見出し画像

【性感染症】マイコプラズマ/ウレアプラズマ

皆さんこんにちは

産婦人科医の内田美穂です。

皆さんの疑問に思っていることにお答えしていきながら、産婦人科を身近に感じていただくことでかかりつけの婦人科を探す際のご参考にお役に立てればと思っています。

今回は、「マイコプラズマ/ウレアプラズマ」についてお話したいと思います。

性感染症として「クラミジア」や「淋菌」をよく耳にすると思いますが、
マイコプラズマジェニタリウムと言われる感染症も少しずつ注目されてきています。



症状などについて〜女性の場合〜


女性の場合は、子宮頸管炎、骨盤内炎症性疾患、早産、流産、不妊と関連性があると報告されていますが、まだまだエビデンスの蓄積が必要な状況です。

症状は、おりものの異常が出る場合もありますが、無症状のこともあります。

症状だけでマイコプラズマジェニタリウムにかかっているかどうかを判断することはできないため、検査をしてみないと分かりません。

〜男性の場合〜


男性については尿道炎、急性細菌性前立腺炎、急性精巣上体炎、亀頭包皮炎への関連があると考えられています。


治療について


治療は抗生剤の服用が基本になりますが、耐性菌、つまり抗生剤に効きずらいため、場合によっては治るまで何回か抗生剤を変更して内服する必要がでてくることもあります。

ウレアプラズマについて


また、マイコプラズマジェニタリウムと似た症状を呈する「ウレアプラズマ」という細菌も注目されていますが、2024年時点では十分なエビデンスが集まっていないため、病原菌であると断定はされていません。

したがって、マイコプラズマジェニタリウムは保険で検査ができますが、ウレアプラズマについては保険での検査はできません。

女性に関してはクラミジア・淋菌と同様、将来の妊娠に影響する可能性も考えられているため、マイコプラズマジェニタリウムに関しては機会を見つけて検査をしてもいいかもしれません。

▼関連記事はこちら


▼関連動画はこちら


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?