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Fieldism Live Report #22: UNMASK aLIVE Pre. ''ONE AND ONLY FESTIVAL 2023'' (2023-11-25)

↑前回のライブレポはこちら


 いつもお世話になっております、FieldismのRyotaです、

 前回のライブレポで予告した通り、今回は京都・福知山発ポップパンクバンドUNMASK aLIVE主催 ''ONE AND ONLY FESTIVAL 2023'' のライブレポをやっていきます。今年は1日だけの開催ながらも朝の10時から夜7半までアンマスと親交の深い全国のポップパンク・ハードコア・メタルコアバンドetc...合計19組が参加したボリュームたっぷりのガチのDIYフェスティバル、ライブハウスじゃない場所でライブハウスの全てを持ち込んだアンマスと仲間たちが作り上げた「国」がそこにありました。

 昨年のライブレポ(2日目だけですが)がかなり反響があったので今回もやっていきたいと思います。行った方は当時の余韻に浸り、行けなかった方も是非当日の様子を想像してもらえたらと思います。なるべく解像度を高くして書いていきますので。

※各出演者・関係者の名前は敬称略になること、予めご了承ください。


フェスを盛り上げるフード・ブース・ライブペイント

 観たバンドの感想を話す前に、このフェスの魅力と出演アーティスト以外のブースについて説明しておきましょう。ロケーションについては昨年のライブレポで大まかな部分は説明したので、それ以外について言及していきます。

 今年もGLION MUSEUM内の展示場の2スペースを貸し切っていたのですが、今回はスポンサー名を付けず展示場1を''SUB STAGE''、展示場2を ''MAIN STAGE'' にタイムテーブルが分かれてました。

 フードは昨年に引き続き出店している焼鳥スミスに加え、Gt. テツヤの旧友で神戸と大阪を中心にキッチンカーを出店しているCOFFEE wes、そして筆者がいつもポップパンク系(特にVaron)のライブに行く時は毎回お世話になっているHeavenly Burgerの3店が出店(今回はちゃんと写真撮ってるので、後で載せます)。


 メインステージのブースではメロディックパンク・ハードコア・日本語ロック中心にデモや自主制作音源を取り扱うオンラインセレクトショップLONG PARTY RECORDS、岡山を拠点に活動しているクロージングブランドslacksloth、そして5月にアンマスのドラマーを卒業し、現在はアートワークなど裏方として支えているTABATAが出店していました。


 さらに、外のフードが立ち並んでいる広場ではアーティストのyoがLIVE PAINTを行っており、完成したイラストにはフロアの臨場感と非日常感が伝わるものがありました。

拾い画ですまん


 さて、本題のライブの様子に参りましょう。今回筆者は19バンド中13バンドを観ましたのでその時のセトリやMCを交えながら、その時の気持ちとかいろいろ書いていきます。直前に公式から各バンドの紹介について動画を上げてますので、そちらも引用しながら話していこうかな。

RAINCOVER

KD「ワンオー発表した時に皆も『RAINCOVERなんでいないんすか?』って感じで言ってくれたから」
テツヤ「是非それだったら出ていただきたいと思いました」

 トッパーは京都のロックバンドRAINCOVERからこの一日は始まりました。ポップパンク、叙情、メロディックパンクとアンマスと同じ影響元を受けながら、青春パンクの要素を前面に押し出した疾走感あふれるツービート、人間賛歌のように奮い立つメッセージ性の強いリリックには胸が熱くなります。ワンオーフェスに出たいとずっとラブコールしていたのと、上で引用したとおりファンからの熱烈な要望に応え一番最後のアクト発表で出演することが発表されました。

 上のタイムテーブル見ればわかる通り、オープン10:15でスタートが11:00ながらも開演前の10:30からと、夜型人間の筆者はこの日気合で早起きして9:30前には会場に着いたんですが、入場の時点で会場の外まで列が伸びてて、当然フロアには大勢のオーディエンスが。ライブ自体も最初からトップギアでした。決してO.A.扱いにせず他のバンドと同じ扱いで25分持ち時間を与えたあたり、アンマスの懐の深さというか仲間に対するリスペクトを感じます。RAINCOVERのほうもMCで「O.A.って言わないでくれてありがとう」っていう感謝の意をしっかりと表していました。


 「いっぱい声出しとくか」「アンマスが良いと思ったことをやろう」とVo/Gt.辻出凌吾のMCを皮切りに、熱量溢れるストレートなメロディックパンクチューンと誰もが頭に残る少し懐かしいメロディで下で引用した動画の通り早くもシンガロング・モッシュ・クラウドサーフの嵐が巻き起こりました。一度5月のアンマスの企画 ''Based in the Basement'' で観てはいるものの、あの時は小箱の新神楽だったので今回のライブ観てメロディックパンクの勢いというか、この一日が最高のものになると確信しましたね。


 詳細は順次解禁予定ですが、1/20には会場限定シングル ''sleeps'' のリリースが決定しており、ライブも年明け早々JasonAndrewの自主企画に出演が決まっているそうなので筆者も動向をチェックします。


Good Grief

KD「あいつら(Good Grief)がいなかったらオレらは今ごろバンドしてなくて、でもあいつらもオレらがおらんかったら今頃バンドをしてなくて、そういう感じでずっとお互いやってきました、最高の仲間です」

