリルように、えげつないほど駅のホームの床をズドドドド……と連打していた。(思わず「コンドルがめりコンドル」なんて、くだらないダジャレが思い浮かんだほどだ。なぜそのダジャレなのかも自分でもわからない。)

その状態で電車に乗り込むと、先に乗車していた方々続々と立ち上がり、席を譲ってくれ、感謝してもしきれないほど、とてもありがたかった……

そして申し訳なさすぎて、ちょっと泣いた。



【二回戦! いきなり突撃膝カックン!】


 あららら? ここに来てあまりに不憫な「全身ぶるぶるブルドッグ」に対して「いきなり突撃膝カックン」が泣いている……?


 いや違う。こいつもこいつで駅のホームで背後からパーカーのフードを引っ張られたかのように後方によろけて、何度も生命を脅かしたことがあるのだ。

最近は信号待ちで、車の風を浴びるだけでふらつくほど体幹が弱ってきている。だから近場にあるポールをとにかく掴む

 そしてちょっとでも油断すると、机や壁、最悪な時には床にへばりつくように吸着し、立位や坐位を保つことすら困難になる。ベッドにはりつけの刑にされ、起き上がれなくなることも……(この場合は足先から床に下り、お尻で移動する。)

眠っているわけでも、だらけているわけでもなく、重力様に呼び出されたら「いきなり突撃膝カックン」は抗うことすらできやしない。いや、そもそも抗う気さえない。(もしかしてドMなの??)

 なんとか腕や肘で支えようとするがそれすらも厳しく、床にへたりこんだ時には、二人がかりで両脇を支えて抱え起こしてもらわないとならない

しかも、私は成人女性の平均身長より大柄だから、ものすご~く申し訳ない気持ちになる。(哀しいかな、成人してからも健康診断で1.6cmも身長が伸びていたのだ。「なんでやねん!」と言いつつ風呂上がりにゴクゴク牛乳を飲んでいる自分に気づいて「原因はこれやないかい!」って一人突っ込んだ、そんな夜もあった。)

 そんなわけだから、全身痛いところだらけだ。なので、四つ這いさえ無理な時は転がりながら移動している。

気持ち的には見えない赤外線をかいくぐり、お宝を狙うハンターのように“機敏に”移動してるつもりではあるのだが、実際はきっともっと見苦しく、見るに耐えない姿であろう……(とりあえず全身タイツ着て、キャッツ・アイごっこしたい。)(しかし、それほどくわしくは知らない……)

 もう少し部屋が広ければバブルボールで、ぼよん!ぼよん! と、もしくはキャスター付き椅子でシャーッ! と室内を移動してみたいものである。



【最終決戦!!】


 「全身ぶるぶるブルドッグ」は言う。

ふるえのおかげで何もしなくても筋トレできるんだからありがたく思えよ!それに、このバタ足をうまく使えば、いつか電力を生み出すことだって可能かもしれない!


 対して「いきなり突撃膝カックン」はこう応じる。

こっちは脱力を起こすことで筋肉を和らげ、リラックスさせてるんだ!おまえがふるえることで、どれだけ筋肉に疲労を与えてると思ってるんだ!湿布代だって馬鹿にならん!


 そうは言うが、どちらもマッサージがとにかく苦手だ。元々、人に触られると過剰に緊張するため、触られることがストレスになりやすいからだろう。


一時期、ジストニアなどの病気を抱えた人専門の鍼治療にも通っていたのだが、毎回脱力を起こして、足を引きずりながら杖ぽんぬをついて帰る羽目になるため、10回程度で治療を諦めたことがある。(10万円の給付金、全額注いだにも関わらず……)

また、痛みがひどくて駆け込んだ整形外科で理学療法士さんに、ほんの軽~くさする程度のマッサージされただけでも、足のふるえが止まらなくなり、慌ててホットパックさせてもらって、なんとか帰宅したこともある。

要するにどっこいどっ……さあて!
この無駄に長ったらしい泥仕合の結果はというと……

どぅるるるふるるるりふるるふらふりるるるふるえよとまれよ……


と、その前にちょっとだけこぼれ話を。

たまに頭があかべこのようにフリフリすることがあるのだが、縦揺れはイエスイエス型、横揺れはノーノー型と論文に書いてあって首振りの意味は英語圏でも共通なんだな~って妙に感心したことがある。

ってことを、ただ言いたかった。



気を取り直して、今度こそ!!


どぅるるるふるるるりふるるふらふりるるるふるえよとまれよ……


ズダダダ、ダン!



このバトルの勝者は、痛みだーー!!

あ、ちゃう、間違えたわ。

WINNERは、193だーー!!!


はあ~?!?
なにこの、サブいボケからの出来レース! まじ意味わかんないんですけど!!

と思った、そこのあなた……


 よーく考えてみてくれたまえ。

「全身ぶるぶるブルドッグ」と「いきなり突撃膝カックン」のどちらも、私の身に起こっていることであり、この二つ+αの苦痛を常に抱えているのだ。(そしてぶっちゃけると、症状が起きてない時の痛みが実は一番堪える。しかし、今回のバトルに出場させるほどのエピソードがなかった……)


それら全て踏まえて

生きてるだけで褒めてほしい。

いや、私だけじゃなく今を生きてるだけで
みんな立派だ。


 病気や障害があろうとなかろうと、誰もが苦しい時代を生きている

でも病気だからって嘆いていても前には進めないし(まあ去年だけでも笑えないほどの不採用通知もらったけどな……)


これをいっそネタにして、ほんの少しでも誰かを笑わせられたなら、誰かが抱えているつらいことを一瞬でも忘れられたなら、それだけで私はうれしい

 中には病気の苦しみを笑いに変えるなんて不謹慎だと思う方も、それをネタにするなんて病気商法みたいで嫌らしいと感じる方もいるかもしれない。そういう気持ちを抱くことも決して間違いではない。そういう思惑が全くないとは言い切れないからだ。

 それでも少なくとも私は、

この謎に満ち溢れた病気と身体でも、できることを発信していきたい。

こういう病気があることを、もっと多くの人たちに知ってもらって、これ以上苦しむ人を増やさないようにしたい。

だから私のことは憐れむのではなく、思いっきり笑い飛ばしてほしい!

(ただ私以外で同じように病気で苦しんでいる方たちのことは、笑わないで下さいね。)

と、今回は意外と熱い思いを込めて、ハチャメチャなバトルをお届けいたしました。(軌道修正が無理くりすぎるぜ!)

 次回は【私が出会った優しい人たち】

についてお話しようと思っています。


え? 珍しくまともなタイトルだって?
ちょっとクセ強すぎたから、たまにはええやん?


《つづく》
※あくまでも私なりの病気との付き合い方のため、不快に感じる方がいらっしゃいましたら、ごめんなさい🙇🙇

#不随意運動症

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