VINTAGE⑫【クリーニング屋さんの苦難】
「いや~秋も深くなってきたねぇ」
ばっちりリーゼントを決めたやせ形小柄のおじさんがカウンターに座っていた。
「あっ、どうも。今帰りですか?」
11月の夕暮れ。自分も大学図書館から、まっすぐVINTAGEに来たら、このクリーニング屋さんがいた。
「今日は仕事もう仕事終わり。ちゃんと勉強してきたかい?」
「まぁほどほどにwww。いや~。もう寒いっすね。風が冷たい」
「俺はさぁ、仕事場が暑いから、いつもシャツ一枚よw」
「そんなに暑いんですか?」
「来てみるw?」