 サブステージ側のトップバッターは ''Tokyo Sad Boys'' Good Grief。昨年のワンオーフェス2日目でも同じステージでトッパーを務めており、今思えばあの日をきっかけにGood Griefを始めポップパンクのライブに行くことがちょっとずつ増えていったので、アンマスやKings and Queensと並んで自分の視野をさらに広げてくれたバンドの一つなんだと思います。昨年も2日目のスタートにふさわしい最高の景色を作ってくれましたが、今回はそれ以上でしたね。

 前回のライブレポでも言及した通り、10月にフルアルバム ''SAD STATION'' をリリースしたこともあってキャリア史上勢いに乗っている状態で2度目の出演を果たした彼ら、この日もオープニングの ''SAD STATION'' ~ ''July'' から既に大盛り上がりで筆者も我を忘れてシンガロングしました。

 「この日を待ってたんだろ!?ぼーっとしていると1日一瞬で終わるで」「赤レンガ最強の地獄見せてみろよ!」とオーディエンスへの言葉と、仲間に感謝の意を述べたVo. YasuのMCと共にアンマスのメンバーも続々とステージへ、Gt. Keisukeは業務用クーラー(?)の上で同じように煽りだしました。もちろん演奏された曲はスプリットに収録されている ''Satellite''。この時点ですでにフロアは荒れに荒れていたんですが、それすらも前振りと言わんばかりにアルバムで最も激しい ''MAKE OR BREAK'' へ。ブレイクダウンでは音源でもfeat.しているAzamiのVo.石井純平が登場し大阪では初の完全再現。さすがにこれは滾らない方がおかしい。


 ''Feather'' ~ ''(i will stay) & WITH YOU'' と続き最後は定番曲 ''Forever'' でしっかり占めてくれました。ただDr. RyutoがイントロミスったのかYasuがポプテピピック張りに中指を立てていたのは笑いましたが、曲中ずっとフロアがもみくちゃになっていながら皆が笑顔でシンガロングしている様子が動画からも伺えます。この日の光景は公式から動画上がっているので未試聴の人はチェックを。


 前回のライブレポと被りますが、次はGGの番ということでキャリア史上最大の自主企画かつアルバムリリースツアーファイナルとして、12/9に渋谷Club Asiaで ''SAD STATION FEST'' を開催します。もはや説明不要のラインナップ、この日は東京圏内いろいろ被ってますが行ける人は行きましょう。Heavenly Burgerも待望の初東京上陸だそうですよ。



waterweed

テツヤ 「俺らの分岐点みたいな…これからガンガンやっていこうってなった時にコロナ入って、けどあのバンドはマジでスタイルを変えなかった」「自分らの住んでる環境も変わったし、俺らのことを根本から変えてくれたような、一番愛してやまない先輩と言っても過言ではない」

 メインステージ2番手は大阪発メロディックハードコアバンドwaterweed。その飾りげのないまっすぐな感情を疾走感と泣きのメロディに乗せて爆発させる楽曲と熱量溢れるパフォーマンスは特筆すべきところで、筆者も今年に入って早い段階から観る機会が多かったです(特にTaken & Hopesfall,One Step CloserなどのBloodaxeの来日案件)。アンマスのGt. テツヤもこのバンドのサポートでステージに上がる時があるので馴染みの方も多いでしょう。

これは3月のTaken & Hopesfallのときね


 昨年は2日目のメインステージトリ前を務めたwaterweed、「音楽は音楽だ。言語が何であろうがそれは変わらない。」という英語のスポークンと共に、一曲目から ''Music is Music'' '' Dreaming Dead'' と高速メロディックナンバーを連発。''Dreaming Dead'' では今回もアンマスのKDがfeat.。Ba/Vo. Ohga TomohiroのMC ''ちょっとケガして帰るくらいがちょうどいい'' をいう言葉の表れか、フロアはクラウドサーフとモッシュの嵐。ペース配分を一ミリも考えていなくて最高です。

 今回はMCも少なめだった印象で矢継ぎ早に曲を披露していた印象があるんですが、''Endless Trip'' や ''Deep Inside'' など今回は新しめの曲もやってくれてアガりました。アニメ「キングダム」のエンディングテーマにも抜擢された"Deep Inside" はバンド初の日本詞を取り入れた楽曲で、辛い現状に立ち向かうためメッセージが込められた彼らならではの矜持が込められたリリックは毎回勇気をもらえます。

 セトリも終盤戦、最後はEP "Ashes" のオープニング "Only for us" と代表曲 "Monologue" の2曲を続けざまに披露。20年間も日本におけるラウドの黎明期からパイオニアとしてライブバンドとして活躍し続けてきたブレないスタイルをしっかりと目に焼き付けさせていただきました。

 Ohgaは今年の夏にそれまで務めていたライブハウス新神楽を退職した後、10月にオープンした新しいライブハウスYogibo HOLY MOUNTAINの店長を務められています。筆者はまだ行ったことはないんですが(年明けのChunk No! Captain Chunk! & In Her Own Words来日がおそらく初)、既に国内/来日案件問わずハードコアやメロディックパンクのライブでカレンダーが埋まっていて今後新たな関西のパンク/ハードコアカルチャーの発信地になる事は間違いないと確信できます。


