本郷 あき

小説を書く人になりたいひと。 梁石日『闇の子供たち』 パヴェーゼ『美しい夏』 佐藤…

本郷 あき

小説を書く人になりたいひと。 梁石日『闇の子供たち』 パヴェーゼ『美しい夏』 佐藤泰志『海炭市叙景』川上弘美『真鶴』 中村文則『教団X』 アラン・シリトー『漁船の絵』沼田真祐『影裏』 植本一子作品、坂口恭平作品、すきです。本がすきだ。

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焼身旅行記

 バスの中は込み合っていて、小説を書くことはできなかった。   おそろしいくらい、足の長い中学生か高校生が、足を持て余す形で、左隣の席に座っていた。  くもみたい。  足の長い。くも。いいなあ。私の二倍はある。ほんとうにうらやましくなる。  バスに乗ったのは十分程度で、降りたあたりはわたしの通っていた幼稚園のちかくで(途中で、登園拒否になり幼稚園をやめてしまうのだが!) 懐かしい。  自宅から、そう離れていないこともあり、何光年ぶりに通った!とかではないんだけど、

    • わたしは、Stray Kidsがだいすきで、でも、ショービジネスのあり方には、賛同できないのですが、この葛藤にどう、水を注げばいいのかな~育つか、かれるか。

      • 青豆って、あの人か。

        家族の用事のため、半日で有給をとり、時間まで地下鉄直結の駅ビルに入っている、サイゼリアで、てぃらみすくらしっこ を、頼む。ほかには、エビとたらこのグラタン、食べたり、カップチーノを飲んだりした。 てぃらみすくらしっこは、とても、甘い。 砂糖がふんだんに、使用されているだろう。糖がきになる。であれば、注文びかえ、するべきだった。 体内に蓄積された、砂糖はどうなるのだろう。まさか、流浪の民とはいかないし、下半身とか、二の腕とかに、居座って、加齢をきわだたせるんだろう。  青豆

        • 彼女は深淵をのぞき、魔物と目が合う、わたしはその日から、目覚めたのかもしれない

          せんぱん、とんでもないやらかしをした、わたしは、元来面倒くさがりの、早合点の、暗躍したがりのたち、なのだが、それとは関係なく、かなしき阿呆でもある。 以下の通りである。 金曜、小競り合いのような出来事が家庭で起こったため不和、残業で遅くなりご飯もつくってないため、もういい、外食だ!といっても、家族は浮かない顔と怪訝な顔しており、お金ないからバイトしてんのに、外食だ!とのたまうのは本末転倒、しかし、打破するために、気分を変えてというのと、もう、つくるの気力なかったのと、で、徒

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        • わたしは、Stray Kidsがだいすきで、でも、ショービジネスのあり方には、賛同できないのですが、この葛藤にどう、水を注げばいいのかな~育つか、かれるか。

        • 青豆って、あの人か。

        • 彼女は深淵をのぞき、魔物と目が合う、わたしはその日から、目覚めたのかもしれない

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        • わすれない
          20本

        記事

          物語に、束縛される

          はじまりまして、七月が、わたしは先日、NOTEをはじめて一年になろうとしているなと思い、過去のわたしのNOTEの記事をみかえしてみたら、やや、いいじゃん、っていうのと、やや、まずいなと思う文章がたくさんあったため、わたしは、書き続けることに決めたのだ。へ。 七月に入って、残業して、自分を痛めつけて、自己憐憫に浸ってみたいな、という繁忙期だからふつうに、残って、魂とか寿命とかけずってみようかな、と、思ったけど、帰ってきて、今日から、ダイエットするから、油そばを作ってしまったけ

          物語に、束縛される

          ほんとうならば、今ごろ

          もうかくこと、なんもない。なんも、ない、かもしれないのに、わたしは書いてる、6月が終わるから、わたしの6月。 本当なら、わたしは、今ごろ小説家になっていたのだ。 40歳までに、小説家になる、という夢を追いかけていた、けれど、かなわなかった。でも、いいや。これからも、書く、けれど、絶対書く、けれど、夢って、あわみたい、凡庸に、夢って、夢みたい、だから、はかないし、だから、あこがれるのか。 精一杯生きた、6月。 もう、いろいろありのままに、書いたら楽しいねきっと。7月は芥川

          ほんとうならば、今ごろ

          モノクロームの、さがしもの等。

           見上げると、木製のレリーフが天井にアーチのように張り巡らされていた。それに、洞窟。  白い砂壁がくりぬかれたようで、わたしは、ここにいるとき、一度だって、行ったこともない異国の地をおもって、隣で発券を終えて順番をまっている恋人同士の他愛もない会話を、耳で変換して、聞いていた。スペイン語とか、ドイツ語とか。  リュックは、でかくて、荷物をいれると四角くかくばりふくらむ。  バイトから帰るときに、狭い通路を通るとき、グラスや酒のストックや、ガスコンロ、壊れやすいものばかりが並

          モノクロームの、さがしもの等。

          わたしの、雨あられ、すぐ海、こうずい、遭難、おやすみ金曜

          昔好きだった人と、話す時って、もうふぬけぬけさく、脱け殻みたいになったらさ、どこが好きだったんだ、もみあげも嫌いだから、壁としゃべってるみたいで、わたしも、ツーバイフォー工法かい、愛や慟哭が、一時しのぎの単なる東屋だった、シリコンラップくらいの分厚さで、いかがわしいときもあったのに、わたしは、ずいぶんな薄情もの。やれ、恋とは甘いため息を固めた菓子。へんなの、もうしらないやそんなもん、捨てたプラスチックごみの日 に。 今朝は、トラウマに関して、母と語る。家庭の不和が、トラウマ

