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カナダに来て感じたこと学んだこと-留学備忘録①2023/10/2

※以下、留学中に備忘録として担当教員にメールしていたものをそのまま載せています。

大学生活について

カナダでの生活は想像していたよりもずっと楽しく、友人やルームメイトにも恵まれたこともあり、毎日が充実しています。幸運なことによくある留学生の悩みのようなものも特になく、強いて言えば毎日為替を見てはため息をついているぐらいです。大学では現在、文学・宗教学・ヘブライ語の3つのクラスを取っています。日本と比べると授業の数は圧倒的に少ないのにも関わらず、課題とテスト勉強に追われる日々ですが、それでも内容が楽しいため、勉強はあまり苦ではありません。お気に入りはヘブライ語(Biblical Hebrewなので現在使われているものとは少し異なるかもしれません)の授業です。せっかくなので日本ではできない勉強をしたいと思い取ってみることにしたのですが、新たな言語を学ぶことの楽しさを知りました。学生と教授の距離がかなり近く、勉強に関する相談をしやすい環境なのも、この大学の良いところだと感じています。また、キャンパス内では頻繁にイベントが開催されているため、田舎町ですが充実した日々を送ることができています。少し先に休みがあるので、トロントなどの大都市にも出かけてみようと計画しています。

人種構成について

私は今キャンパスからバスで15分ほどのところに住んでいるのですが、バスの中や最寄りの食料品店を見渡すと、さすがカナダ、かなりの人種の混じり合いを感じます。感覚で言うと、白人3、アジア系(キャンパス外で日本人はまだ見たことがありません)3、黒人2、ヒスパニック系2といった割合です。しかし、大学で授業を受けているとクラスメートの8割が白人といった環境です。これが、自分の住んでいる場所が白人の少ない地域なのか、もしくは大学内のみ白人が多いのか、その両方なのか、などと考えながらもまだその実態をよく掴めていません。
基本的に自分の家と大学の往復しかしていないので、この街の他の場所を訪れる際にも、人種のばらつきについて観察してみようと思います。ただどちらにしろ感じるのは、多様国家とは言ってもやはり同じ人種でのコミュニティができているということです。これは街全体でももちろんそうですし、例えばこちらの大学での留学生というくくりにおいても、まず圧倒的に大きなインド人留学生コミュニティ、そして中国、ヨーロッパ系、黒人、日本人(私のキャンパスには現在6名の日本人留学生がいます)と、自然と派閥のようなものが生まれています。自分はできるだけ色んな人と話すように努力はしているのですが、持っているバックグラウンド、文化が異なる限り、本当の意味での人種の混じり合いというのはなかなか実現しづらいものであると感じました。

性的多様性について

人種について書いたついでに、カナダの性的多様性についても記しておこうと思います。センシティブな話題ではありますし、○○先生がこの問題に関してどのような考えを持っておられるのかは分かりませんが、ここでは私なりの視点で思ったことを書かせていただきたいと思います。LGBT先進国として有名なカナダですが、寮(最初の1週間だけ大学の寮に住み、それ以降は上記のシェアハウスに住んでいます)についた初日からフロアにオールジェンダーのバスルームしかなく驚いたのを覚えています。正直な個人的な考えとして、私はカナダ(もしくは欧米諸国)での性的マイノリティの度を超えた主張にはあまり賛同していませんでした。しかしまだまだ自分の勉強不足な部分もあるため、キャンパス内のpride clubにも参加して勉強したいと考えています。前回最初のミーティングがあったのですが、まさに私の想像するカナダのLGBTコミュニティといった雰囲気で、少し発言を間違えれば干されてしまいそうな恐怖がありながらも、日本の大学では経験できない貴重な時間を過ごすことができました。性的多様性は宗教と共に私の調査したいものの一つでもあるので、今後も観察・考察をしていきたいと思っています。

調査について

さて教会の調査についてですが、勉強や学校のイベント等で忙しく、実はまだ訪れることができていません。その代わり大学のチャペルには数回訪れ、神父さん(英国国教会)や信者の方とお話しする時間を作ることは出来き、また、日曜日の礼拝も人生で初めて参加しました。少しずつこちらでの生活にも慣れてきたところなので、他の教会を探索していきたいと思います。また、こちらでは他国からの留学生と交流する機会も多いのですが、彼らから学ぶことも多く、本当に貴重な体験をしていると感じます。来週はクリスチャン、ムスリム、ヒンドゥー教徒、シク教徒を家に招いてパーティーをする予定です。もし今後機会があれば、キリスト教だけでなく、他の信者からの聞き取り調査もできればと思います。

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