 ここで筆者、Heavenly Burgerの当日限定バーガーを食べようと一度外の広場へ向かったものの、すでに広場には長蛇の列が。待っている間にPAIL OUTとArakezuriを見逃してしまいました…。しかもフード自体もあまりの人気ぶりに一度オーダーストップをかけるほど。

 PAIL OUTは5月のアンマスの企画 ''Based in the Basement'' でトッパーで出てて筆者も観たんですが、すでに勢いがとんでもなかったのは覚えています。


VII DAYS REASON

テツヤ「出会った時からタメ口で話すくらいの相思相愛みたいなバンド」「今は音楽性違うけど、その当時は瓜二つみたいなバンド」
KD「同じ日本詩でやってる音楽もポップパンクやイージーコアみたいな瞬間があったりして凄い近い何かを感じた」

 早速立ち回りの悪さが露呈したところで、サブステージ3組目の北九州発ポップパンクVII DAYS REASONに移ります。昨年のワンオーフェスは1日目に出演しており、その当時は筆者の予定が合わず観ることはできませんでしたが、ここ最近ポップパンクのライブに行くことが増えてきて10月のCOMING HOME Vol.100 (心斎橋Varonのブッキングイベント)、 前回の ''HAPPY SPIKES TOUR'' レコ発大阪編と、ここ最近は連チャンで遊びに行ってます。

 前回のライブレポはレコ発ということもあって新譜メインのセットリストになっていましたが、この日はDr. ざわ曰く「このフェスでしかできない、最凶のセトリ」ということで ''Opposite View'' や ''Sky Walker'' など、イージーコアの要素も垣間見えていた昔の楽曲中心で臨んできました。「短い時間だけど、どこまで行ける?」とVo. けんたまの煽りと共に、フロアもヒートアップしていきます。また、フロアにときどきにロゴやサインが書いてあるピンポン玉が行き来していましたが、あれは「チョレイ玉」だそうです。始まる前にGood GriefのGt. Keisukeがラケット持ってたんですがアレそういうことだったんですね。


 セトリが半分すぎた辺りで、ここでVo. けんたまが「脱げる漢全員脱げよ、イカリ(Gt)もブル(Gt)も脱げ!俺も仕上がったわがままボディ見せてやるから」と、メンバー・カメラマン・フロアのオーディエンスが半裸に。裸祭りって岡山だけじゃなかったんですね。後半戦も ''Beacon'' ''命短シ恋セヨ乙女'' ''TOPGEAR'' とフロアがわやくちゃになったりキャッチーなシンガロングで大盛り上がりなキラーチューンを連発。もはやギタリストがオーディエンスの上に乗るのも見慣れてきました。''命短シ恋セヨ乙女'' では音源どおりアンマスのKDもfeat.。筆者も滾りすぎて喉を飛ばしそうになりました。

暖房は効いてるんだと思いますが、さすがにパン一は寒くないですか…?

 VII DAYS REASONの ''HAPPY SPIKES TOUR'' も終盤戦に差し掛かっており、残りは12/6の東京編と、12/16のホーム北九州でのワンマンライブの2公演のみ。さすがにこの記事読んでる人でまだチェックしていない人はいないと思いますが、是非遊びに行ってほしいです。



SHADOWS

テツヤ「中学生の時にロックのロの字も知らない時に出会ったバンド(がSHADOWSのメンバーが当時活躍していたFACT)で、初めて聴いた曲が ''a fact of life''」「(SHADOWS)の初ライブ観に行きましたし、先行物販も並びまくってましたし、日本で一番影響を受けたバンド」

 筆者は今までメロディック系をあまり通ってこなかったのですが、まさかSHADOWSをワンオーフェスで観れるとは思いませんでした…メロディックハードコアを中心にダンス/EDMをも取り入れた楽曲で2000年代の日本のラウド・シーンのパイオニアとして日本のみならず世界を巻き込んだFACTのVo. HiroとGt. Kazuki & Takahiroが解散後に組んだバンドというのは知っていて、その名前は聴いていたんですがあまりフェスに行くことがないということでずっとライブを観たことがありませんでした。何ならFACTですらOUTBURN TOUR 2015の1回だけだった気がする。


 殺傷力の高いザクザクしたリフや、Hiroのキャッチーな歌メロや、竿隊のバッキングコーラス/シャウトの掛け合いなどはFACTを通過してきたからこそではありますが、SHADOWSは自らのルーツに立ち返り90年代のメロディックハードコアへのリスペクトが伺える無駄のないサウンドで、しかも四半期近くにわたり日本のパンク/ラウドシーンを支えてきただけあって安定感もとんでもなかった印象です。


 筆者は初見ということもあって後方で観ていたんですが、リハの時点でステージダイブが起こっていた光景は流石に初めて観ました。それに輪をかけるようにHiroの「もっと前来て一緒に歌おうぜ」とオーディエンスのリアクションに全力で音とグルーヴで応える姿勢を見せていて貫禄というものを感じました。SHADOWSに限った話ではないんですが、セキュリティスタッフの皆さん本当にお疲れ様です…。


