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Fさん(が)Watch!

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昭和四十年代の幼児期にウルトラマントランプで五十音を覚えて以来の活字中毒&物語中毒。そんな肉体年齢≒オタク歴の私・F「が」ウオッチした小説・マンガ・アニメ・ドラマ・映画などの作品…
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2021年8月の記事一覧

0334:(GaWatch映像編006)『フリー・ガイ』

0334:(GaWatch映像編006)『フリー・ガイ』

『FREE GUY フリー・ガイ』2021年/アメリカ
監督 ショーン・レビ
主演 ライアン・ロドニー・レイノルズ

 8月も終わりが近いというのに、コロナ第5波は終わりが見えず、夏休みの高一男子はどこにも行かず家でゴロゴロとしている。ちょっとは夏休みイベントでどこかに連れて行ってやろう、と思い立つ。なんか観たい映画でもあるかと聞けば、「フリー・ガイが観たい」とのこと。父ちゃん知らない映画だけど、

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0328:(GaWatch書評編007)『末期ガンでも元気です 38歳エロ漫画家、大腸ガンになる』

0328:(GaWatch書評編007)『末期ガンでも元気です 38歳エロ漫画家、大腸ガンになる』

 死に臨む時は、誰もが独りだ。痛みも、苦しみも、自身で引き受けるしかない。ただ、周囲がそれを支えることは、できる。その支えが当人にとってどれだけ有り難いことか。

末期ガンでも元気です 38歳エロ漫画家、大腸ガンになる
著:ひるなま
発行:フレックスコミックス(ポラリスCOMICS)

 小説『やくみん! お役所民族誌』の取材で、いろいろこれまで読んでいなかったジャンルの書籍を読んでいる。そのひと

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0323:(GaWatch書評編006)『あだち勉物語 ~あだち充を漫画家にした男~』

0323:(GaWatch書評編006)『あだち勉物語 ~あだち充を漫画家にした男~』

『あだち勉物語 ~あだち充を漫画家にした男~』
著:ありま猛
発行:小学館(サンデーうぇぶりSSC)

 作者であるありま猛というキャリアの長い作家のことを、私はほとんど知らなかった。近年『連ちゃんパパ』がSNSで評判になったので手に取り「あー、確かにパパ鬼畜で面白いや」と楽しんだという点で、世の中の多くの人と同じ立ち位置にいる。

 一方で、主人公であるあだち勉のことは、四十年前に知っていた。記

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0321:(GaWatch映像編005)『フェイク・バスターズ 新型コロナワクチンと誤情報』

0321:(GaWatch映像編005)『フェイク・バスターズ 新型コロナワクチンと誤情報』

 NHKの『フェイク・バスターズ』シリーズは、いわゆるフェイク・ニュースを検証して解説する良コンテンツだ。その最新回「新型コロナワクチンと誤情報」を観た。今なら公式サイトで配信されているので、未見の方は是非。

 デマが社会を混乱させることは昔からあった。私の青年期に、少し前の話として有名だったのは豊川信用金庫の取り付け騒ぎだ。女子高生の雑談のちょっとしたひとことが、文字どおり口コミで拡散するうち

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0319:(GaWatch書評編005)『世界の危険思想~悪いやつらの頭の中~』

0319:(GaWatch書評編005)『世界の危険思想~悪いやつらの頭の中~』

『世界の危険思想~悪いやつらの頭の中~』
著:丸山ゴンザレス
発行:光文社(光文社新書)

 これまでのGaWatch書評編とは毛色の違った書籍だ。

 連載中の小説『やくみん! お役所民族誌』はまだ序盤で、優しい人々の穏やかな世界が続く。しかし第一話半ばから、消費生活センターの「敵」となる悪質業者が登場し、作品全体の中でその世界をある程度深掘りして書く必要がある。そのためには、そうした反社会的勢

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