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事業計画上振れ達成の秘密(6,000字超)
こんにちは!
ourly株式会社で執行役員CSOをやっております髙橋新平です。
2022年9月でourly社の上期、2Qが終了しました。事業計画を上振れての達成ができましたので、取り組みなどをnoteにまとめました。
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2Qの成果
前述の通り、9月で2Qが終了し、様々な取り組みをourly一丸となって行った結果、事業計画を上振れての達成をつくることができました🎉🎉🎉
4月時点では20名でスタートしたourly社も人数が毎月増えて今では31名のメンバーで事業活動を行っております。
私はセールス領域の執行役員を担わせていただいているので、特にセールス領域で行ったことを振り返りつつ、3Qに取り組むテーマを明らかにしていきたいと思います。
1Qの取り組みの振り返り
執行役員に就任して一番最初に行ったことはいくつかあるのですが主に
営業ステップの定義と型化
社内研修の整備によるレベルアップと情報の共通化
PDCA構造をつくることでクオリティアップの仕組みをつくる
などを行いました。
主には他のnoteにまとまっているので、ご参考まで
1Qの振り返りから見えてきた2Qの課題
1Qの終了時にも振り返りをしており、いくつか課題が見えてきたのでそこから2Qの取り組みテーマを決定しました。
上記に記載のnoteには「提案へのステップアップが80%」と書いてあるのですが、最大瞬間風速だったようで、1Qでならすと提案商談へのステップアップ率 = 46%という着地でした。(下図参照)
![](https://assets.st-note.com/img/1665039055041-aywWds8a4e.png?width=800)
1Qの中でメンバーと振り返りをした際に出てきた課題としては下記のとおりでした。
提案商談のステップアップ率を80%くらいまで上げていきたい
提案書作成が全てフルオーダーメイドで作成に3~4時間かかる
口頭受注から契約締結までのリードタイムが長く2~3週間かかっている
また、事業計画も1Qより2Qの方が目標値が当然高く、同じリソースで約30%を伸ばさないといけない目標値になっていました。
なので、「1Q達成したけれど、今のままのやり方では達成できない!」という危機感がありました。
それでは、どのようにして2Q上振れ達成したか?ということのポイントを紹介したいと思います。
取り組み1 初回商談のクオリティUP
1Qの振り返りでは初回商談 ⇛ 提案商談は46%の移行率でした。ここが80%になると提案数が大きく増えることになるので、事業計画の達成に大きく近づくことになります。
なので、今回初回商談のクオリティを上げるために、
①初回商談前
②初回商談中
の2つに絞って情報収集しながらいくつかの施策を行いました。
ちなみに…本当に80%近くまで改善しました!!!
取り組み1-1 初回商談前のプロセス最適化
初回商談前のプロセスはそれぞれのメンバーのマネジメントにゆだねていました。また、初回商談は60分で、この商談実施前の期間でどのようにして良い状態で初回商談に入れるかが大事なると考えました。
1つ目に行ったのは”メール送付のステップを決める”です。
95%以上の商談がZoomで行われますが、ZoomのURLの送付やリマインドは各営業の判断に任せていました。しかしながら、メールの送信によってその会社の引き継ぎ態勢やちゃんとしてる感などは大きく左右されます。
ourlyのセールスチームでは
① アポイント確定時
② アポイントの1営業日前
にそれぞれメールを送付するプロセスに変更しました。
1営業日前の送付についても営業任せにしてしまうと忘れてしまったり、後回しにしてしまうことがあるので、全営業日の朝30分を固定にして翌日のメール送付の時間に当てることにしました。
これにより前日リマインドのメールを忘れるということは無くなりました。
2つ目に行ったのは全員の自己紹介noteの記事化です。営業においては初回商談のオープニングでほぼ全て決まる!というくらいオープニングトークにこだわっているのですが、「オープニングトークの前にアイスブレイクできている状態にできないかな?」と考えてできたのが、それぞれのメンバーが魅力的な自己紹介noteを買いてメール署名、メール本文に記載することで見てもらえる可能性を最大化するというものです。
読まれないことももちろんありますが、読まれたら「滝行が趣味なんですね!笑」←メンバーの話
みたいな感じでnoteの記事に書いてあることを相手が商談の冒頭で話してくれることもあります。
※ 各メンバーの自己紹介noteは下記です。
こんな感じで魅力的なメンバーに囲まれているわけなんですが、これをメール文章に必ず挿入してお送りすることで、読まれる可能性を最大化しています。
