■子どもは贅沢品で結婚は嗜好品!? 自由×格差社会の哀しき現実『恋愛結婚の終焉』
『恋愛結婚の終焉』
白鳥和生さんの投稿で、タイトルに膝をうち、
牛窪恵さんの新刊を読みました。
すでに各所で話題になりベストセラーになっているようです。
「子どもは『ブランドもの』みたいな贅沢品、
結婚は『したい人だけがする』嗜好品」
若者へのインタビューにはショックを受けました。
正確には、人材育成の仕事を通じて
若者の変化をひしひしと感じていましたので、
問題意識を強く再認識した感覚です。
結婚は大変なことも多いけど、
人生を共に歩むパートナーを持てること、
子どもを持つと莫大な親かねがかかるけど、
それには比べられない子育ての喜びを感じられるのに。
・・・と考えてしまうのが、すでに昭和ですね。
「将来の夢は結婚して家庭を持つことです」
大企業に就職した若者にもかかわらず
新入社員研修で「人生の夢」を聴いたときに
こんな声が出てきたのは、かれこれ15年ほど前。
適齢期になればほとんどの人は結婚するものと考えていた
当時の僕は驚きましたが、いまやごく一般的な若者意識であり、
「結婚は面倒だから・・・」と言う声も
少なくありません。
現代の若者の、恋愛離れや結婚離れを心配する
中高年は多いことでしょう。
恋愛すらも、タイパ思考で避けようとする若者に
苦言を呈したいと思う人もいるかもしれません。
しかし、この本に書かれている
牛窪さんの徹底したリサーチと分析を知れば、
若者の置かれた環境から、そう考えてしまうのもやむを得ない、
そうした環境を作ってしまった側の大人として
反省することでしょう。
50代半ばを超えた僕は、あらためて若者たちの実態を思い、
胸が痛くなる気持ちでいっぱいになりました。
トレンディドラマに影響を受けてきた
50~60代の、現代の親世代は複雑な心境に至るでしょう。
私たちは親や家に縛られ、お見合い結婚を強いられていた
親世代を反面教師に恋愛結婚の自由を勝ち取ってきました。
・・・はずです。
確かに、表向きは自由です。
選択肢もたくさんあるように感じられます。
しかし現実には格差社会のなかで、
恋愛結婚という選択肢を選びたくても選べない
若者が溢れているのです。
特に子育てや教育を個人に押しつけてきた
政策には強い憤りを感じます。
ちなみに、結婚すらも難しくなった現代なのですが、
当たり前ですが、結婚はゴールではなく、
人生の新たなステージのスタートです。
先日、就職氷河期世代の40代半ばの
中小企業管理職である既婚男性の悩みを聴きました。
「結婚して共働きですが、
生活がいっぱいいっぱいで貯金はありません。
将来のことを思うと不安で不安で仕方ありません。
だから夫婦で話し合って子どもは持ちませんでした」
ただでさえ苦しいのに、税や社会保険料は上がり続けるばかり。
政府は「賃上げ」を表明して、一見国民に優しいような
メッセージを出してしますが、実態としては逆。
いまや税の国民負担率は50%に届こうとしているのに、
防衛費やら社会保障費やらで、さらなる増税を画策している。
さらにインボイス制度や電子帳簿保存法などを強要し
マイナカードで国民の財産をすべて捕捉し
益々搾り取ろうとしています。
大人たち一人ひとりが
マクロな政策を変えるために慎重に投票権を使いながら
身近な若者たちに少しおせっかいなくらい
関心を持ち、サポートしていくことが大切ですね。
※備忘録は
前川孝雄のはたらく論
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