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レトロモダンな広告ポスターに魅せられて #アドミュージアム東京コラボ ③
「広告」に秘められたミュージアム的魅力を、お届けするコラボ企画第2弾。今回もおしゃれで便利なアイテムが誕生しました。
こんにちは、ミュージアム部 mitu.です。私たちが暮らしのあちこちで見かける「広告」。何気なく目にふれているものですが、そこにはデザイン的&歴史的魅力があります。そんな広告の持つ魅力をお伝えするべく、日本で唯一の広告ミュージアム「アドミュージアム東京」と、私たち「ミュージアム部」がコラボしました!
\「マッチラベル」「錦絵」に注目した第1弾/
第2弾となる今回は、数ある広告ツールの中から「ポスター」に注目!
多くの人に伝えたい事柄を、人の集まるところに目立つ形で掲出するという、長い歴史を持つメディアのひとつ「ポスター」。 なぜ、広告ポスターに魅せられるのか……まずはそこからご紹介してきたいと思います。
広告ポスターの魅力とは
広告ポスターは、企業や商品のイメージを、視覚的に強くアピールする役割があります。そのため、人々に見てもらわねば始まりません。この“見てもらうための数々の工夫”、それこそが、私にとって、広告ポスターの面白い点でした。
魅力ポイント①技術により発展するアート
古くから日本の印刷技術といえば、中国から入ってきた「木版印刷」。江戸時代の広告「引札(ちらし)」や「瓦版(新聞)」は木版で印刷されています。
1881(明治14)年、西洋でポスターを制作する際に用いられた「石版印刷(※1)」が日本に導入され、初めて“石版多色刷りの広告” が制作されました。
※1 石版印刷
別名リトグラフ。水と油が反発する性質を応用した印刷方法。平版に油になじむ性質のもので図柄を描き、水で湿らせた版面全体に油性のインキを塗ると、水が油をはじき、図柄の部分のみにインキがつき、紙に転写できる。木版や銅版のように「彫る」作業が不要。
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水兵をモデルにした洋風で大判の石版印刷は、ハイカラさで当時注目を集めた。
こうして印刷された広告媒体は、当初「びら」や「絵看板」などと呼ばれていましたが、明治時代末期「ポスター」という言葉が登場! 現代のように呼ばれ始めます。
その後、オフセット印刷(※2)が導入されたことで、ポスターはさらに多様な表現が可能に!
※2 オフセット印刷
シアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)・ブラック(K)、各色の版を出力し印刷を行う方式。印刷機の中に紙を通し、一枚の紙に4つの色を刷り重ねていくことで最終的な仕上がり色を再現。現在の印刷方式で主流であり、短時間で鮮明な印刷を大量にこなせることが特徴です。
人々を魅了するポスターを作るため、各時代の制作者たちは、新しい技術を駆使して「ポスター」を作っていきます。“技術の発達に刺激されて、表現の幅を広げていくアート” この点が広告ポスターの面白さのひとつだと思うのです。
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魅力ポイント②ひとつの世界観をつくるアート
そして、ふたつめに私が「ポスター」に感じる魅力は、“一枚の作品として完成したデザインの世界観”です。
絵画作品とは違い、広告として、企業名や商品名の情報も入れなくてなりません。しかしながら、広告ポスターは一枚の作品としてとても魅力的な世界を作り上げていると思うのです。
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アールヌーボー様式を取り入れた非水の代表作。
三越呉服店の休憩室で椅子に座りくつろぐ女性の手には
三越のPR誌「みつこしタイムス」、背後の看板には「三越呉服店」の文字。
特に杉浦非水をはじめとする新興の「商業美術」分野の作家たちは、アール・ヌーボーやアール・デコといった、西洋から影響を受けたデザインでポスターを作りました。
また、登場するモデルたちは、流行のファッションに身を包んだり、西洋風の生活様式を提案しました。
このような、時代を取り込み一枚の中に作り上げられた世界観は、時を経た現在に見ても、とても力強く感じるのです。
レトロモダンなデザインを楽しんで!
明治からはじまり現在まで続く広告媒体・ポスターの中から、今回私が選んだのが、「大正から昭和初期の広告ポスター」です。
この時代は、西洋文化の影響を受けて、技術的にも意識的にも大きく日本が変わり、広告ポスターにもその空気が色濃く写し出されています。
そしてその空気は、現代の私たちが見ても、レトロモダンでとっても素敵!ぜひともみなさまに、味わっていただきたいのです。
それでは、そんな大正から昭和初期の広告ポスターを元に企画した、ふたつのアイテムのうち、まずはひとつめ「ポケット付きタオルハンカチ」をご紹介したいと思います。
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身だしなみに「ポケット付きタオルハンカチ」
シャーリング加工でやわらかな肌ざわりの、綿100%素材のタオルハンカチ。当時の時代の空気が感じられる、3種類のデザインをご用意しました。
〈和装から洋装へ〉
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「和装から洋装へ」と移りゆく時代の空気をとらえたポスター。19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパ全土に広まった装飾様式「アール・ヌーボー」を積極的に取り入れ、エレガントな表現で洗練されたイメージを作り上げた、資生堂意匠部による制作。
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〈百貨店〉
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明治から大正時代にかけて、ハイカラで最先端な空間と言えば「百貨店」。その中でも、三越呉服店(現・三越)は、欧米のデパートを参考に和風から洋風へ舵を切り、次々と新しいことを始める革新的な百貨店。そんな三越呉服店図案部の主任であった、杉浦非水により制作されたポスターです。
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〈モダンガール〉
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現代では当たり前の“ハブラシで歯をみがく“という生活習慣が日本で広まったのも、大正~昭和期のこと。普及に取り組んだ小林商店(現・ライオン)は、幾何学模様の洋服にボブヘアー(断髪)の「モダンガール」が歯刷子を手にほほえむポスターを制作。
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* * *
今回選んだポスターが提案する、おしゃれや身だしなみのテーマとあわせて、さらに、ちょっとしたコスメなどを入れられるポケット付きにしています。
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リップや小さめの手鏡など、ちょっとした身だしなみグッズも入ります。
コラボの印として、ポーチの内側には「ミュージアム部」のシンボルマーク、裏面には「アドミュージアム東京」のロゴが入っています。
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お届けの際には、デザインの元となった広告ポスターの情報カード付き。ポスターの細部は、こちらのカードでぜひじっくりとご覧ください。
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アドミュージアム東京×ミュージアム部
広告ポスターが写すレトロモダン ポケット付きタオルハンカチの会
月1枚 ¥1,200(+10% ¥1,320)
※1枚だけ(1ヵ月だけ)の購入も可能です。
※詳しくは「初めての方へ・お買い物ガイド」をご確認ください。
同じく広告ポスターをテーマとした
「刺繍ワッペン」はこちらの記事でご紹介!!
アドミュージアム東京のポスターライブラリー
今回、コラボレーションした「アドミュージアム東京」には、江戸時代から現代まで、広告にまつわる約33万点の資料が収蔵されています。その中でもポスターと分類されるものは約3万点!
常設展示内の、日本の広告の発展がわかる資料を紹介したゾーン「ニッポン広告史」では、時代の流れとともに多くのポスターを見ることができます。
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ぜひ、各ポスターが制作された時代に注目してご覧ください。その中に含まれた、歴史的エッセンスに目を向けてることで、より深く楽しむことができます。
アドミュージアム東京
東京都港区東新橋 1-8-2 カレッタ汐留
開館時間 12:00 - 18:00
開館日 火ー土
入場無料(要予約・日時指定予約制)
※最新情報は公式HPをご覧ください。
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