【詩】僕の人生は、かわいている
毎朝、同じ時間に目を覚ます
同じ珈琲
同じ朝食
同じ顔と髪型
同じ時間に家を出る
同じ道
同じ速度
同じ場所
同じ時間にそこに着く
同じ仲間
同じ景色
同じ仕事
同じ時間に家に帰る
僕の人生は乾いている
乾いたレンガを積み重ね、何かを作った気になっている
そうしないと、枯れた人生に気づいてしまいそうで
崩さないように、気づかないように
慎重に、かつ、鈍感に
毎朝、同じ時間に目を覚ます でも、その日の気分はいつも違う
同じ珈琲 でも、香りと味はいつも違う
同じ朝食 でも、料理のできはいつも違う
同じ顔と髪型 でも、放つオーラはいつも違う
同じ時間に家を出る でも、外の空気はいつも違う
同じ道 でも、雲の形はいつも違う
同じ速度 でも、止まる信号はいつも違う
同じ場所 でも、扉の重さはいつも違う
同じ時間にそこに着く でも、その時のやる気はいつも違う
同じ仲間 でも、みんなの機嫌はいつも違う
同じ景色 でも、見えない湿気はいつも違う
同じ仕事 でも、出会う出来事はいつも違う
同じ時間に家に帰る でも、達成感はいつも違う
僕の人生は渇いている でも、だからこそいつも違う
渇いた喉を潤すために、何かに気づいた気になっている
そうしないと、みずみずしい人生を送れない気がして
満たさないように、気づけるように
貪欲に、かつ、繊細に
僕の人生はかわいている
いつも、いつまでも、かわいている
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