産婦人科医Dr.内田美穂

皆さんの疑問に思っていることにお答えしながら、産婦人科を身近に感じていただけたらと思っ…

産婦人科医Dr.内田美穂

皆さんの疑問に思っていることにお答えしながら、産婦人科を身近に感じていただけたらと思っています。 ライフステージによって悩みはどんどん変化します。女性が健やかに過ごせるよう様々な情報を発信しております。

最近の記事

子宮にできるポリープについて~頸管ポリープ・内膜ポリープ~

皆さんこんにちは 産婦人科医の内田美穂です。 皆さんの疑問に思っていることにお答えしていきながら、産婦人科を身近に感じていただくことでかかりつけの婦人科を探す際のご参考にお役に立てればと思っています。 今回は、「子宮にできるポリープ」についてお話したいと思います。 ポリープには、「子宮頸管ポリープ」と「子宮内膜ポリープ」の2種類があります。 子宮頸管ポリープ まずは、「子宮頸管ポリープ」について説明します。 婦人科疾患の約4%にみられ、30~60歳代の方に多く認め

    • 月経異常だけじゃない!中高年にも影響【多嚢胞性卵巣症候群】

      皆さんこんにちは 産婦人科医の内田美穂です。 皆さんの疑問に思っていることにお答えしていきながら、産婦人科を身近に感じていただくことでかかりつけの婦人科を探す際のご参考にお役に立てればと思っています。 今回は、「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」についてお話したいと思います。 多嚢胞性卵巣症候群とは? 月経異常、不妊症の原因となる疾患です。 月経異常といっても何か月も月経が来ないものから、やや遅めだけれど1か月より少し遅く月経が来ている場合もあります。 また、月経

      • 月経移動の仕方について

        皆さんこんにちは 産婦人科医の内田美穂です。 皆さんの疑問に思っていることにお答えしていきながら、産婦人科を身近に感じていただくことでかかりつけの婦人科を探す際のご参考にお役に立てればと思っています。 今回は、「月経移動の仕方」についてお話したいと思います。 女性の場合、旅行や試験などの時、月経が来てほしくないなと思うことがあるかと思います。 そのようなときに、ホルモン剤を使用して月経の調整をすることができます。 使用するホルモン剤 使用するホルモン剤は、中用量

        • 【更年期】動脈硬化を予防する生活習慣改善方法

          皆さんこんにちは 産婦人科医の内田美穂です。 皆さんの疑問に思っていることにお答えしていきながら、産婦人科を身近に感じていただくことでかかりつけの婦人科を探す際のご参考にお役に立てればと思っています。 今回は、「動脈硬化予防のための生活習慣改善方法」についてお話したいと思います。 生活習慣改善方法 禁煙、受動喫煙を回避する 標準体重を維持する 適度な運動(有酸素運動を毎日30分以上) アルコールの過剰摂取を控える(アルコール量は1日25g以下に抑える) 減塩

        子宮にできるポリープについて~頸管ポリープ・内膜ポリープ~

          更年期から発症しやすい脂質代謝異常

          皆さんこんにちは 産婦人科医の内田美穂です。 皆さんの疑問に思っていることにお答えしていきながら、産婦人科を身近に感じていただくことでかかりつけの婦人科を探す際のご参考にお役に立てればと思っています。 今回は、「脂質代謝異常」についてお話したいと思います。 脂質の異常は何が問題となってくるかご存じですか? 脂質が多い状態が続くと動脈硬化を引き起こし、将来的に心筋梗塞や脳梗塞を発症してしまうことがあります。 脂質異常があっても自覚症状がないことが多いため、検診等で定

          更年期から発症しやすい脂質代謝異常

          【性感染症】マイコプラズマ/ウレアプラズマ

          皆さんこんにちは 産婦人科医の内田美穂です。 皆さんの疑問に思っていることにお答えしていきながら、産婦人科を身近に感じていただくことでかかりつけの婦人科を探す際のご参考にお役に立てればと思っています。 今回は、「マイコプラズマ/ウレアプラズマ」についてお話したいと思います。 性感染症として「クラミジア」や「淋菌」をよく耳にすると思いますが、 マイコプラズマジェニタリウムと言われる感染症も少しずつ注目されてきています。 症状などについて〜女性の場合〜 女性の場合は、子

          【性感染症】マイコプラズマ/ウレアプラズマ

          漢方の飲み合わせに関するご質問にお答えします

          皆さんこんにちは 産婦人科医の内田美穂です。 皆さんの疑問に思っていることにお答えしていきながら、産婦人科を身近に感じていただくことでかかりつけの婦人科を探す際のご参考にお役に立てればと思っています。 今回は、「漢方の飲み合わせ」に関するご質問についてお話したいと思います。 漢方は、医療機関以外にネットや薬局で気軽に購入できるのですが、薬の飲み合わせについてご存じない方も多いため、今回の内容を参考にしてより安全にお使いいただけたらと思います。 Q1.漢方は何種類も内

          漢方の飲み合わせに関するご質問にお答えします

          漢方でも起こる重篤な副作用

          皆さんこんにちは 産婦人科医の内田美穂です。 皆さんの疑問に思っていることにお答えしていきながら、産婦人科を身近に感じていただくことでかかりつけの婦人科を探す際のご参考にお役に立てればと思っています。 今回は、「漢方でも起こる重篤な副作用」についてお話したいと思います。 代表的な副作用 漢方でも起こる副作用について説明します。 代表的なものとして、低カリウム血症、腸間膜静脈硬化症、間質性肺炎、肝機能障害があげられます。 低カリウム血症 血液中のカリウムの濃度が

