42歳一独身公務員の旅行記(京都編)①「四条通りに哀愁の雨が降るのだ」
某月某日、日曜日。この日は日曜参観だった。(僕はとある町のとある学校で先生をしているのだが)
午前中に無事参観授業を終え、午後の会議も終え、その後公開授業の指導案作成も一通り終え、ヨロコビの瞬間はやってきた。
「お疲れ様でした!」
挨拶をし、校門をでて僕は駅に向かって疾走を始めた!!
「やった!!終わった!仕事が終わった!!」
そう、僕は束の間仕事から解放されてー 今から京都に小旅行に行くのだ!イイヤッホウ‼️
実は日曜参観、日曜日の運動会は一年に何回とない、最高の旅行のチャンスなのだ!
なぜなら日曜日から宿泊すると、大概ホテルの代金が安いから。また何より、日曜参観や運動会という一大イベントをやり終えた、やったで、やったったで、ていう充実感が極上のスパイスになってくれるからだ!!
京都は、ニ週に一回は必ずいくけど、一泊二日で行く、となると何やら非日常の空気感がグッと増す気がする・・。祇園四条駅の階段を上がって、外にでたら・・・
うーむ。想像を超えて、京都の四条は輝いて見えた。
アーケードの中に迷い込む・・・。今夜の宿、ABホテル京都四条堀川までいくがてら、四条通りを堪能しようと思う!
夢遊病にでもかかったように、僕はうっとり四条通を歩いた。
アーケードの天井スピーカーから、祇園祭の御囃子(おはやし)の♩コンチキチン♩ の音が流れて、これまた京都の雰囲気を一層に盛り立てる・・・。
ハゲチェックは欠かさない。こうやって毎日頭頂部をスマホで撮影してる!根がストイックでスタイリストなのだ。天気が良い日、照明の強い場所は要注意だ。だけど向き合うよ。抗えるところまで、僕は抗うよ!!
ハゲチェックを終えたら夜の京都ランニングだ❗️
ランニング中から、パラパラと雨が降ってきていた。ホテルに戻り、大浴場でお風呂に浸かる。運良く僕しかおらず、大浴場を独り占めできた😊
そしていよいよ夕ご飯だ‼️
独身だなあ・・・。
「ご馳走様!美味しかったです!」
独身最高!!声高に叫びたかった!が、雨降る四条通りを歩いて、あの子のことをふと思い出した。
独身公務員、と名乗っているけど、それなりに婚活は頑張ったのだ。(結果は目を覆いたくなる程散々たるものであったが)
自分にも彼女なるものがいた時期もあるにはあったのだ。
確かあの日も四条通りに雨が降っていた。
僕は結婚相談所で知り合った彼女と、雨の四条通りを歩いていた。京都出身の彼女は、祇園祭のこと、山鉾(やまぼこ)のこと、二階御囃(にかいおはやし)のことを僕に教えてくれた。
彼女はドラッグストア(たしかココカラファイン)でストッキングを買った。
女の人とストッキングを買ったことなど40歳にして生まれてはじめてで、何やら自分がようやく一端の男になれたような気がして誇らしかったものだ。
その時間は、シアワセだったような気がするよ。
まあ、その後音信不通になって、事実上フラれてしまうワケだが・・。
少しばかりおセンチに酔った。
うつらうつら、まどろみながらテレビを見ていた。テレビで松下洸平さんが「自分に厳しくしすぎないようにしてるんです」みたいなこといっていた気がする。そやね。しんどいのいややね・・。ああ、ホテルのベッドってなんでこんな気持ちいいんだろ・・・。
おしまい
宜しかったらスキしてください!
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