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■『コロナ対策 各国リーダーたちの通信簿』 なぜ小国のリーダーほどコミュニケーション力があるのか?


書籍デビューを応援したフランス在住ジャーナリストの
プラド夏樹さんから、新刊を献本頂きました。

イギリス、フランス、ドイツ、ベルギー、
スウェーデン、アメリカ、ニュージーランド。
各国在住の日本人ジャーナリストたちが
現地で感じたその国のリーダーの
コロナ禍における言動を批評した一冊。

プラド夏樹さんはフランスのマクロン大統領を担当しています。

世界中がコロナ禍に苦しんだ1年。
二回目の緊急事態宣言の延長も決まり、
まだまだその苦境は続いています。

あらためてこの本を読むことで
危機に時にこそ、人間の本性がむき出しになるものであり、
国のリーダーの本性がむき出しになると、
一般市民が翻弄されてしまうという現実を痛感しました。

また、株をあげたメルケル首相がリーダーシップをとる
ドイツは別格として、
市民に寄り添い支持されたリーダーのいる国は
比較的小国である傾向にも気づきました。

ドイツは8400万人弱の大国です。

もちろん、ニュージーランドのアーダーン首相や
スウェーデンのロペーン首相や、
ベルギーのウィルメス副首相は優れた人格者なのでしょうが、
とともに、各々が500万人強か、1000万人強ほどの
小国であることも共通しています。

「エピローグ」でもまとめられていますが、
当然ながら、リーダーには、
市民に寄り添う共感力と伝える力、
つまりコミュニケーション力の高さが求められます。

国民とのコミュニケーションは
やはり大国より小国のほうが
距離が近くやりやすいということもあるのかもしれません。

アメリカのトランプ大統領の暴走が典型
(支持する人が4割の人は暴走とは考えないでしょう)ですが、
3.3億人もいる大国になると、全国民に寄り添うことが
難しくなる面もあるように感じました。

人口1.3億弱の日本は大国です。
やはり、首相はコミュニケーション力の弱さを指摘され、
支持率は下がっています。

「私自身、悩みながら悩みながら判断をしてきている」
と少し自分の言葉で話される節も出てきましたが、
ドイツで「2020年スピーチ・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた
メルケル首相の心に響くコミュニケーション力と
比べてしまうと頼りない感じを抱いてしまいます。

ちなみに、メルケル首相の名スピーチは
ドイツ連邦共和国大使館・総領事館のホームペーシで
全文公開されています。


やはり、メルケル首相は、
不自由を強いられた東ドイツで生き、
離婚を経験、
51歳の若さで首相になることで年配実力者と対峙、
女性初の首相で男性たちと伍してきた
苦労に苦労を重ね、乗り越えて来たからこそ
本物のリーダーなのですね。

ただ、たいていの人は、なかなかここまでの
艱難辛苦を経験することは難しいし、
平均的な胆力では途中で折れてしまうでしょう。

そういう意味では、小さな組織でのリーダーシップ鍛錬で
経験を積み、少しずつ大きな組織を束ねていくことが
やはりリーダー育成の王道なのかもしれません。

一度インタビューしてファンになった
判官贔屓も入っていますが、
母子家庭で苦労し、
東京都職員→夕張市長→北海道知事と、
少しずつ大きな組織でリーダーシップ鍛錬をしている
鈴木直道さんなどには
いつか国政でも活躍してほしいところです。

といいつ、希代の政治リーダーの登場を
心待ちにしているただけでは能がありませんし、
このコロナ禍も乗り越えられません。

市井の僕たちも
それそへれの働き場でリーダーシップを発揮していきましょう。

コロナ禍で苦境は続くけれども、
決して逃げることなく、人のせいにもせず、
自分ができる努力と工夫を凝らし続けることですね。

命があり、諦めなければ、必ず未来は拓けます。

小さな会社の経営者としても、自戒の念を込めて。

※備忘録は
「前川孝雄のはたらく論」
https://ameblo.jp/feelworks-maekawa/entry-12653930495.html


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