          わたしの、雨あられ、すぐ海、こうずい、遭難、おやすみ金曜

          You make Stray Kids stay

           熱に浮かされたように、彼らの軌跡をたどり、おいすがり、自分の歩く道の、消えかけていたともしびに、そっと、ろうそくを近づける。ゆらゆらの、炎とともに、揺れて、ゆらゆら、その心地よい揺らぎに、質のいい宴席での、砕けた馬鹿話、放心に笑い、そっと明日を喜べる、しょうもない果てしない夕べ、みな生きて、生き延びて、それでもって、みんな、好きも嫌いも、幸福になるがいい、鷹揚に。そんなかに、いっつも陽炎みたいに曖昧な己もまた、しょうもなくって、今回ばかりは、わたしも陽気な方の正解に仲間いり

          You make Stray Kids stay

          うむひと

           どうして、こんなに苦しいんだろう、と思う、ささいなことで、傷つく、誰もがそうなのだろうか。教えてほしい。市政のみなさんは、いつ傷ついて、いつ、立ち直ってんだろ。わたしも、そうかな。いつか、いつしか、立ち直ってんだろ。って、いつも思っていることで、苦しいと思う自分が、弱い、はずかしくて、くるしさはどこからくるんだろう、と考えている。  自分の体がきにいらないのか、自分の境遇がきにいらないのか、たぶん、どっちもちがうし、どっちもそう。どっちからも、逃げらんない。  五月に入っ

          心証風景

           美容室に行く。とある目的のため。欲していたのだ、おえ、きもちわるい構文、構文には自信があるくせに、改め、目的は、散髪ではない。 いや、すこしだけ、散髪の目的もあったけれど。  わたしは、担当の美容師さんのことが、もとから、大好きで、かわいいし、気取らないし、なんか一方的に勝手に、とてもファンだったのだけど、その美容師さんが推しているアイドルというのが、現在わたしと、家族が熱狂しているアイドルであるからにして、とにかく、会話を求めてほっとぺっぱーパーで予約した。  身

          たとえば夜は、左利き

          バイトが終わってから、カラオケにでも行って、大音量で音楽をかけて、土曜の夜に一人で部屋占領すんなと、ひんしゅくされても、めげず、カラオケの中で、原稿書いて、泣こうと思ってたのに、バイト先をでた瞬間に、桜が、モノクロで光っていたし、商店街の桜は、大体満開で、今日は、バイトでは、グラスも割って、要領もあいかわらず悪くて、すぐにでも、この地球にむかって、ド阿呆、情けなく泣いてしまおうと、コンジョナシ、まるで、世界と空っぽの決闘している気分、意気地無し、泣かずに歩く、酔客の声だけ道路

          たとえば夜は、左利き

          どこかに、飛んで、凧のように離れてしまいたくてもさ。

          なまえをよばれた。    しかし、ふりむかなかった。    肉色の蝶番、つるりとした突起、わたしのなめくじが、透明に這う。  喜びいさむ舌、勇敢な舌、果敢な味蕾、不格好に変色しつくした、小指の爪。  そのとき、粘膜は蜂起し、わたしのただなかに、ぐいと、押し入る。  ――強盗のように――、蹂躙され、屈服する。  十時七分。つまさきが、痙攣する。  怠惰に糸ひく一対の、ひるの魔物。  時は、撹拌される。  舌禍は、さらぬだにかえりみられず。  体は、孤独な布だった。  楽園がすべ

          どこかに、飛んで、凧のように離れてしまいたくてもさ。

          てめえは、のどの奥に、無理強いされて、紙の束で手をくくられて、って、犯罪のにおいもなんにも無臭なのに、わたしの世界は、清潔だから、でも、無理強いって、どこの爺、もしくは、辞意、どんなマニフェスト、全部「す」のせいだ。あれができてから、近所の人口の半分が、「す」に消えた。  いつだか、つぶれたコンビニの跡地が、急に飾りたてられ、ポスターや、幟の準備がはじまった、いつだか、わたしが、酸素カートを引いて、日除けの帽子をかぶって、静かに歩いていたときだった。 「す」の会場は、

          遠出

           さして、うれしくない用事があり、早退する。 札幌は、気温も高く、しかし曇り空。小学生の下校時間に重なり、窒息しそうになる。バス停まで、いつも通らない急な坂を通る。左側は原生林が残った緑地になっており、数年前、よく残業していた頃、意味もなく、森をひとりで抜けて帰った。スマホのライトにですら、驚くような暗闇のなか、虫の声や、葉の間から見える、物憂げな夜空をみて、何度も何度も、救われたいとか、期待はずれなことばっかし思っていた。  向かいがわに、リサイクルの工場や、アパートが立ち

          春の遺影

          夜セブンイレブンへ。いこうと思ったら、やっぱセコマへ足がのびる。切手を買いに。 春の遺影という詩を、札幌で文芸誌をやっている三神さんへおくる。締め切りは落としてしまった、やむおえず。 わたしにとって、幾重にもくるまれた贈り物のような辛い出来事が、どこからか贈られて、しんしんと、漬け物みたいに落ち込んでいる。 今月に入ってから、どうも黒い背景を無理やり蛍光色で塗りつぶしたような日々で、限界マックスばりかたな日々。その間に、常に夢中になっているアイドルのことがむねのなかに、と