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2年間CEOやってみてCTOの時やっておけばよかったこと3選

はじめに

FiNC Technologies代表取締役CEOの南野です。
採用面接をしていると、CEOに着任してから何かが変わりましたか?CTOの時とどう違いますか?とよく質問を受けるのですが、CTOの時できてなかったけどこれをやっておけばもっと視座高く経営できていたと思うところを振り返りながら3つ書き綴ります。

1つ目:主要ステークホルダーとのコミュニケーション

CEOになって一番変わったことが顧客・従業員・株主・取締役とコミュニケーションをしっかり取るようになったことである。

CEOになってから一番時間を費やしたといっても過言ではない。
相手に話している内容自体は全く同じ、もしくは少しチューニングした内容ではあっても、物事を多角的に考えながら様々な視点で質問がくるので、それに対してクリアに回答する必要がある。その際に、各ステークホルダー毎の気になるポイントや自分が見落としていたポイントなどに気づかせてもらうことがとても多かった。

最近は、さらにMTGの質を高めるために、もっとMTGを濃くする質問の準備、また知らないことは学習して次のMTGに活かせるようにすることを意識している。

MTGの質を高める方法はすごくシンプルで

①MTGの目的設定

②目的達成のための準備

③MTG後の振り返りと学習を繰り返して精度をあげていく

に尽きると思います。意外とやれているようでMTGの振り返りをしっかりできていないことが多い。

ステークホルダーコミュニケーションについては、CTOとしてもっと積極的に行っていれば良かったなと思います。

様々な方とコミュニケーション取り、自分の考えだけでなく外部・内部の方たちがどう思っているかも把握した上で経営をしていくのは一見当たり前のようであるができていなかったと思います。

CEOとしてもさらにここのポイントを意識して望んでいかないといけないと思う。

2つ目:経営哲学を持つ

経営哲学を自分なりに持っておくことが大事だと改めて感じている。
自分がCTOのときには何人かの方から哲学を持ったほうがいいとよく言われていたのだが、当時はあまりピンと来ていなかったのが実態である。

最近、過去を思い返すと1つ目のステークホルダーとのコミュニケーションをもっとおこなっていれば、経営哲学を持つことに対してピンと来ていたのかもしれないと思うようになった。ステークホルダーからは様々の視点で多角的に意見を述べて頂いてすごく気づきを得ることができるのですが、一方ですべての意見を聞いていても経営がうまくいくわけではない
自分なりに経営者として大事にするべき軸を整理をしていかないと、限られたリソースの中で、整理をしないまま進めていくと破綻してしまうことがあることを痛感した。

その中で、自分の描く哲学を明確にして整理し、優先順位をつけていくとすごく頭の中がすっきりする気がしました。

これはCTOのときにもやっておいたほうが良かったことであって、もし昔に戻るれるなら自分の哲学と会社の哲学をしっかりシンクロさせ、取締役会や経営会議でももっと発言していきたい。

ちなみに僕が好きな経営哲学

ビジョナリーカンパニーZERO
最高の人材がいなければ、最高のビジョンに意味がない

ユニクロの柳井さん経営者のノート
経営者の4つの力
・変革する力
・儲ける力
・チームをつくる力
・理想を追求する力

である。

3つ目:自分のカレンダー24hのアロケーションを見直す

様々な方とコミュニケーションをとっている中で一番質問されるのが

「どういう時間の使い方をしていますか?」

である。

CEOに着任して、これについて考えることがダントツに増えた。経営を進めていく中での優先順位に対して、自分の時間の割き方は合っているのか?本当に議論すべきアジェンダはこれでよかったのか等、自分の時間の過ごし方にすごく意識がいくようになった。

昔から体力はある方なので、力任せにタスクをこなしてきたほうではあるのだが、一方で頭を使いながらタスクをこなしていけばもっと効率的に生産性高くパフォーマンスの高い結果が出せたのではないか。

CTOの時、もちろん自分のカレンダーを見ながら仕事をしていたが、その内容が経営アジェンダと合っているのか、果たして経営アジェンダはそれでいいのか?というところにももっとCPUを使えばよかった。

以上、3つ選んでみましたが最初のステークホルダーとのコミュニケーションというところにと集約されるなと思う。
ビジネスは人が作る限り「なまもの」であり、人とのコミュニケーションとは切っては切り離せないということでしょうか。

IT企業のCTOは経営の核であると思うので、確固たる経営哲学を持ち、関わる全ての関係者とコミュニケーション取ることで、有益な意見を取り入れ、経営にしっかり向き合っていく存在なのであると改めて思いました。

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