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生活に役立つのはいちばん最後


2023年7月23日(日)朝の6:00になりました。

本日、10万59歳の誕生日を迎えました。閣下の1個下です。

どうも、高倉大希です。




COMME des GARÇONSが、日本のブランドだということを知りませんでした。

1000円のTシャツが、当たり前ではないということも知りませんでした。

服を好きになるまで、ファッションに関してはまったくの無知でした。


コレクションブランドは、年に2回新作を発表します。

「SS = Spring / Summer」と「AW = Autumn / Winter」の2回です。

SSのアイテムが冬に、AWのアイテムが夏に、店頭に並びます。


要するに、ファッション感度が高い人たちは、半年先を生きています。

夏に冬ものを購入し、冬に夏ものを購入します。

いわゆる「アーリーアダプター」と呼ばれる人たちです。


ファッションショーで発表される服やトレンドというのは、イノベーターと一部のアーリーアダプターに向けて発信されます。なぜなら、新しいファッションを受け入れ、広め、引っ張っていく人たちは、ここに属しているからです。

東洋経済ONLINE「イノベーター理論でみるファッショントレンド」より


時間差で、その他の多くの人たちにも情報が広まります。

ブランド古着が、市場に出まわるようになったり。

ファストファッションブランドが、デザインをコピーしたりするようになるわけです。


わけがわからない服を着たモデルさんたちが、ランウェイを歩いている。

わたしたちがショーを見て、「わけがわからない」と感じるのは当然です。

すべてはあそこが起点となって、徐々にローカライズされていくのです。


研究結果が大衆に届くまでの流れと、おおよそは一緒です。

わたしたちは「新しい物質の結晶化に成功した」と聞いても、よくわかりません。

生活に役立つ形になって、ようやく理解するのです。


答えを早く知りたがるということが、やはり答え以外のものを見えにくくさせているんだろうなあ。

糸井重里、邱永漢(2011)「お金をちゃんと考えることから逃げまわっていたぼくらへ」PHP研究所


言い換えるなら、生活に役立つのはいちばん最後だということです。

わたしたちの手元に届いている時点で、情報としてはかなり遅いのです。

テレビで取り上げられている時点で、起点からはぐんと離れているのです。


役に立つかを大切にするということは、遅れた情報の中で生きるということです。






サポートしたあなたには幸せが訪れます。