リャマ

数学と教育の二刀流で思いついたことを書いています。 北海道にある私立高校で数学教員を経…

リャマ

数学と教育の二刀流で思いついたことを書いています。 北海道にある私立高校で数学教員を経て現在教頭1年生。 40歳の時に数学で論文博士を取得。放送大学で特別支援の免許取得。

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  • 数学の研究にまつわる話

    数学自体の話というよりは、数学の研究に関する文章をまとめています。

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    教員として感じたことをまとめています。

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高校教員が論文博士を取得した話  紙と鉛筆だけで数学はできない

私は博士号を40歳の時に取得しました。 博士(理学)というものです。 通常大学院博士課程に通い博士号を取得すると「甲」から始まる学位授与番号が与えられます。 しかし私の学位授与番号は「乙」から始まります。 私は多くの博士号取得者とは違う方法=論文を書き審査を受けて合格することで取得するという方法で博士号を取得したからです。数学で論文博士を取るというのは相当レアな経験をしたようです。あくまでも博士号取得「方法」がレアというだけですが。 生まれも育ちも北海道。大学院修士課程在籍

    • 担任道 二日目編

      初日には担任が気合を示す「暗唱点呼」について書きました。 次は生徒同士の結びつきを作る一年生用のアイスブレイクです。 入学式翌日のLHRで行うのは「校内オリエンテーリング」。 くじ引きで四人一組のチームをランダムに作ります。 その中からリーダーを決めてもらい、担任からリーダーだけを招集し、校内見取り図とクイズの紙を渡します。 クイズは校内を隅から隅まで回ると答えられるようなクイズを事前に用意しておきます。 一斉にグループ行動で教室からスタート! 答えを全て見つけて教室

      • 担任道 初日編

        教頭になる前の18年間、教員として卒業担任で4回、学年主任で1回、卒業式を迎えました。 担任をするにあたってどんなことをしたか振り返りたくなり、何回かに分けて綴ってみようと思います。 何回続くやら… 学級開き初日に必ずやるのが「出席簿を見ずに点呼」。 生徒の顔を見ながら、その生徒の名前を一人ひとり呼ぶわけです。お互い見知った関係になれば楽にできることですがそれを初日からやるわけです。 生徒には信頼のおける担任だと思って欲しい、その一心です。 自己満足かもしれませんが、結果と

        • 面談をする上で心がけていること

          面談というのは面会して直接対話することである。 面談には2種類あり、定期的に行われるものと緊急的に行われるものがある。 定期的に行われるものとしては、人事面談が挙げられる。次年度どのような仕事をしたいか、もしくはしたくないかなどなど。 緊急的に行われるものは、何か解決しなければいけない問題が生じて、報告を通じてその解決の糸口を探るというものである。 職業柄、上司、先生という立場で面談と呼ばれるものをすることが多い。 今回の記事では、「私が部下や生徒などの相談者からその

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          Xを続ける上で心掛けていること

          noteは一旦お休みしましたが、Xは毎日続けています。 フォロワーは増え続けて、間も無く1200人というところまで来ています。 今回はSNSと付き合う上で心掛けていることを自戒を込めてまとめてみました。 1.前向きなことをポストする 前向きな気持ちになっている時は黙っていても前向きなことを呟くことができるので、問題はネガティブな気持ちの時。こういう時は逆に前向きな言葉を発信することで自分にも言霊効果で落ちた気持ちを浮上させる効果が期待できます。 2.同じ時間に定期

          Xを続ける上で心掛けていること

          X初心者のフォロワーが四桁まで増えた話【全文公開】

          こちらは全文無料で読めますが、もし気に入った方がいらっしゃれば購入してもらえると嬉しいです! アウトプットの練習のつもりで始めたTwitter。 最初は何の気無しに始めた訳ですが、フォロワーさんがいつの間にか1000人を超え、今も増え続けています。 今回は何度か増えるタイミングがあったので、そのタイミングについて回顧します。 1.利用者が多いハッシュタグを使う 朝の挨拶系のハッシュタグはいいねがしやすい、されやすい感じがあります。 私は教員をしていますので、 #教職員垢で

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          X初心者のフォロワーが四桁まで増えた話【全文公開】

