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内浦穂高
2024年4月30日 18:43
キミゆけば 明日の私はまた1人キミも同じくまた1人 花残り月も去る今日日明日の戦は個々のもの抗う術などなくしても風に吹かれてキミよ行け時には夕陽に立ち止まり夜の明かりに語らって昨日の談笑に涙し飄々と今日を生き残れ公園のベンチは今広く大の字になり空を仰ぐ紺色の草木が身を包み夜風が昨日を空に映すおやすみキミよ また会おう明日の先でまた会おう
2024年4月22日 11:55
メロディが風に吹かれて跳ね回る。昨日の僕が知らなかった うららかな歌を連れてくる。彩雲が鳥を形造り 雄々しい翼が空に舞う。鳥の背中で少年は青藍に笑みを投げかけた。電線に止まる鳥たちは 空に描かれた五線譜。弾むリズムは朗らかに 大地を駆ける春のトリル。風のタクトの思うまま 揺れる菜花に相乗りしてあっちにこっちに風まかせ昨日の自分も今日の自分も明日の自分も気分次第
2024年4月12日 20:32
酒に深淵が暴かれる時両目は奥行きを見つめ続けて、意識は天と融和する。もう僕に泥酔の感覚はなく、ただ麻酔のようにタナトスを流し込みながら死神を肺に招待しているに過ぎない。ガタガタと自分が崩れ落ちていく音を感じるが、不思議と不快感や不安はなかった。土砂まみれの瓦礫の真ん中から光が溢れ神々しい解放の兆しが魂を浄化させるのを感じる。今わかった。崩れ落ちてゆく自分は死体になってい