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42歳一独身公務員の旅行記(東京編)②「東京のナルニア国、そして鶯谷伝説の大衆居酒屋」
東京旅2日目。茅場町のホテル、相鉄フレッサインで目覚めた。
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今日は、ザスズナリでの公演を終えた田宮(仮名)と東京を満喫する!僕たちだけの東京の楽しみ方で・・・。
午前10:30
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地下鉄の出口がありすぎて戸惑う。田宮とガッツリ遊ぶのは半年ぶりか。
「オギヤマさん!!」
出口の向こうから、満面の笑顔で田宮がやってくる!!
「タミー!!」
僕も自然とニヤリと笑っちまう。
「いやあ!!久しぶりじゃないか!!」
「昨日は観に来てくれてサンキューな!!」
僕らはガッチリ握手をする!!田宮(仮名)は挨拶も手を抜かない。ヤケドしそうな程に熱い男なのだ。(見た目は華奢で繊細そうな風貌なのだが)
彼は俳優として売れても、昔(17年前)、共演した時のままだ。変わらない。
「よし!じゃあ、ナルニア国いっちゃう⁈」
午前10時35分
教文館ナルニア国 到着
本当にナルニア国にいく訳でなく、教文館書店の6階にある児童書売り場がナルニア国、という名前なのだ。僕らの行きつけの本屋である。知る人ぞ知る児童書売り場だ。
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街灯が良い味だしてる。この入り口を抜けたら、異次元の世界に飛んでいけるような、そしてもう2度とは帰ってはこれないようなーそんな不思議な雰囲気を感じさせる入り口。
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童心に帰るなあ・・・イイヨネー。
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こういうクリスマスな世界観、いくつになっても好きなんだよねえ・・。絵本を購入す。
午後12時
「オギヤマサン、スタバのスタンプ集めているんでしょ?この辺りのスタバ、散歩がてら片っ端からよってこうよ!」
「いいのか?」
「当たり前だろ?」
田宮と、銀座から日本橋の間にあるスタバに片っ端からいくことにした!こういうスタンプ↓
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途中腹が減り、田宮と昼飯を食べた。僕がCM制作会社員時代、食べまくっていた懐かしい味・・。東京に行く時は必ず食べるようにしている。
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銀座〜日本橋〜東京駅と歩いている途中、田宮と色んな話をした。
俳優業の稼ぎが少ない時にはUberイーツのバイトをすることもあること。ボイトレでカラオケルームを使っていること。出演しているドラマの最終話のためにダンス練習をしていること。最近、お酒の量がどうしても増えてしまうこと。田宮は30半ばにして芝居の世界で必死に生きている。
僕も田宮に職場の話をする。人間関係の話が多い。すると田宮はいつも言ってくれる。
「オギヤマサン、オギヤマサンは職場で誰かの機嫌とる必要なんてないんだよ。堂々としてりゃいいんだよ」
「胸はりなよ!!」
午後4時半
今回東京旅行で行きたい居酒屋があった。
それはJR鶯谷駅にある「信濃路」‼️
僕の大好きな西村賢太さんの小説に頻出する大衆居酒屋だ。西村賢太さんは中卒で家を出て、鶯谷の3畳一間のボロアパートで一人暮らしを始めた。その日の夜、「信濃路」で170円のたぬきそばを啜ったという伝説がある。ファンとしては、いわば賢太の聖地にいかないわけにはいかない。
だが、田宮と僕はサウナーでもあるから、鶯谷の銭湯にいってサウナに入ってから信濃路にいくことにした。
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スーパー銭湯みたいなビジュアルだ。東京の銭湯は外観がきれいだ。大阪や京都の銭湯もすきだが、どちらかというと昔ながらの銭湯、ていう雰囲気の銭湯が多いように思う。サウナー水風呂ー外気浴を3セット行う。気持ちよし。
午後6時
そして、信濃路‼️
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この何の変哲もない素朴なメニューが良い。なんて言うか、全品期待通りの味がでてくる。品数も多い!ありそうでない居酒屋だ。
ちなみに僕はしめにオムライス700円を頼んだ。(写真撮り忘れたが・・・)オイシー‼️😋
午後7時半
「さて、そろそろ大阪に帰るかあ・・。また明日から仕事や」
JR鶯谷駅から山の手線にのり、有楽町駅で降りて東京駅まで田宮と歩いた・・・。
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「オギヤマサン、俺さ、俳優の仕事がなんもこなくなって、両親も死んじゃって、ニッチもサッチもいかなくなったらさ、ほんとにもういいかなあ、とか思ったりするんだ、最近・・・」
田宮は泥酔しながら妙に弱気なことをいってくる。
「もういいっていうのは・・・?」
「・・・・」
「タミーなら大丈夫さ!昨日の舞台だって凄かったじゃないか・・・」
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そして僕たちは東京駅に着いた・・。お別れの時だ。
「オギヤマさん、観に来てくれてほんとありがとね。いいか。また絶対会おう。約束だぞ。絶対だからな。」
僕らはかたく握手する!!
「じゃあな!」
田宮が右腕をピン,と伸ばし、拳を僕に向ける。恒例のパフォーマンスだ。
改札口を通って、振り返ると田宮はまだ拳を向けていた。相変わらず火傷するほどに熱い男なのだ。
僕は新幹線口に向かっていった‼️
田宮と芝居していた時の声が聞こえてくる・・。
「オギヤマサン!練習通りにやってよ!!」
おしまい
宜しければ、スキしてくださいっ‼️
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