          不合格体験記

          以前担任していた生徒から進路相談をされ、その生徒を勇気づけるために自分の失敗談を話した。 失敗したっていいんだってことを伝えたかったから。 約20年前、公立高校の教員採用試験を受検した。 一次試験は通っている大学のすぐ近くにある高校であった。 その高校は何の偶然か今私の息子が通っている学校である。 急ごしらえで準備した筆記試験であったが何とかパスすることはできた。 学生の頃は試験には自信があったから、ここは大丈夫だろうと思っていた。 問題は二次試験。 面接や討論。 300

          不合格体験記

          真偽の話

          数学では誰しもが同じ真偽の判断をできる物事を「命題」と言います。 例えば「リャマは可愛い」というのは人によって違う感覚なのでこれを命題ということはできません。 100%正しいときに「真」、そうでないときはすべて「偽」といいます。 例外が少しあって90%正しければ、真でもいいんじゃない?って思うかもしれないけど、例外があってはいけません。 例えば「90%の確率で正解を出せる公式」は公式として何の役にも立たないからです。 間違える可能性が少しでもあれば、正解に辿り着けないです

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          作図の楽しさを伝えたい

          高校数学では長さ1の線分が与えられると、長さが自然数、分数、平方根で表される線分が作図できることを学びます。 例えば10とか、5/3とか、√3とか作図できちゃうんです!コンパスとめもりの無い定規だけで! 自分で好きなめもりの定規を作れたりするんです! しかし、中には図形アレルギーの生徒がたくさんいます。 それは中学校で図形と論理を同時に学ぶ=証明が一因になっているように思います。 図形の証明で難しいイメージを払拭できず、高校では他の単元でも、図形を放棄してしまう生徒が少な

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          寒さが厳しくなり始めた夜

          寒さが厳しくなり始めた夜

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          私がインフルエンザ対策だと思い込んで実践していること

          仕事柄インフルエンザの「濃厚接触者」になることがある。我が家は大家族なので、誰かがインフルエンザに罹ったら必然的に通院の手伝いなどをしなければいけない。 そこで周りにインフルエンザ罹患者が出た時に、効果があるかどうかはわからないが私がしていることを綴る。 繰り返し書いている通り、効果があるかどうかは知らないし、私が勝手にやっている、エビデンスのない方法なので人に勧めるつもりはない。この方法で少なくとも一度のピンチを切り抜けたに過ぎないことを強調しておく。 「とにかく食べる」

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          年に数えるほどしかない調子の悪い日

          何となく 頭がぼーっとする。 何となく やる気が出ない。 何となく ただお布団と仲良くしてたい。 何となく 何となく 何となく 思いつかない。 こんな日があってもいい。 こんな日があるからこそ、 その他多くの日を大切にできる。 そしてきっと本調子になる日が来る。 その日までじっくりとやすませてもらいましょう。

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          Let's make it simple!

          人間は何故物事を複雑に考えてしまうのだろう。 物事は思った以上にシンプルなのかもしれない。 研究成果は論文としてまとめられ発表されますが、一般的な論文のイメージは長くて分量の多いものを想像するかもしれません。 私の専門分野に近い所で「古田の不等式」というものがあります。 古田孝之先生という数学者がこの不等式を発表した論文は、たった1ページ、24行の超短編。 この論文は発表以降の研究にも影響を与えています。 物事の良さはどこにあるかわかりません。 その良さを見極める力がつ

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          先に生きているだけなんだから楽しく生きようぜ

          先生は生徒の先に生きる存在。 良い面も悪い面も生徒たちは私たち先生の事をよーーーく見ている。 手本になりましょうとか綺麗事を言うつもりは全くない。 誰かに見せるためにではなく、自分が楽しい、満足したと人には迷惑をかけない範囲で思うために生きていくことは先生自身にとっても、関わる生徒にとっても良い影響を与えるだろう。 ファーストペンギンになりたいわけではないから、二番煎じでもやりたいことに取り掛かりたい。 自分がやりたいことは数学だ。 地元で寺子屋を開き、高校生だけでなく老

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          眼鏡を忘れて…考えたこと

          この世の中は情報過多ではないか? 朝から眼鏡が見つからない。 いつもは寝床のまわりを探せばみつかるのに。 仕方なく眼鏡なしで出勤。 電車通勤だから問題はない。 授業は不便だけどできないわけではない。 視力は0.1以下だ。 いつもよりまわりが見えない。 入ってくる情報は少なくなる。 でも、 その分他の感覚を研ぎ澄ませる。 その分思考に時間を回せる。 スマホも同じ。 スマホから得られる情報はたいていはいらないもの。 いらないものばっかりまわりに溢れていても 心が乱されるだ

          眼鏡を忘れて…考えたこと