 ワンオーフェスがなかったらなかなか「SHADOWS観てみよう」とはならなかったかもしれません。今まで大規模なフェスに行ってこなかったのもありますが、フェスに行く方の「偶然カッコいいバンドをライブで見つけてしまった」感覚っていうのが少しわかった気がします。



 ここで筆者さすがにお腹がすいてきたので何かフードを食べて速攻で戻ろうと考えてHeavenly Burgerに再チャレンジ…しようと思ったんですが長蛇の列だったかオーダー止めていたかで断念して(あまり覚えていません)、Coffee Wesのホットドッグへ直行。疲れていたこともありSome LifeとBrown Basketは観そびれてしまいましたが、ようやく今日初のフェス飯にありつけました。

チーズの量すんごい





ANORAK!

KD「曲とか技巧派だしめちゃくちゃエモいけど、ちょっと頭飛んでるというか、ストロングスタイルで、僕らの企画出てくれた時にギター持ってこなかったんですよね」
テツヤ「俺らおったらええやろみたいな、ナードなふりしてここ(ハート)強いバンドです」

 ワンオーフェスも折り返し地点といったところでしょうか…10バンド目は東京を拠点に活動しているエモ/インディーロックバンドで''SUPERNICEBOYS''のANORAK!でした。繊細でメロディックで澄んだギターサウンドと青春の色合いを感じさせるエモーショナルなアトモスフィアを感じるバンドで、昨年リリースされたセルフタイトルアルバムはアルバムの曲名が全部地名になっていて、かつ全体を通しても24分しかないにもかかわらずその場所で活動している記憶のようなものや人の息づく音が見えてくる良盤です。

 筆者は一度先述のBased in the Basementでも彼らを観ておりますが(ギター持ってこなかったのは知りませんでしたが)、改めてライブを観てからアルバムを聴いてみると細部にわたり綿密に作り込まれていることを再認識させられます。後方で観ていたためフロアの様子はあまり見えなかったのですが、''表参道'' では皆気持ちよく踊っている様子でGt/Vo.のクリスタル加藤も「ケガしないようにね」という気づかいも伺えました。


 この日のライブのフルセットがYoutubeで観れるんですが(MCはカットされていますが)、1曲約1~2分とはいえ約20分のセトリを12曲、MCを除いて間髪入れずに駆け抜けていてボルテージが最高潮のまま次の曲と突入していくのはセットリスト全体の疾走感を感じさせられます。

撮影は昨年出演したHOLLOW SUNSのGt.でB.B.STREETの店長のAyumu Sugiyama氏です。

 ただ、セットリスト終盤の ''池袋'' ''品川'' ''Call Me By Your Name'' では煌びやかなエモ/エモリバイバルサウンドの中にも彼らのルーツでもあるメロディックパンク特有の前のめりな疾走感・がむしゃらさも伺えてクラウドサーフしていくオーディエンスの光景に、くだらない一日でハードコアモッシュしている光景ぶりにカルチャーショックを受けました。''Call Me By Your Name'' は大胆にライブ用にアレンジしているようで倍速で再生したみたいな感じでよりパンキッシュな印象でカッコよかったです。

 ANORAK!はB.B.STREET横浜でキャリア初のワンマンが控えており、チケットはすでにソールドアウト。B.B.STREETも現店舗での営業が来年末までで移転先も決まってないらしいので、来年どこかのタイミングで遊びに行こうと思ってます。



bacho

テツヤ「俺という人間を作ってくれた、FIVE NO RISKもPALMもそうだしすごい俺を作ってくれたバンドの一つ」
KD「言葉の強さがすごい...等身大やんかマジで」
テツヤ「そこがめちゃくちゃカッコよくて、喰らわない人いないでしょ」

 ANORAK!で心を鷲掴みにされた後は姫路のベテランオルタナティブ/エモーショナルロックバンドbachoの番です。筆者は昨年のKEEP AND WALK15周年企画大阪編で初めて火影で観たのですが、あの時はお客さんがすし詰めになったフロアで大合唱が巻き起こっていて後ろで観ている自分も胸が熱くなった感覚を覚えましたが、それは作詞作曲をされているGt/Vo. 北畑欽也の直球過ぎるストレートな歌詞だと思っており、葛藤や切望感を吐露する自問自答スタイルのメッセージ性はアンマスも明言している通り言葉の強さ/説得力を感じさせます。

TAMASONICのライブ映像はYoutubeで観たことがあるんですが、実際にワンオーフェスのような広い場所で観るのは今回が初めて(というかそもそも2回目なんですが)。しかし、一曲目の ''最高新記憶'' が始まった瞬間フロアは大歓喜、オーディエンスの大合唱が赤レンガ倉庫メインステージにこだましました。まだ折り返し地点少し過ぎたころなのにもうクライマックス感じてしまってました。「最高の日々は上書きを待ち、ただくすんでいく」のラインがあまりにも秀逸すぎて…


