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言葉となかよくなりたい

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言葉ともっとなかよくなるために、言葉のいいところを探したり、意外な一面を見つけたり、時には嫌な部分を見てしまったり。言葉に関する思いや気づきをとりとめもなく書いていく試み。
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記事一覧

最後のお別れができないということ

これは自分のために書く言葉。
自分の気持ちを救うために書く文章。

あと五分で叔母の告別式が始まる。
香川県高松市で。
そして僕は東京でこの文章を書いている。

僕は昨日の通夜にも行けなかったし、
ほどなく始まる告別式にも参列できない。

叔母の急死を知ったのは弟からの深夜三時の電話だ。親族からの深夜の電話は悪い知らせに決まっている。

少し息を整えて出た。

でもまさか叔母の死の報せ

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レンガとボール

レンガのことばは
かたくておもい

丈夫な家をつくる材料になるけど
よそよそしくて
つめたそうで
人を寄せつけない

ボールのことばは
やわらかく弾む

何かをつくる材料にはならないけど
手にとって
相手に投げたり
投げ返されたり
丸くて人懐っこいボールを
一緒に投げ合ってるうちに
距離が縮まって仲良くなる

ボールのことばを
もっと持ちたい

恋いと乞い

歌人の折口信人は「こふ(恋ふ)はこふ(乞ふ)」だと主張していて「恋というのは魂乞いであって、恋人の魂を乞うことだ」と語っていたらしい。

それで思い出したのが橋口亮輔監督の名作映画「恋人たち」だ。

タイトルに反してこの映画には恋人たちは出てこない。
好きな相手を失った人や想いが届かない人、相手の心が壊れてしまった人などの日々が描かれている。映画の宣伝文句も「それでも人は、生きていく」だ。

この

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大人のほめられ返し

ほめられるのが苦手だ。
いや、嫌いってわけじゃない。むしろ好きだ。大好きだ。事あるごとにどんどんほめてほしいタイプだ。

なのに苦手な理由は、ほめられた時の返しがうまくできないからだ。いい大人なのに、ほめられると耳を真っ赤にしながら「いや、まあ、そんなことは・・・」とゴニョゴニョしてしまう。情けない。ていうか気持ち悪い。

ついこの間も、セレクトショップの女性の店員さんに着ていた服をほめられてうれ

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莫迦じゃない人間が基礎理論をやるのはよくない

という言葉が「三体」という本に出てきてずっと気になっている。

直感的に「そうだよな」と腹落ちしたんだけど、なんで腹落ちしたのか説明できないからだ。

基礎理論をするということは知識的には卓越してるんだろうし、頭もいいはずだ。でも莫迦じゃないといけないというのはどういうことだろう。

多分ここでいうバカとはピュアな熱量を持ち続けられるということなんじゃないか。基礎理論はすぐ役にたつわけではないし発

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わからないって贅沢

今年ももう終わりで「来年は何をしようかな」と考えているが、何をしたらいいのやらまったくわからん。

いや何となく「こんなことしたい」という目的はハッキリしてるんだけど、その目的のために何をしたらいいのかまったくわからないんだ。
今までの知識や経験も活かせやしない。まったくもう。

こんなことはあまりない。これまでは目的さえ決めればどうすればいいかはすぐわかったし、そしてそれが正解であることが多かっ

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わたしは光をにぎっている

「自分は光をにぎっている」 山村暮鳥

自分は光をにぎっている

いまもいまとてにぎっている

しかもおりおり考える

この掌をあけてみたら

からっぽではあるまいか

からっぽであったらどうしよう

けれど自分はにぎっている

いよいよしっかり握るのだ

あんな烈しい暴風(あらし)の中で

掴んだひかりだ

はなすものか

どんなことがあっても

おゝ石になれ、拳

この生きのくるしみ

くるし

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分かり合えないからこそ

星野源の「ばらばら」という歌が好きだ。

世界はひとつじゃない

ああそのまま ばらばらのまま

世界はひとつになれない

そのままどこかへいこう

この歌詞を読むたびに、人と人とは分かり合えないんだな、と思う。

そして分かり合えなくていいんだ、と思う。

僕は亡くなった祖母が、夫を(つまり僕の祖父を)難病で亡くし、そのあとどんな気持ちで、ひとりで父を育てたか分からない。

父親をはやく亡くした

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ポケモンGOとサードプレイス

またいる。

マンションの駐輪場の隅に、老若男女4-5人が集まって顔を寄せ合っている。

まだ朝の7時だというのに。

朝だけではない。昨日の帰宅時19時くらいにも、薄暗がりの中、メンツは違うが4-5人の男女がかたまって立っていた。

怖い。

そして何やらスマホの画面に指を滑らせて、、はい、ポケモンGOです。

すっかり口の端に乗らなくなったが、うちのマンションの駐輪場はポケスポットになっている

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徒党を組む味覚

何だか気候がおかしくて、いつが季節の変わり目なのか判然としない。

もはや紅葉でも衣替えでもなく、コンビニの店頭で「栗系のものが多くなったな」と思ったら秋、みたいな季節感覚になっている。

そして毎年思うが、季節になったら徒党を組んで店頭に並ぶ味覚って誰が決めてるんだろう?会議とかあるんだろうか。

「えー、今年もそろそろ栗の味覚を並べる時期ですが、異論ないですかな?」

「あの、毎年栗だと代わり

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椎名林檎と抑圧と

ある記事を読んだ。

そこでは「いのちの女たちへ」という本のなかのエピソードを紹介していた。

以下、引用する。

「足の悪い仲間の女性の”落ちつきぶり”が気にかかる。一緒に電車に乗っても、彼女は周囲から送られる視線などものともしない。それを見て、あたしは彼女の落ちつきの中に、彼女をとり乱させないこの社会の抑圧を逆倒影に、視る。彼女の生き難さをそこに、視る。とり乱しては生きていけない、というそのこ

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つぶあんマーガリンコッペパンの抗えなさ

仕事がたてこんでいて、とうとう昨日は休日出勤&深夜残業で会社を出たのが午前3:30だった。

しかもぶっ通しで仕事をしてたのでご飯も食べてない。こんな時間から食べるのもなあと思ったが、痛いくらいお腹が空いてたのでこのままでは眠れないとコンビニに寄った。

軽いもの、とりあえずこの空腹をゼロに戻してくれて余計なプラスをしないもの、と思いながら、セブンイレブンのつぶあんマーガリンコッペパンを手にとって

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みんな何かを証明する必要なんてない

やっと「キャプテン・マーベル」を観た。もちろん面白かったのだけれど、一番印象に残ったのは「(私はあなたに対して)強さを証明する必要なんてない」というセリフだ。

証明という言葉はいかにも正しそうな顔をしてるから、つい使いがちだ。「これまでの努力を証明するんだ」「ホントにできるって証明しなさい」とか。

そして言われるだけじゃなく、自分でもいつのまにか「僕もやれるって証明してやる」みたいに思うことも

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三百六十五歩のマーチの罠

耳触りがいいだけの言葉が嫌いだ。
化学調味料でつくった、味わいだけで何の栄養分も含まれていない食べ物みたいだから。

そんな言葉を嫌うあまり、耳触りがいいだけに感じるけど実は深い意味がある言葉をスルーしてしまうことがある。

水前寺清子が歌う「三百六十五歩のマーチ」の歌詞もそんな言葉の一つだ。

しあわせは歩いてこない
だから歩いてゆくんだね
一日一歩 三日で三歩
三歩進んで 二歩下がる

昭和生

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