![](https://assets.st-note.com/img/1665040701685-ljhkixyC5I.png?width=800)
更に追加で自己紹介スライドも添付することで、せめてスライドだけでも見てもらえるように工夫をしています。
![](https://assets.st-note.com/img/1665040781148-EFY2UWgfdI.png?width=800)
取り組み1-2 初回商談のオープニングトークと資料の改善
メールと自己紹介note施策によってアイスブレイクで相手が自分のプロフィールを読んでくれている確率がかなり上がりました。その上で再度自己紹介をする際に、相手が自分のことを信用、信頼してくれるように魅力的な自己紹介をする施策を実行しました。
特に我々はプロフィールサービスを提供していますので、このプロフィールサービスの画面を見せながら魅力的な自己紹介ができるようにトレーニングしました。
「ourly profile」はこちら⬇⬇
このプロフィールサービスの画面を見せながら魅力的な自己紹介をすることになります。
下記の画像のように画像とテキストでそれぞれの社員の自己紹介ページを作れるプロダクトなのですが、これを活用して自己紹介することでプロダクトの惹きも作れる可能性が出てきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1665041041928-XiZmympjvM.png?width=800)
その上でオープニングトークで一番変えたことは、他のSaaSのセールスを全員で受けて情報収集するアクションを行いました。
そうすると初回商談のオープニングは実に様々な工夫を各社していることが分かり、その要素を取り入れてオープニングトークを大幅に変更しました。
例えば、下記のスライドのようにそもそも2回目のオーダーメイド提案があるよということが最初にセットされると、その前提で相手も聞いてくれます。
![](https://assets.st-note.com/img/1665041215756-Z8BSAt0xnP.png?width=800)
更にここからサービス説明に入るのではなく、担当者と目線合わせをするためのいくつかのエッセンスがあったあとに、下記のようなスライドを出すことで、その後のサービス紹介の見え方が“良いところに目がつく”ように設計しています。
※ ちなみに今の所リアルに継続率100%なのでLTV = ∞ ですw
![](https://assets.st-note.com/img/1665041316958-VW1TrJH6aV.png?width=800)
このような形で商談の冒頭で相手の心を感情的にも論理的にも掴むことで60分間の商談を良い形で進める状態をつくっています。
取り組み1-3 初回商談のヒアリング&ディスカッションの型化
初回商談は”信頼獲得”と”ニーズ喚起”が特に重要だと考えており、信頼獲得は前述の通り
・メール施策
・note施策
・自己紹介施策
・オープニングトーク施策
によって信頼獲得がかなり高い精度でできるようになったと仮説しています。その上で、次の提案商談に進むかどうか?またその後検討に入ってもらえるかどうかは見込み顧客の担当者との会話の中で
「どうやって相手のニーズを喚起するか?」ということにつきます。
特に社内研修でも商談における営業のプロセスでは、下図のように伝えており、
① 潜在的なニーズ(課題)を引き出し
②その課題の重要度を大きくして
③ 今買う理由をつくる
というアプローチによってクロージングができます。
![](https://assets.st-note.com/img/1665041646583-qy8P9eIVNy.png?width=800)
また、我々のサービスはまだPMFしているわけではないので、ソリューション営業(課題解決型)の営業が求められます。
![](https://assets.st-note.com/img/1665041719066-wtbDOxnTo6.png?width=800)
ただ、このヒアリングとディスカッションは一朝一夕でできるものではありません。ニーズを引き出す質問や相手のイメージをふくらませる事例トークなど非常に難易度が高く、属人的な領域です。
ただ、これも”型化することでイシューにたどり着きやすくすることができるんじゃないか?”と思っていたところ
メンバーが勝手に質問のスクリプトを作っており、それがイシューにたどり着く上で、最善のアプローチということが分かり、それを型としてヒアリング、ディスカッションの部分もクオリティも平準化しています。
ヒアリングの型は流石に出してしまうとマズいので、詳細知りたい方は個別に髙橋までご連絡ください。
これらの取り組みの結果、目標としていた初回商談 ⇛ 提案商談のステップアップ率が見事に改善し、46% ⇛ 78.9%という結果となりました。
1Qから32ポイントも改善するブレイクスルーとなりました。
全体の成約率も 1Q:7.3% ⇛ 2Q:22% と約3倍になりました!
