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病気の原因は食生活にあり!

今回は、内科医で薬害研究センター理事長でもある
内海聡先生の著書、「毎日の食事に殺される食源病~医者が教える
汚染食品から身を守る方法~」という本の内容を紹介します。

私たちは、いつでもたくさんの食べ物が手に入るようになったことで、
カロリーオーバーが常態化するという問題を引き起こし、
食源病へと繋がっています。
食源病というのは、間違った食事や食生活を続けることで
発症する病気のことです。

食べ物は、食べ方によって毒にも薬にもなりますが、
現代人の食べ方が間違っているから様々な病気を
発症させています。

本の内容を通して、食源病に繋がってしまう食生活とは
縁を切っていただきたいと思います。





生活習慣病の幕開け

大昔から戦後すぐまでの死因は、殆どが怪我と感染症でした。
この時期は、無事に生まれて健康に育つのが難しかった時代で、
ちょっとした怪我や感染症でも命取りになって
しまうことがありました。

ところが戦後しばらくすると、日本は急速に欧米型の生活に
変化していくことになります。
昔ながらの日本食は徐々に失われていき、それと同時に
食糧不足も改善されて、毎日栄養たっぷりの食事が
食べられるようになりました。
さらには、医療技術や衛生面の向上も見られて、
怪我や感染症で死ぬ人も少なくなりました。

しかし、この変化は良いことばかりではなく、
負の側面も目立つようになってきたのです。
生活が欧米化して、昔は無かった(和食以外の)料理をお腹いっぱい
食べられるという状況は、新たな病気を引き起こすように
なってしまいました・・・・、これが生活習慣病の幕開けです。


1950年代を境に、がん、心臓病、脳疾患で死ぬ日本人が
急増しています。
このように言うと、「平均寿命は延びているのだから、生活習慣病が
増えたとしても健康な日本人が多くなっているんじゃないのか」
という反論があります。

確かにデータ上の平均寿命は上がっているようですが、
それは救急医療の発達や衛生環境の改善により、死産や感染症で
死ぬ人が減ったというだけで、日本人が健康になったと
いうことではありません。

さらに1970年代からは、アレルギーや自己免疫疾患と呼ばれる
病気も加わり、現在の日本人が罹る病気の大半は「医源病と食源病」
変化していったのです。
「医源病」とは、医療が原因で起こる疾患のことで、
治療行為や薬害によって病気になってしまうことです。
アメリカでは、ガンや心臓疾患の死亡者数を抑えて最も多かった死因が
医源病であるとされています。
そして、今回のテーマである「食源病」は、間違った食事(食生活)を
続けることで発症してしまう病気です。

私たちの食卓には多くの問題点があって、偏食やカロリーオーバー、
食品添加物を使ったファストフード、砂糖や脂肪分たっぷりの
スイーツなど、社会毒まみれの環境によって病気が激増しています。






食欲の暴走

私たちの祖先は、何百万年という長期間に渡って食べ物が無いという
過酷な状況にありました。
私たちの脳は、生命を維持するために高カロリーの食べ物を好むように
変化していきましたが、これが現代まで引き継がれているので、
糖質たっぷり、脂質たっぷりの食べ物を美味しいと感じて、
ついついそのような食べ物を求めてしまうのです。

自然界に高カロリーの食べ物はありませんが、現代では
高カロリーのお菓子などがいつでも手に入ります。
これは、ある意味恵まれた環境だと言えるのですが、食べ物への欲望が
暴走して、様々な生活習慣病を引き起こしているのです。

古代人は常にカロリー不足に悩まされていたので、何も食べることが
出来なくても、しばらくは生きられるように進化してきました。
しかし、カロリーが多すぎる状況は経験していないので、
それに対応できる訳がありません。

今の日本には高カロリーな食べ物が溢れていて、普通に食べている
だけでもカロリーオーバーになってしまいます。
例えば、朝はパン、昼はラーメン、夜はチャーハンといった食生活は、
炭水化物(糖質)ばかりで、他の栄養素が不足している
不健康な食生活の代表です。

そして私たちは、栄養不足を感じると手軽な解決策を
求めてしまいます。
例えば、ビタミン不足を感じたらコンビニやスーパーで売られている
カット野菜サラダを食べたり、本来の栄養が破壊された野菜ジュースで
栄養を取った気になったり、原材料に何が使われているか分からない
サプリメントで栄養不足を補おうとしたり・・・・
こういったもので栄養が摂れるなんて、そんなうまい話はありません。


本当に栄養を摂りたいのであれば、食材を買ってきて自炊する
必要がありますが、どこにでも売っている食材や食品にも
農薬や添加物などの社会毒が入っている可能性があります。