 そのまま ''さよなら'' ''これでいいのだ'' と、1stフルアルバムの音源を立て続けにプレイ。個人的に3曲目の ''これでいいのだ'' では「一回きりの人生だから好きなような生きなきゃ」っていうラインがあるんですが、北畑氏がワンオーフェスの ''ONE AND ONLY(= 唯一無二)''を拾って煽りにつなげている部分は流石に滾らざるを得ませんでした。最前のセキュリティも号泣していたと聞いてますが、筆者も最近プライベート/仕事共にうまくいかなくてメンタルが疲弊していたので救われた気がしました。


 セトリの終盤は ''ビコーズ'' からの ''決意の歌'' と、この日のセットリストはまだライブ観るの2回目の筆者からしても相当アツい感じでした。等身大の自分達をつつみ隠さず、太陽にも匹敵する熱いエモーションを込めて歌う姿はフロアにある種の一体感をもたらしました。

 bachoは先述のANORAK!と一緒に12/14に男女混合4人組のオルタナティブ・ロックバンド、Pool Kidsの初来日ツアー大阪編のサポートアクトを務めたり、12/24のクリスマスにはHOLY MOUNTAINの隣にあるMETA VALLEYで北海道のヒップホップグループTHA BLUE HERBとツーマンライブを行ったり、チェックすると面白そうなライブがちらほら…。


View From The Soyuz

KD「(去年のNERDS FEST)のトッパーでやってたけど、ヤバすぎて終わった瞬間(Asiaの)2階で合致して『View呼ぼう』って」
テツヤ「一バンド目に決まったバンドがView From The Soyuzっていうくらいすごいっす」

 さて、今回のラインナップで一番ハードコアなView From The Soyuzに移ります。始動から約2年、メロデス, ハードコア, 00'sメタルコアをハイブリッドに昇華したスタイルの音楽性、BLOODAXE FESTIVAL, NERDS FESTを始め数々の海外メタル/ハードコアバンドとのサポートアクトを重ね、その活躍ぶりはもはや説明するのも野暮じゃないんかすら思ってしまいます。今年も何度か大阪に来てくれてはいましたが、3月の''Immaculate''レコ発は別ライブと被り、9月のSUMMER BASHはタイ出張前日ということもあって1年近く間が開いてしまいましたが、久々に観れて歓喜です。

 まず出番始まって最初の音を出す前のメタラーのオーディエンスから「日本で一番のメタルバンドだ」ってすごい熱意の声が聞こえてきたり、この日2~30人くらいVFTSのマーチを着ている人を見かけたあたりこのバンドがハードコア/メタルリスナーの垣根を越えて広く愛されているのがひしひしと伝わりますが、実際のライブもイントロの ''Chronostasis''から既に広々としたモッシュパートが開いていてすごいことになってましたね。さすがにパーカーとコート重ね着でモッシュすると筋肉痛が倍の速度で進むんですね。そこから ''Caligula''~''Comatose State'' で休めることなくフロアを湧かせていきます。

 「いろんなジャンル混じったイベント、俺らかっこいいと思ったら他のバンドもチェックしてほしい、今日大阪の友達も来てるんで」とVo. masaのMCと共に、最新作 ''The Last Chapter'' 収録の ''Blackened Sun'' を披露。曲中では音源と同じく、彼らの盟友で大阪 ''West Side Unity'' 所属のビートダウンハードコアUNHOLY11のVo. GKTがfeat.。ただでさえ戦場みたいなフロアがさらにヒートアップしていきます。


 セットリストは終盤戦、ここで定番曲 ''Attestupa'' へと移り、あの「イントロリフ大合唱コンクール」がGLION MUSIUMにこだましました。リフトされてながらエアギターを弾いているオーディエンスと、フロアの盛り上がりぶりに思わず「大阪最高、大好き!」と感嘆するmasaが印象的でした。最後は「俺らがView From The Soyuz!」ということで同名の楽曲で締め、あっという間に25分が過ぎ去ってしまいました。


 アンマス曰くその「ダークヒーロー」ぶりを存分にオーディエンスに見せつけたVFTS、本日は世界をお騒がせしているデスメタリックハードコアKRUELTYとのロングセット & Gt. NARIが新しく組んだ新バンドSYNDIKATEの初ライブとなる自主企画 ''Towards The Dying Sun Vol.6'' ですが、次回の企画も2/3に決まっていてかつデイイベント+チケットフリーなのでこちらの情報もチェックしておきましょう。
詳細発表されました。


 ここで筆者は一時休憩 & Heavenly Burger再チャレンジ。この時点でHeavenly Burgerは注文が殺到していたようで整理券を配布する形式に変更。16時ごろに整理券を受け取った段階では「1時間待ち」と聞いていたのでKUZIRAとさよならポエジーをちょっとずつ観たり、この日遊びに来ていた友人知人と談笑したり、焼き鳥スミスのつくねスープを食べたりしてました。そうこうしているうちに日が落ちてきましたね。

沁みすぎて



FOR A REASON

KD「俺らの音楽の上位互換というか、やりたいことの『これだ』っていう」
テツヤ「大分知ってから長いバンドですけど、ようやくしっかり対バンさせてもらえる」

  さて、楽しい一日も佳境に差し掛かってきたところで、東京発メロディックハードコアバンドFOR A REASONの番がやってきました。以前から名前は聴いていて気にはなっていたのですが、満を持して初めてライブを観ます。筆者はあまりメロディックパンクを通っていないのでここからは語彙力が貧弱になると思うんですが、海外のパンクバンドから影響を受けたパッションあふれるサウンドと疾走感を伴うエモーショナルな楽曲は、まさに「日本一シンガロングが似合うバンド」そしても評されています。

