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まあでも、それでもいいんじゃないか(日記)
小説を書きたい、と思っているわけではない。
文章を書くのが好きだ、という話でもない。
たぶん、書かないと辛いのだと思う。
高校生くらいの頃に、携帯で千~二千字くらいの文字を打つ習慣があった。
創作活動というよりも、頭の中に思い浮かんだことを書き出す作業に近かったと思う。オリジナルの、所謂一次創作だったり、好きな作品の二次創作だったり、割と何でも楽しく書いていた。
小説作品は好きだが、元々読書家と
丁度良く、それでいてなんでもない日
「今からお手伝い、頼めるかな」
縁側から足を投げ出し、干した洗濯物を眺めていた俺に、神様がそう尋ねた。
「いいよ」
俺の答えがその三文字であることを分かっていたはずなのに、神様は「ありがとう」と律儀にお礼を言う。
一応、この村の決まり事を守っているのだろう。相手がやりたくないことを強要しない、自分がしてほしいことには了承を取る。それは神様も例外ではなく。
ただ、神様は神様なので、俺がそれを
春にお前を食うまでに
それは動物ではなく、ましてや植物でもなかった。
十代の少女のような姿形をしていたが、額から天を突くように捻れ伸びる二本の角が、それが人であることを否定していた。
少女のようなものは、透明な鉱石に似た二本角で空を仰いだ。角の芯が、夜の森を柔らかく照らす月光を蓄え、微細な輝きを放ち始める。
この息を飲むような非現実的な光景も、暗視装置を通していたら味気ない単一色の映像でしかなかっただろう。暗
春にお前を食うまでに
それは動物ではなく、ましてや植物でもなかった。
十代の少女のような姿形をしていたが、額から天を突くように捻れ伸びる二本の角が、それが人であることを否定していた。
少女のようなものは、透明な鉱石に似た二本角で空を仰いだ。角の芯が、夜の森を柔らかく照らす月光を蓄え、微細な輝きを放ち始める。
この息を飲むような非現実的な光景も、暗視装置を通していたら味気ない単一色の映像でしかなかっただろう。暗視