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シュガー&シュガー 選曲家劇場について

夜、何気なくテレビをつけたところ、サカナクションの山口一郎と俳優の斎藤工が語り合っていたのでしばらく見てみました。11月26日の「シュガー&シュガー」という番組。初めての視聴。

番組ホームページを確かめてみると、音楽を取り巻くさまざまな実験を通じて「新時代の音楽の楽しみ方」をお届けするのがコンセプトのようです。

中でも興味を引かれたのは選曲家劇場でした。物語のない映像にどんなBGMを合わせるのか、という実験企画。この実験企画は、動画クリエイターにとってかなり勉強になるのではないかと。

音楽業界のプロ数名がBGMを選び、実際に各完成映像を淀川長治?に扮する山口一郎が評論する。

今回の映像は、俳優の嶋田久作さんが和室のちゃぶ台の前であぐらをかいて無花果(イチジク)をほおばる数十秒のもの。

私の第一印象では、夏におひとり様の中高年男性が食べきれないほどのイチジクをもらって無心に食べる、どこか寂しげなイメージをもちました。演じていた嶋田久作さんの無表情な演技浴衣姿にかなり哀愁がただよっていた。

個人的には弦楽器とオーボエが合うのではないかと考えました。Audiostockで選曲してみるとこんな雰囲気のBGMです。

↓↓↓

哀愁 夕暮れ しっとり 自然 やさしい
悲しさや侘しさ哀愁を感じるスローなBGM
回想、悲しみ系の劇伴オーケストラバラード

ところが実際の選曲家さん達が選んだBGMは、私の予想とはまったく正反対のものばかりでした‼️映像の途中で山口一郎さんの笑い声が入っていたのはちょっとだけ紛らわしかったかな。笑うのは仕方ない。だって奇想天外だったもんね。

思い返してみると嶋田さんの浴衣姿はくたびれてはいなかったし、むしろ私生活は充実して、心身ともに頑丈そうな雰囲気だった気もする。嶋田久作さん自身のイメージが先行し、BGM選考にバイアスがかかったとも考えられる。

無花果というのも映像のポイントだというのに、選曲家のコメントに「おまんじゅう」とか「ぼた餅」とかいう見誤りが散見されて「食べ方よ・・」と笑えました。演技で食べ物の見え方が変わるという結果からすると、実際に食べているものを選曲家に敢えて伝えなかったことも実験に含まれていたのだ。さすが。

実験の最後に、映像を作った監督による選曲で答え合わせが行われ、結果的に私の選曲は✖︎でした。食べた後に何かすごいことが起きる系の強い曲でした。うまく説明できないけどロッキーのテーマは○だったということ。

答え合わせを見て、お茶の間で「そう来るの〜?」とテレビにツッコミ入れてましたね。選曲家に一般人を入れたら、まったく異なる結果が出たのではないでしょうか。選曲家劇場、今後も注目したいと思います。嶋田久作さんの再出演も希望。

加藤魚山人については、小林一茶を爆裂お父さん(めちゃイケ)にした印象を受けました。プロデューサーがめちゃイケ世代なのか?音楽を味わうという感覚と、名曲のチョイスが面白かった。

これからもぶっ飛んだ選曲で、ただ、山口一郎が余裕で耐えられるぐらいに魚山人を怒らせて欲しい


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