 実際のライブを観るのは初というのもあって後方で観ていたんですが、音源の熱量を何倍にも凝縮させたライブパフォーマンスと、それに呼応かのようにフロアのオーディエンスがわやくちゃになる様子は圧巻でした。その音楽性とロケーションも相まって、海外のライブを観ているような雰囲気でした。セルフタイトルアルバムからの楽曲 ''Promises Kept'' では後述するCOUNTRY YARDのBa/Vo. Sitがfeat.、上手ではGood GriefやVII DAYS REASONのメンバー達もぶち上がってシンガロングに参加する光景が。


 「こんなライブをDIYでやってるアンマスとスタッフの皆に拍手!」と思わず感嘆しつつ、休まる暇なく「速いの好きか、大阪?」とVo. KengoのMCと共に ''It's Not Over'' ~ ''Carry On'' を続けざまにプレイ。YOU’RE NOT ALONE」をスローガンにしているだけあって、シンガロング・ステージダイブで激しさこそあれどバンドだけじゃなくオーディエンス一人一人がライブを作り上げていることを再認識させられます。

 「おっさんにはおっさんのやり方が、次の曲しか盛り上がらんと思うけどせセキュリティも多めに見てよ」と、この部分でMCされていたかは記憶があいまいですが、''1999'', ''SINCE YOU'VE BEEN GONE'' ''Elapse of Life'' などキラートラックを連発。語彙力無くなるけど、いい意味でキャリアの長さを感じさせない初期衝動にもにた爆発的ならいぶはさすがにヤバすぎましたね。


 バンド曰く今年は人生で一番大阪に来たらしく、Lagwagon来日ツアー・COUNTRY YARDのTOP OF THE HAZE TRIP・STORMY DUDES FESTA 2023含めると4回あったんですが、紹介動画でテツヤが言ってた「伝説の日」ってTOP OF THE HAZEのことでした?来年いろんなジャンルで激熱なライブがありますが、メロディックパンクのライブももうちょっと遊びに行きたいですね。




Sailing Before The Wind

KD「悩んでた時期というかどうしようか葛藤していた時期に、打ち上げでビトクさんに『俺らこういう感じですげえ悩んでて』って話をしたら『お前ら一番かっこいいよ』って言ってくれて、そこからバンドが辞めれなくなったというか熱いものをもらったバンドです」

 サブステージトリ前で唯一のメタルコアバンドSailing Before The Windに移ります。直前に公式アカウントで公開された紹介動画を見るまでは(アンマスにゆかりのあるバンドしか出演してない前提とはいえ)意外なチョイスだとは思っていましたが、テツヤがBitokuに憧れて髪型を真似していた時期があったのはさらに意外でした。筆者は8月にAzamiのレコ発ツアー大阪編でコロナ禍開けて初めて観たんですが、相変わらず綿密に練られたリフワーク & 展開とステージングに磨きがかかっていましたね。

 今まで何度もライブを観てきた中で個人的にフロアライブは初だったんですが、黒一色のウインドブレーカーに身を包んだメンバー達が楽器を振り回したりテクニカルなリフワークを弾き倒す光景は相変わらず健在。イントロからの ''Drift Apart'' で最初からフルスロットルで駆け抜けていきます。この時ステージ横に3人目のギタリストが飛び入りで参加したのが印象的ですが、そのソリッドなサウンドと圧巻なステージングは場所を選ばないということが証明されました。大阪では初披露となる新曲 ''Inferno'' ではアウトロの新境地となるブレイクダウンでフロアが困惑。バンドの魅力である「休符を聴かせる」スタイルはさらに進化していました。


 セトリの中盤戦には ''Rain or Shine'' を披露。個人的に動画撮っている部分の疾走系テクニカルリフが気に入っていて滾ったのですが、Vo. Ryoichiもオーディエンスへ思いっきりステージダイブをけしかけていたり、''Intro'' では「中途半端な気持ちで終わらずなよ!」とフロアを煽っていてポップパンク/メロディックパンクが好きなこの日でも関係なく盛り上がっていた印象です。体力回復した筆者も嬉々としてブン回してました。


 終盤戦は夏ごろにリリースされた ''Vanishing Figure'' と、長きにわたって演奏されている定番曲 ''Maverick'' で25分のセットリストを駆け抜けていきました。赤レンガ倉庫ギリギリ壊れずに済みましたね…。

 今月末は予定されていたアジアツアーが無くなってしまったため、西日本3か所を回る ''CANCEL THE CANCELLATION TOUR'' の開催が決定されたSBTW。大阪編はwaterweedの部分でも出てきたHOLY MOUNTAINで行われますのでこの日のライブで刺さった人は是非こちらの公演もチェックを。


 SBTWが終わった段階で、念願のHeavenly Burgerの順番が来ました。さすがにこれを食べずには今日終われなかった。いつもVaronで食べているそれよりもパティが一枚増えているだけではなく、塩気の利いた特製ソースやフライドオニオンがアクセントになっていてボリューム満点でした。TLでは「ヘブンリーが食える大阪最高では!?」って声も聞こえたくらいでしたが、そうでしょう?