例えば・・・・

・肉 ⇒ ホルモン剤、抗生物質
・魚 ⇒ 水銀、ダイオキシン
・農作物 ⇒ 農薬、放射能
・加工食品 ⇒ 食品添加物

こういったもの全てが社会毒なので、これらは様々な病気の原因に
なりますから、食事に気を遣っていない人は、知らないうちに
社会毒を取り込んでいることに気づきません。






不自然なものは食べてはいけない

現代は、体に悪い食品を避けなければいけませんが、
「体に有害な食べ物をどうやって見分ければいいのか?」
思った人もいるでしょう。
見分ける方法を一言で説明するなら、「不自然なもの」です。

私たちを悩ませている現代病は、昔は無かった病気なのですから、
昔は無かったものが病気の原因だと考えるのが自然です。
自分たちが作り出した不自然なものによって、私たちは新しい病気を
生み出してしまった訳です。

では、私たちの周りにある不自然なものを挙げてみましょう。



・いつでもすぐに食べられて安いもの

こういったものには様々な食品添加物が入っていて、
安いということを重要視しているので、安全性は二の次で
作られています。
食品添加物を使うのは製造する側(企業)の都合であって、
消費者が食品添加物を入れてくれと言う訳がありません。

ファミレスのメニューやコンビニ弁当など、その場で温めるだけという
加工食品は保存性が大切なので、食品添加物などの社会毒が
たっぷり含まれていますから、こういったものはできるだけ
食べないようにしてください。

食品添加物は、摂取してすぐに死ぬということではありませんが、
安くて、長持ちして、いつでも美味しいと感じさせるのが
食品添加物の特徴であり、そんな都合のいい不自然すぎる食べ物は
昔はありませんでした。

自然界には存在しない毒を取り込んでしまった場合、体はその物質を
どう扱ってよいのか分からずに、活用も排出もせずに溜め込み、
病気を発症してしまうのです。


・精製されたもの

私たちの身近にあり、安価でいつでも手に入る砂糖は精製されたものの
代表であり、脳と体をダメにする社会毒です。
精製された砂糖は、血糖値を調節する膵臓に大きな負担を
掛けてしまいます。

自然界に存在する糖質というのは、他の栄養素や食物繊維と
一緒に存在しており、体内に入ってもゆっくり吸収されるため、
膵臓への負担は少ないのですが、精製された砂糖は高濃度で体内に
入ってくるので、臓器の処理能力を超えてしまい、糖尿病などの原因と
なってしまいます。

その他にも、精製された砂糖は腸内環境を悪化させたり、
うつ病を引き起こしたり、免疫を低下させたり、体内の炎症を
引き起こす原因にもなります。

砂糖以外にも、白米やパンなどの精製された炭水化物は砂糖と同様の
悪影響がありますから、できるだけ控えていただきたく思います。



・遺伝子組み換え作物

日本は、海外から膨大な量の遺伝子組み換え作物を輸入しており、
私たちの食卓に毎日登場しているかもしれません。
残念ながら、日本は遺伝子組み換え作物の消費国として
世界トップレベルだそうです。

遺伝子組み換えの影響は日本の畜産物にも及んでいて、
日本の畜産で使っているエサはほぼ100%海外産で、
大半は遺伝子組み換え作物だそうです。
そのせいで、日本に売られている加工肉食品の多くは、
海外では法律違反になるので売ることができません。

遺伝子組み換えで誕生した農作物を食べ続けることの危険性に
ついては、海外で様々な研究が行われていて、癌、アレルギー、
不妊症などのリスクが高くなってしまうと考えられています。

こうした指摘を受けて、ヨーロッパの国々では遺伝子組み換え作物を
規制していますが、日本では海外産の遺伝子組み換え作物を輸入して
加工食品、調味料、食品添加物などが作られています。

つまり、遺伝子組み換え作物を直接口にしていないものの、
それらを原料とした加工食品や調味料が作られているため、
知らず知らずのうちに殆どの日本人が、遺伝子組み換え作物を
食べている可能性があります。





体が甦る食べ物

現在の世の中は、生産性や安さが優先された偽物の食べ物が
蔓延しています。

手軽に食べられるとか、安いという理由で選んだ偽物を
食べ続けていると、健康を害したり、様々な病気のリスクが
ありますから、皆さんには出来るだけ本物の食べ物を召し上がって
いただきたいと思います。

ではここから具体的に、皆様に食べていただきたい
本物の食べ物を紹介します。



・本物の肉と魚

皆さんは、生物濃縮という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
生物濃縮とは、様々な物質を食物連鎖によって
体内に蓄積することです。

有害物質が、家畜のエサや水などから体内に取り込まれて
徐々に蓄積していき、その肉を食べることによって、
私たちも有害物質を摂取してしまうので、肉や魚を買う時には
質の良いモノを選択しなければなりません。

