三枝愛〈庭のほつれ|なばに祈る〉
ドマコモンズで始まった三枝愛の〈庭のほつれ|なばに祈る〉はさまざまなメッセージを持つ展覧会だった。埼玉の椎茸栽培を営む家に生まれた三枝は、東日本大震災を境に東北からの原木の供給が滞り、実家の生業が危機に瀕したこときっかけに、椎茸の原木そのものを主たる素材として、失われるもの・こと・人への思考をめぐるインスタレーションを行ってきた。その表現は、椎茸の原木とともに旅(レジデンスなど)をし各地の写真館で自らと原木の写真を撮る、椎茸の胞子が描くスポアプリント、原木やおがくずを用いたイ