COUNTRY YARD

KD「普段からSitさんとかとは連絡とったりする仲なんですけど、今年のワンオーは(昨年のカントリーの)ツアー出させてもらって想いが去年よりもすげえでかくて、絶対出てほしいから東京までメンバー5人全員で
ワンマン行って出てもらうことになりました」
テツヤ「カントリーと俺らを観ずに絶対にワンオーは終わらないんで」

 メインステージのトリ前を務めたのは東京・町田のCOUNTRY YARDでした。FOR A REASON, SHADOWSと同じく今回が初見のバンドになります。COUNTRY YARDといえば昨年の夏に東名阪を回る ''Alarm Tour'' でアンマスが全公演サポートアクトで帯同していたのが記憶に新しいですが、その前にアンマス側も去年のワンオーに出演依頼をされていたとのこと。あの時からバンド同士の交流が始まり、今回のワンオーフェスに満を持して出演を果たしました。

 初見とはいえ、フロアの人だかりとイントロの ''Quark'' から既にワクワクしていましたが、海外のパンクロックだけでなくインディーロック/オルタナティブからも影響を受けたいわゆる「メロコア」とは形容されたスタイルとは一線を画すサウンド、そしてライブバンドして一線を駆け抜けているゆえのパフォーマンスはとんでもなかったですが、Ba/Vo. Sitの「全員で行こう、ここがどこなのかわかってんのか?ライブハウスへようこそ!」という言葉が全てを物語っていたすらあります。


 ''In Your Room'' ~ ''I'll Be With You'' と卓越したメロディセンスの楽曲を披露していきますが、''In Your Room'' では本日の主役アンマスのKDもfeat.。筆者は下手の落ち着いているところで観ていたので動画越しではありますが、メロディアスなサビではオーディエンスが全力でシンガロングする光景が。


 「ここにいる一人一人が花だろ?」と ''チューリップ'' の童謡を歌ったかと思えば、一気に''Far Flower'' ~ ''Reover'' とさらに畳みかけていくCOUNTRY YARD、「泣きたいときは泣け、笑いたいときは笑え、それが人間だろ?」っと、自然体でいることを恐れないことをストレートに伝えるSitのMCも刺さりすぎました。最後は「みんなに輝いてほしい」と、代表曲の一つである ''Starly Night'' をプレイ。動画見ればわかる通りフロアにはオーディエンスの笑顔が一面に輝いてたと思います。

 翌年のライブはまだ発表されておりませんが、来年どこかでまた観に行く機会を作りたいので今はベスト盤である ''Greatest Not Hits'' をリピートして備えていきます。



See You Smile

KD「去年のワンオー終わった後に友達が言ってたけど、シーユーがSupermanでオレらがバットマンみたいな、東京と大阪、関東と関西でやれてるのが嬉しいし、ホンマにアイツらカマしてるから俺らも絶対カマすぜって気持ちで、自分達にプレッシャーを与える意味でもトリ前にさせてもらってます」

 ワンオーフェスもいよいよラストスパート、サブステージのトリはアンマスとも親交が深いとともに良きライバルでもある東京発ポップパンクバンドSee You Smile。ポップパンクのライブに行く機会が増えてきたとはいえ、実は筆者にとっては初見です。今までレコ発に行こうと思っても仕事との調整がつかなかったり、10月のCOMING HOMEでも諸事情で途中退出だったのでなかなか観る機会に恵まれなかったのですが、満を持してという感じです。

 この時点でサブステージはほぼ満員なんじゃないかってくらい人が入っていてビビりましたが、実際のライブはそれ以上に圧倒されました。現行の国内ポップパンクシーンで最前線を走り続けているバンドの一角なだけあって、そのライブもまさに最新作 ''On Your Mark'' の紹介文通り「人に寄り添いながらも先頭で道を示してくれる」様子を呈していました。 ''Golden Life''~ ''The Anthem'' と駆け抜けていき、3曲目には筆者がこのバンドを知るきっかけとなった ''DND(GNAR GNAR GNAR)'' を披露。


 「友達がやってるフェスが一番楽しいと思います」「こんなたくさんの人が集まってて…こんな夢の中にずっといたいなっていう覚めてほしくない夢の話を書いた歌です」とVo.ルイのMCに続き、先日の''On Your Mark''のオープニングを飾る ''Blue Dream'' をプレイ。フロアのシンガロングもすさまじかったですが、それをヒートアップさせるかのようにアンマスからKDもfeat。この日何回客演したのか、もはや数えることすらやめました。


 続けざまに新譜から ''Do It'' も披露。ルイもオーディエンスの上に乗って「かかってこいや!」と思い切りシンガロングを煽り倒します。最後の''Suparman'' では東京のポップパンクシーンでともに活躍している盟友Good GriefのYasuがfeat。主役のアンマスにバトンをつないでいきました。


