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【step by step】KoyfinのMy Watchlistsで始める米国株ファンダメンタル分析

My WatchlistsはKoyfinが誇る柔軟かつ強力な分析ツールです。
My Watchlistsを活用すると、米国株のファンダメンタル比較が驚くほど簡単に深掘りできます!
今回はウォルマートvs競合の事例で解説。初心者でも使える具体的な作成手順と分析の視点を図解で紹介。米国株投資の理解を深める参考情報満載です。
なお、投資は自己責任で慎重に。また、本記事はアフィリエイトリンクを含みます。


1. KoyfinのMy Watchlistsの作成方法

A. 調査対象企業とその競合企業をSnapshot画面から決める

まず調査対象企業のSnapshot画面から競合企業を把握します。
今回はウォルマート(Ticker:WMT)を取り上げます。ウォルマートは世界最大のスーパーマーケットで、日本では西友と関係の深い会社です。まず”米国投資の第一歩:Koyfinを使った企業分析の基本を図解で解説(第1回)”を参考に図1のSnapshot画面に行きます。赤枠の競合企業を見ると見慣れないTickerが並んでいますが、気にせず抜き出しておきます。

図1

B. 分析する企業をMy Watchlistsへ登録する

画面左の”Today's Markets"の3つ下に"My Watchlists"の表示があるのでクリック、図2に切り替わったら”+"マークをクリックします。

図2

図3が表示されるので、今回は”ゼロからスタートする(Get started from scratch)”を選択します。リスト名は自由に作れます。

図3

次にリストを作ります。一つずつTickerを入力しても良いのですが、今回は一括設定の方法を紹介します。図4右下の”Import Securities(証券情報をインポートする)”をクリックすると、

図4

図5の画面が出てきます。画面中央の赤枠のところに、先ほど抜き出した記号(競合企業のTicker)と分析対象企業のTickerをカンマで区切って入力します。
今回の事例では、WMT, COST, BJ, TGT, DG, DLTRになります。
右下のImport Tickersをクリックして、Watchlistsの縦軸となる企業登録まで終了です(図6)。

図5

C. 比較分析したい指標を設定する

Watchlistsはグループ化しておくと見やすくなります。
図6の右上”Group”をクリック、セクターを選びます。競合は基本同一セクターの企業だからです。今回の企業は”Consumer Staples(一般消費財)”セクターだと分かります。次に”Columns”をクリックし、指標の選定画面(図7)に行きます。

図6
図7

図7の上部の🔍で指標を探して設定します。ただ指標が多すぎて、どこに何があるのか、何を入力したら良いのか困ると思います。
今回はファンダメンタル分析を念頭に下記を選びました。下の単語を図7のようにコピペすれば、比較的容易に辿り着けると思います。目的に応じて追加したり、減らしたりできます。

Beta (5Y)
Volatility (1Y)
long term debt (NTM)
total debt (NTM)
Revenues estimate Y/Y chg% (FY1E)
Revenues estimate Y/Y chg% (FY2E)
Revenues estimate Y/Y chg% (FY3E)
eps estimate Y/Y chg% (FY1E)
eps estimate Y/Y chg% (FY2E)
eps estimate Y/Y chg% (FY3E)
gross profit margin (LTM)
EBITDA margin % (LTM)
Net income margin % (LTM)
return on equity % (LTM)
PEG

追加設定した指標一覧

最終的に図8のMy Watchlistsが完成です。

図8

2. 企業分析の具体的な活用事例

図8のMy Watchlistを使って、企業分析を進めてみましょう。

A. 選択企業の特徴を調べる

今回の6社は全て一般消費財セクターですが、調べるとそれぞれ特徴が異なることがわかりました。簡単にまとめると次の通りです。

折れ線のスパークラインを見ると、ここ1年の株価の動きを概観できます。
ターゲット以外のベータは1.0を下回っているので、長期的にはSP500に投資した方が成績が上がりそうです。ウォルマートの今後12ヶ月の予想P/Eは27.4であり、比較的高めと言えそうです。

Capital Structureに目を移すと、コストコだけがTotal Debt < Cash &Inv.でバランスシートが健全です。小売業界は長期負債が大きいというのが一般的な特徴で、コストコの強みの一つは健全なバランスシートと見て取れます。

今後の成長余地を見ると、ウォルマートは今後3年間でRevenueの成長率は小さいもののEPSが順調に伸びると予想されており、それが株価に反映されているのかもしれません。

面白いなと思ったのは、利益率です。総合小売、会員制倉庫型小売、ディスカウントストアという3つの業態の違いが現れているからです。
例えば、粗利が1番高いのはディスカウントストアですが、営業利益率で差が縮まり、純利益率はほぼ同等となりました。つまり、倉庫型の方が販管費を抑制でき効率的だということなのだと思います。加えてコストコは負債が少なく利子の支払いが少ないことも、純利益率の維持に貢献していると予想できます。ROEは倉庫型の方が高い結果となりました。ただしPEG(Price Earnings Growth Ratio= PER÷1株当たり利益成長率)は2を超えているものが多く、やはり割高という印象を持ちました。

3. 最後に

いかがでしたでしょうか?
My Watchlistの分析ツールとしての優秀さがお伝えできていれば幸いです。無料でこれだけの情報を提供しているウェブサイトは他になく、使い込みがいがあると思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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参考図書:まりーさん著「負けない米国株投資術 米ヘッジファンドの勝ち方で資産を増やす!」

もしご興味があれば教科書としての活用をお勧めします。

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