          漢方でも起こる重篤な副作用

          ピルに関するご質問にお答えします

          皆さんこんにちは 産婦人科医の内田美穂です。 皆さんの疑問に思っていることにお答えしていきながら、産婦人科を身近に感じていただくことでかかりつけの婦人科を探す際のご参考にお役に立てればと思っています。 今回は、「ピル」に関するご質問についてお話したいと思います。 ネットでピルを処方してもらうのは安全か? 最近はネットで簡単にピルが購入できるようになり、消費者にとっては非常に利便性がよくなりました。 一つ気を付けていただきたい点は、ピル内服中に何か症状が出たときに、

          ピルに関するご質問にお答えします

          【風邪に使用される漢方】〜インフルエンザ予防にも〜

          皆さんこんにちは 産婦人科医の内田美穂です。 皆さんの疑問に思っていることにお答えしていきながら、産婦人科を身近に感じていただくことでかかりつけの婦人科を探す際のご参考にお役に立てればと思っています。 今回は、「風邪に対して使用される漢方」についてお話したいと思います。 漢方は、一般的に長く飲まないと効かないと思われがちですが、実はもともと急性の熱性疾患の治療薬としてつくられたのが起源で、比較的早く効果が実感できます。 今回ご紹介する漢方について 以下の3つを紹介し

          【風邪に使用される漢方】〜インフルエンザ予防にも〜

          ピルの効能とちょっと怖い副作用について

          皆さんこんにちは 産婦人科医の内田美穂です。 皆さんの疑問に思っていることにお答えしていきながら、産婦人科を身近に感じていただくことでかかりつけの婦人科を探す際のご参考にお役に立てればと思っています。 今回は、「ピルの効能とちょっと怖い副作用について」についてお話したいと思います。 「低用量ピル」OC/LEPについて いわゆる「低用量ピル」と言われているものには、2種類あり、OCとLEPに分類されています。 「OC」は、避妊などで使用される自費のピルのことで 「LE

          ピルの効能とちょっと怖い副作用について

          【避妊法】IUS(ミレーナ)

          皆さんこんにちは 産婦人科医の内田美穂です。 皆さんの疑問に思っていることにお答えしていきながら、産婦人科を身近に感じていただくことでかかりつけの婦人科を探す際のご参考にお役に立てればと思っています。 今回は、「IUS(子宮内避妊システム:ミレーナ)」についてお話したいと思います。 IUS(ミレーナ)とは 子宮内に留置する避妊具です。 この避妊具からは持続的に避妊効果のある黄体ホルモンが放出されます。 排卵は抑制しないため、毎月排卵しますが、黄体ホルモンの影響で子

          【避妊法】IUS(ミレーナ)

          「漢方薬を飲みやすくする方法」

          皆さんこんにちは 産婦人科医の内田美穂です。 皆さんの疑問に思っていることにお答えしていきながら、産婦人科を身近に感じていただくことでかかりつけの婦人科を探す際のご参考にお役に立てればと思っています。 今回は、「漢方薬を飲みやすくする方法」についてお話したいと思います。 漢方を敬遠する一つの理由に"飲みにくさ"があげられます。 ・粉薬であるということ ・苦みやにおいなどが苦手ということ 漢方でも一部錠剤はあるのですが、粉薬だと1回1袋に対して、錠剤の場合は1回に何錠

          「漢方薬を飲みやすくする方法」

          【生理不順の原因:早発閉経】〜妊娠が難しくなるので早めの診断を!〜

          皆さんこんにちは 産婦人科医の内田美穂です。 皆さんの疑問に思っていることにお答えしていきながら、産婦人科を身近に感じていただくことでかかりつけの婦人科を探す際のご参考にお役に立てればと思っています。 今回は、「早発閉経(早発卵巣不全)」についてお話したいと思います。 早発閉経について 40歳未満で、ホルモンの数値が閉経レベルになっている場合は、「早発閉経(早発卵巣不全)」の可能性があります。 本来であれば、50歳前後で起こる閉経が40歳未満の若年者で起きてしまうの

          【生理不順の原因:早発閉経】〜妊娠が難しくなるので早めの診断を!〜

          【子宮腺筋症】について

          皆さんこんにちは 産婦人科医の内田美穂です。 皆さんの疑問に思っていることにお答えしていきながら、産婦人科を身近に感じていただくことでかかりつけの婦人科を探す際のご参考にお役に立てればと思っています。 今回は、「子宮腺筋症」についてお話したいと思います。 子宮腺筋症とは 子宮腺筋症は、本来子宮内腔にある「子宮内膜」に似た組織が子宮筋層内にでき、子宮筋層が厚くなる病気です。 子宮内膜に似た組織が子宮以外のところに発生したものを「子宮内膜症」、子宮筋層に発生したものを「

          【子宮腺筋症】について

          避妊法で勘違いしていること~女性だけでなく男性にも関わること!~

          皆さんこんにちは 産婦人科医の内田美穂です。 皆さんの疑問に思っていることにお答えしていきながら、産婦人科を身近に感じていただくことでかかりつけの婦人科を探す際のご参考にお役に立てればと思っています。 今回は、「避妊法で勘違いしていること」についてお話したいと思います。 医師として20年以上勤務し、1万人を超える中絶の患者さんを診察してきました。 その中でよく耳にします。 「どのような避妊をしたのですか?」と聞くと 男性主導型の避妊法であった場合に妊娠するケー

          避妊法で勘違いしていること~女性だけでなく男性にも関わること!~