 さて、先日インスタライブで生告知していましたが、SYSは来年2月に ''YOU VS TOUR 2024'' が控えています。アンマスも大阪編 (2/3)に出演が決定していますが、会場がMETA VALLEYであるのと同時に未解禁の追加アクト…さすがに期待しちゃうと思います。チケット代若干値が張りますが、チェックしていて損はないと思います。



UNMASK aLIVE

 この長くて短い1日もあっという間に終わってしまうのか…ついに本日の主役アンマスへとバトンが手渡されました。昨年のワンオーフェスから約1年半、彼らがライブするしないにかかわらずVaronか火影か新神楽に行けばKDかテツヤのどちらか(それか両方)はいる…みたいな感じで、なんなら福岡で行われた4月のEvilgloomのアルバムレコ発ファイナルでも一緒だったんですが、この短い間でアンマスは自分の中でもかなり思い入れがデカいバンドになったなって改めて感じます。

 「最高以上に行こう、1対1…俺らとここにいる皆一人一人との心の勝負、拳上げてくれ!」とKDが口火を切り、''Focus'' でライブがスタート。この時上手側にいたんですが、この時点でテツヤが感情を爆発させて号泣していたのが印象的でした。というか筆者もちょっとヤバかった。''Swindle'' ~ ''Klesha'' に続き、定番曲''108''ではステージ袖にいたTEMPLE/Grudge RingのMERCYがfeat.。


 「今日の会場がBIG CATなら余裕でソールド」するレベルでお客さんが入っていた今回のワンオーフェス、実際去年の倍くらいチケットが売れたそうなんですが、それはKDやテツヤがMCでも言っていた通り遊びに行くお客さんもSNSで告知していたり、終演後にフライヤーを撒いていたりと、集客の多い少ないとかじゃなくて「イベントに賛同した一人一人がこの一日を作り上げた」のが一番大きいんじゃないかと感じています。


 そして、「今回バンドとしては出演できなかったけど、友達が遊びに来ていて、そいつと一緒に歌います」と、音源ではMade in Me.(無期限活休中)が参加している''NAGOMILIA''ではAzamiの石井純平が再びステージに登場。まさか過ぎる組み合わせでブチアガリです。そしてここからの ''mirage'' ~ ''生きたくないと思った日'' ~ ''Nagisa'' の流れがひたすらにヤバかった(語彙力)、さすがに筆者も泣きかけた。


 そして夢のような時間もいよいよ終わりが来ます。「やり残したことない?」っとオーディエンスに語り掛け、「ありえないくらい仲間の登場人物が出てくる物語を作りたい」と一人一人がUNMASK aLIVEの登場人物であることを強調し、最後は最新作から ''故郷'' を披露。「俺が『歌え!』って言ったら歌え!」というKDのMCの通り、イントロから既にこの日一二を争うクソデカシンガロングが赤レンガ倉庫にこだましました。この公式が上げている動画、セキュリティスタッフも泣きながらシンガロングしていて最高ですよね。筆者もここでこの曲が聴けるのを一番楽しみにしていました。


 そしてこれで終わり…ではなく、「一言も聞いてないけど、アンコールしてええすか?」と問いかけ、「これでガチのラスト、これ終わったら本当に撤収始めるから!」と、最後には代表曲 ''9号線の果てに'' をプレイ。先ほどの ''故郷'' にも劣らぬ大合唱が再びこだまし、ワンオーフェスは幕を閉じました。


 今年新しく加入したDr. ねぎ、彼はアンマスに加入する以前からの真柄で、昨年はスタッフをしていた傍ら最後のアンマスでは最前で大号泣していたのを直接見ていたんですが、その1年半後に同じ場所でステージに立つのは流石に胸がアツかったです。


 (あくまでもKDの個人的なリストとはいえ)来年もいろいろ企てようとしているUNMASK aLIVE、ワンオーフェスも楽しみしていますが、個人的にはアルバムリリースとワンマンはいずれやってほしいな~とは思ってます。




末筆

 自分がまとめるの下手くそだし、色々思い出したら長くなっちゃうのは悪い癖なんですが、さすがに13バンド書いたら18,000字超えますね。でもそれくらいこの日は楽しかったし、何よりもアンマスが人生をかけていろんなバンド・お客さんを巻き込んで、「ライブハウスじゃないところでライブハウスの全てを詰め込む」っていうのは並大抵のことではないのは周知の事実だし、それを思い出として風化させたくないのでここに残しておこうと思いました。

 そしてバンドだけじゃなくセキュリティ・受付・ドリンクスタッフなど、裏方としてフェスを支えた方々なしにこのイベントは成立しなかったのは決して忘れてはいけないと思います。その中には交流のあるバンド関係者・イベンター・ディストロもおり、神戸を拠点にポップパンクイベントを企画しているYACHAや、海外・国内バンドの音源を取り扱っているNew Blood RecordsのSATOSHI、バンド関係者で言えばAMИESIA,recess, All I Cracks, Launcher No.8のメンバー達(ランチャーは当日別会場でライブなのに遊びに来ていて、Vo. ルカは朝からテキーラガールもやってたり)…。本当に当日はお疲れさまでした。

 さて、これで今年のライブレポもこれで終了。来年は主催イベントをあまりやらないと思うので、noteでの活動を重点的にやっていこうと思います。新曲特集溜まってるので早く更新しないとな…

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