生物濃縮によって摂取してしまった農薬、水銀、放射能、
ダイオキシンなどの化学物質は、体内での分解や排出が
されにくいという特徴を持っています。

では、どういった基準で食べ物を選べばよいのか・・・?
まずは肉から説明しますので、以下のキーワードを
覚えておいてください。

・牧草飼育
・平飼い
・グラスフェッド
・自家配合飼料
・GMO飼料不使用
・無投薬飼育
・放射能測定済み

残念ながら、今の日本に流通している食用肉には、
ホルモン剤で発育を早めたり、病気を予防するために抗生剤を
打っていたり、劣悪な環境で育てられたものがあるので、
そういったものを口にしないためには、今紹介したキーワードに
適合するものを選ぶ必要があります。


次は本物の魚選びについてですが、ズバリ結論を申し上げると
「天然物の小魚や青魚」です。
養殖の魚は添加物を混ぜたエサが使われているかも知れません、
また、大きい魚は生物濃縮によって水銀などの有害物質が
蓄積しているかもしれません。

ですから結論は、天然物の小魚や青魚ということになります。



・本物の野菜

野菜を選ぶときに注目するべき重要なポイントは農薬です。
野菜や果物には、殺虫剤や除草剤などが使われており、
さらに日本の農薬の基準は世界的に見て緩いですから、
出来るだけ「無農薬」「無化学肥料」のものを
チョイスしていただきたいと思います。

今ではネット通販から無農薬野菜を購入することができるので、
信頼できる農家さんを見つけてみてください。



ここまで本物の食べ物を紹介してきましたが、
精製された炭水化物とか、ファストフードやジャンクフードばかりを
食べていると、私たちは隠れ栄養失調に陥ってしまいます。

普段からこういったものばかりで食事を済ませている人は
特に注意してください。
そして、栄養が足りないからといって、栄養ドリンクとか
サプリに頼るのはあまりいいことではありませんから、
毎日の食事からしっかりと栄養を摂取しましょう。

結局、バランスの良い食事に勝るものは無いので、色々な栄養素が
含まれている食事から栄養不足を解消してください。






最強のデトックス食品

私たちの身の回りには、農薬や食品添加物など、
様々な毒が存在しています。
もはや、こういった毒を完全に避けて生活するのは不可能と
言える状況で、出来るだけ体内に毒を入れないように
気をつけることが重要です。

そして、毒を体に入れないのと同時に、体の中に入ってきて
しまった毒は排出しなければなりません。
食べ物の中には、私たちの体に備わっているデトックス機能を
助けてくれる効果があるものがあります。

ここからは、意図せず体に入ってきてしまった毒を排出して
くれる効果がある素晴らしい食べ物を紹介していきます。



1.発酵食品

発酵食品の中でも、特に「納豆」「ぬか漬け」「たくあん」
おススメです。

納豆に含まれている納豆菌は、腸内細菌の働きを整えて
デトックスに効果的です。
・・・、ですが、納豆を買う時には遺伝子組み換えでない大豆を
使っているものを選ぶようにしてください。

ぬか漬けやたくあんといった発酵食品も、腸内細菌を整えて
デトックスに効果的ですが、納豆と同じで品質には注意が必要です。
よく見かける安い漬物は、調味液に浸して味をつけただけで
発酵させていなかったり、食品添加物が入っているものが
ありますので注意が必要です。



2.玄米

精製された炭水化物の代表である白米は、美味しさを追求する
ために(健康に有益な)雑味を取り除いているので、
糖質の摂りすぎや血糖値スパイクに繋がります。

しかし、ビタミンやミネラルを豊富に含んだ表皮部分が残っている
玄米であればデトックス効果が期待できます。
さらに、玄米に含まれている「イノシトール」
「ガンマオリザノール」は、体のデトックス機能を担っている
肝臓の働きを強化してくれるという効果があります。



3.香りの強い野菜

以下のような香りの強い野菜は、デトックスに効果的であると
いうことが分かっています。

・ネギ(玉ねぎ、白ネギ)
・にんにく
・生姜
・ミョウガ
・らっきょう
・わさび
・紫蘇
・パクチー
 ・・・・

こういった食べ物は好き嫌いが分かれると思いますが、
香りの強い野菜に抵抗がない人は普段の食生活に取り入れて
デトックス効果を促していきましょう。



4.ハトムギ

ハト麦は、穀物の中でもトップクラスで栄養バランスが良いと
言われており、鉄分、マグネシウム、カリウム、カルシウム、
ビタミン、食物繊維、タンパク質など、
栄養バランスに優れた優秀な食材です。

ハト麦の種子には強いデトックス作用があることが
分かっていて、漢方薬では「ヨクイニン」という名称で、
利尿や膿を出す効果があるので昔から使われてきました。

ハト麦茶として召し上がると摂取しやすいと思いますので、
興味のある人は詳しく調べてみてください。



終わり

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