![](https://assets.st-note.com/img/1665041965095-g5dUqh64Mu.png?width=800)
取り組み2 提案書作成フォーマット化
続いて1Qの課題の中で
”各社オーダーメイド提案をしているので、提案書作成に3~4時間の時間がかかっている”
という課題がありました。
当然、「取り組み1」のところであるように初回商談のクオリティが改善されると提案商談が増えます。ということは提案書作成が大幅に増えるので、それを見越して手を売っておかないと”メンバーが気合で徹夜して提案書を作成しまくる”ということになりかねません。
当然、そういった提案書を書きまくるという体験自体は人を成長させるのですが、サステナブルに成長しようと思ったら、構造化して効率化することが大事だなと…
(僕は個人的には提案書書きまくってめちゃくちゃ成長したタイプです)
提案書をいくつか見ていると、結構見たことあるスライドが他の企業でも何回か出てくるのと、クライアントのイシューのパターンもいくつかに分類できることが分かってきました。
我々の提案はクライアントの
① 描きたい理想
② 現状の課題
③ 社内のリソース
をもとにオーダーメイドで作らせていただいていますが、それでもいくつかのパーツ分けができると思い、いくつかのカテゴリに分解することにしました。
![](https://assets.st-note.com/img/1665042530165-URyU0QaLB0.png?width=800)
上記の画像のような形で提案書のフォーマットをつくり、また提案書のパーツを分けることによって、
① フォーマットを選ぶ
② パーツを選ぶ
③ 合体して修正を加える
の3STEPでオーダーメイド提案書が完成するようになりました。
このフォーマットとパーツ分けによって提案書作成時間が4時間から平均45分まで短縮されました。
唯一の懸念は、これによって”成約率が落ちてしまうのではないか?”という懸念がありましたが、
提案商談からの成約率では 1Q:15.6% ⇛ 2Q:28%と逆に伸ばすことができました。
メンバーにヒアリングしたところ、「作成時間が短くなったことで、よりオリジナルな表現やクライアントに価値を感じてもらえる表現に変える余裕ができた!」ということでした。
自分たちの提案はフルオーダーメイドだから!と僕も思っていましたし、コンサル出身の自分としてもフルオーダーメイド提案書にこだわりがあったのですが、こういった新しい取り組みが当たったことは僕にとっても大きな発見でした。
取り組み3 スケジュールの最適化
最後の取り組みとして、ourlyの営業メンバーは非常にガッツと気合いと根性のあるメンバーばかりで本当に助かっています。
僕自身も前職のコンサル時代に死ぬほど働いて、めちゃくちゃ成長して今の自分がいるので、20代でめちゃくちゃ働いて市場価値を上げていくことは大事だと思っているのですが、やはりサステナブルではない部分はあるなと…
なので、メンバーがどうやったら生産性高く仕事して、業務時間外も充実させることができるか?ということは考えなくてはなりません。
前職の社長によく「スケジュール見れば成果出るかわかる」と言われて、スケジュールをよく見られていたのですが、僕もメンバーのスケジュールをよく見ています笑
そうすると、商談と商談の間が微妙に空いていたり、夜残って提案書つくっているのを目撃したりと、あまり効率的になっていないなと思っていました。
そこで思い出したのが、キーエンスは内勤日と外勤日という形で営業日を分けているという事実でした。僕は営業組織としてキーエンスとリクルートをめちゃくちゃ尊敬しており、それぞれの会社の経営論、営業理論などを学ぶのが趣味なのですが、
下記のような形でキーエンスでは内勤日と外勤日を分けることで全体の生産性を上げるという考え方があると知っていました。
![](https://assets.st-note.com/img/1665043135654-xI6B9BkbTW.png)
詳細はリブ・コンサルティングさん運営のCRO HACKの記事に記載があります。
というわけで、こちらをアイデアの参考にしながらスケジュールを最適化する方法を考えました。
フィールドセールスにおいては商談数、提案数を最大化できれば成果が最大化されますが、それに付帯する工数となる提案書作成や商談準備も同時に増えるので、それををどうやって効率化するか、減らすか、無くすか、が考えるべきポイントになります。
そこで編み出されたスケジュールが下記です。
・10:00~10:30は翌日商談のメールやリマインド連絡をする時間
・10:30~13:00はFS全メンバーで資料作成、商談準備の時間
・13:00~18:00は商談や定例の時間
・18:00~18:30は商談の動画格納とセルフレビューの時間
・18:30~19:00は夕会で全員でミニミーティングして終了
![](https://assets.st-note.com/img/1665049372244-Mz81UpYYjJ.png?width=800)
午前中は資料作成や商談準備の仮説設計など脳みそをフル回転させるべき時間に当てました。嬉しい誤算なのですが、作業を3人一緒にやっていたりすると、提案書のアイデアをすぐもらえたり、仮説の設計の相談ができたりとして生産性が上がるという嬉しい誤算もありました。
午前中にした意図はもう一つあり、どうしても昼食後は眠くなり提案書作成の手が遅くなります。
一方で商談が入っていれば眠いとかそういうことを考えている暇が無いので、商談を午後に入れるという作戦です笑
この構造は2ヶ月限定で一旦やってみたもののメンバーから資料作成などの時間がここで確保されているのが良いことや、前述の通り相談しやすいなどから定着してやっていくこととなりました。
まとめと3Qに向けて
取り組み施策
初回商談前のプロセス型化
営業担当の自己紹介充実化
初回商談の冒頭の資料とトーク改善
初回商談のヒアリング、ディスカッション型化
提案書のフォーマット化
スケジュールの最適化
得られた成果
初回商談のステップアップ率 46% ⇛ 78.9%(約2倍)
成約率 7.3% ⇛ 22%(3倍)
成約数 2倍以上(1Q比)
3Q以降の取り組み
ourlyの営業はかなり精度高く営業ができるようになってきたと思います。ここから更に質を上げていくことですが特に
提案商談のクオリティアップ
提案書の効率化から高品質化
営業活動全体の効率化
etc…
などなど取り組んでいこうとしています。
更に事業計画の上振れ達成のために、成長を加速させていきますので引き続きがんばります!
ourlyでは全方位で採用めちゃくちゃ強化していて毎月新しいメンバーが増えているので、少しでも興味ある方は是非下記の募集からご応募ください!!!
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