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選択肢なんて増やしたくない
2023年5月23日(火)朝の6:00になりました。
シンプルであることは、複雑であることよりもずっと難しい。
どうも、高倉大希です。
コロンビア大学のシーナ・アイエンガー教授が、次のような実験を行いました。
・スーパーマーケットで試食販売を行う
・Aグループでは、24種類のジャムを並べる
・Bグループでは、6種類のジャムを並べる
・「試食をした人の割合」と「試食後に購入した割合」を計算する
結果は、以下のとおりです。
Aグループ
・試食をした人の割合:60%
・試食後に購入した割合:3%
Bグループ
・試食をした人の割合:40%
・試食後に購入した割合:30%
今では「ジャムの法則」だなんて呼ばれることもあります。
検討できる選択肢が増えると、決断することが難しくなるわけです。
人間は、絶対的な基準で決めることはまずない。ものごとの価値を教えてくれる体内時計などは備わっていないのだ。ほかのものとの相対的な優劣に着目して、そこから価値を判断する。
高校生と進路の話をすると、まったく同じ現象が見られます。
複数の選択肢なんて知りたくない。
さっさと決めて、考えることをやめたい。
彼らは、そう考えています。
すでに決めている生徒にはとくに、この傾向が強く表れます。
他の選択肢になんて目もくれず、過去に決めたものにしがみつこうとするのです。
「ほかにも価値のある何かを選べたかもしれない」という事実こそが、目の前に意味を与えるのだ。これは人生のあらゆる場面に当てはまる。
選択肢が増えることは、よいことだと思われがちです。
ところが、同時に「望まれていない」ということもまた事実です。
考えて選ぶことには、体力をつかいます。
意思決定には、もっと体力をつかいます。
だから、できるだけ考えたくないのです。
選択肢が増える前に、さっさと決めて、トンズラをこきたいのです。
そして、いちど決めたら動きたくなくなります。
なぜなら、もうこれ以上、体力を消耗したくないからです。
挑戦しないクセがつくと、きっと長い人生は退屈になるのではないだろうか?だから不安と向き合って共存する道を私は勧める。早いに越したことはないが、いつ始めてもその時点からの人生を輝かせられることを考えると、遅すぎることはないはずだ。
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— 高倉大希|インク (@firesign_ink) January 1, 2023
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