![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54597060/rectangle_large_type_2_7fac085648d0d7363a7e96635e0e9d89.jpg?width=800)
文学少女の気持ちでお化粧直しがしたくって。モダンな書籍風ポーチ【杉浦非水展×フェリシモミュージアム部】
本を愛する部員が奮起。
非水がデザインしたレトロモダンなブックデザインを、令和の日常生活で楽しみたい!
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54584382/picture_pc_937d071c87be87c6a2b39bdd81f2b2a0.jpg?width=800)
こんにちは!
この度新しくミュージアム部に入りました、ささのはです。
突然ですが、みなさまが大好きなものって、どんなものでしょうか。
私は歴史、本、レトロなもの、写真、旅行、紙……。
好きが高じて、自分が訪れた旅先で撮影した写真をまとめた写真集を手製本で作るまでになりました。
旅先ごとにコンセプトやモチーフを決めて、使う紙やデザインをひとつずつ組み立てて……唯一の世界を自分の手で作り上げるのは、まさに至福の時間です。
![画像14](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54795327/picture_pc_aca91f49af63d4b7e9ed4c521687420c.jpg?width=800)
こちらは冬の箱根を訪れた記録をまとめた、手製の写真集。
雪をテーマに透け感のある紙や、訪れた「箱根ガラスの森美術館」の要素を取り入れたくて表紙にガラスパーツなどを使用しました。
さて、そんな私が在籍するミュージアム部が今回コラボさせていただくことになった「杉浦非水 時代をひらくデザイン」展。
杉浦非水と言えば、社会の教科書に載っていた上野-浅草間の鉄道開通ポスターを思い出します。
![3-4-7上野浅草間開通2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54583718/picture_pc_7552279e3c57c3add91198fda4fbca21.jpg)
《東洋唯一の地下鉄道 上野浅草間開通》昭和2年(1927) 愛媛県美術館蔵 ※転載不可
コラボさせていただくからには、非水についてたくさんのことを知りたい!
調査を重ねた私は、非水が活躍していた当時「ブックデザイン=画家が片手間にするもの」という見方が主流であったことを知ります。
そして、そんな時代に非水はいち早くブックデザインに真剣に取りかかり「芸術性を保持しながら、クライアントの要求を汲んで、内容(本文)に添った図案を作るべきだ」ということを説いたそうで……。
![装丁展覧会 会場風景2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54583737/picture_pc_2bb68094f1ffb7bd2c2df2bb7758092a.jpg)
「書籍装幀雑誌表紙図案展覧会」会場写真(『非水アルバム帖』より)
撮影:明治45年(1912)愛媛県美術館蔵 ※転載不可
……。
非水さん……私、一生ついていきます……!
こんな経緯で杉浦非水の手がけたブックデザインの虜になったプランナー。
非水が作り上げたブックデザインをもっと知ってほしい!
そんな思いから、彼の手がけた作品を現代の生活でも楽しめる「書籍風ドレッサーポーチ」としてリデザインしました。
![画像12](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54585564/picture_pc_0f239812933910efc7b65a29e9a4d913.jpg?width=800)
モチーフにしたのは、計算された美しいライン使いと、大胆な色の組み合わせが魅力的な2冊。
〈あゝ故郷〉
フランスの作家エクトール・マロの代表作で、『家なき娘』の方が邦題としては有名。訳者の片岡鉄兵は、本作品で芸術的な翻訳を試みたとか。
![画像11](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54586321/picture_pc_fd3138b0b5101ffa17d92c8c304cb8ae.jpg?width=800)
〈婦人衛生編〉
全8巻ある嫁入叢書シリーズのうちの一冊・婦人のための衛生知識啓蒙の本。昭和初期、女性が結婚前に読んでおきたいとされた一冊で、当時の価値観がうかがわれます……!
![画像14](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54795463/picture_pc_9d0124c8293143d88147684a87e70c26.jpg?width=800)
非水の故郷・愛媛県にある愛媛県美術館の学芸員さんご協力のもと、実際の書籍を撮影していただき、出来るだけリアルに再現するよう努めました!
![画像13](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54728002/picture_pc_4bb3cd390fe5b45c2f66090b58d41404.jpg?width=800)
※画像左:『あゝ故郷』昭和2年(1927) 愛媛県美術館蔵
『嫁入叢書/婦人衛生編』昭和4年(1929)個人蔵
裏表紙もバッチリ再現◎
![画像13](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54587187/picture_pc_143ee3e3ecf73fa7264892f4f5e417c9.jpg?width=800)
ポーチの内側には割れる心配のないアクリルミラー付き。
内側・収納部分の生地は、時代を経た古書のページをイメージした飴色。
うっかりお粉をこぼしてしまっても、汚れが目立ちにくいのも嬉しいポイント。
![画像13](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54727891/picture_pc_ccba4404b8146e3c93c657b8a88a430e.jpg?width=800)
まるで本を読みふける文学少女の気分で、身だしなみを整えられます。
![非水書籍ポーチ_モデル2-2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54584554/picture_pc_036c3e143e26e0866f11e5810dd7c623.jpg?width=800)
ファスナーの引き手には栞をイメージしたリボン付きで、本好きさんの心をくすぐります。
![画像13](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54727954/picture_pc_c944ac67855f9231c2c90f510c4b7bc8.jpg?width=800)
収納部にはこのくらい入ります!
お化粧直しにぴったりな量のコスメを持ち運べますね。
![画像13](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54727877/picture_pc_3f62d6afe0ad6d41ed3e750ed1a4e8e2.jpg?width=800)
使わない時には本棚にそっと並べれば、インテリアとしても◎
![画像13](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54795237/picture_pc_d3271da0c10afd6ed9b7c8ea6dc5c971.jpg?width=800)
「杉浦非水の装丁を楽しむ 書籍風ドレッサーポーチ」は、7月3日から始まる企画展の会場でご購入いただけるほか、オンラインストア「まいにち書房」、フェリシモwebサイト絶賛発売中です!
今回、非常に残念ながら書籍風ポーチにできなかったたくさんのブックデザインを始め、初公開となる作品を含んだ約300件が一堂に会する展覧会「杉浦非水 時代をひらくデザイン」は、非水ゆかりの土地・島根県から順々に全国を巡回予定。
グラフィックデザイン、ブックデザイン、歴史、本好きのみなさま!
是非とも、非水の魅力を知りに会場まで!!
『杉浦非水 時代をひらくデザイン』
第1会場
会場:島根県立石見美術館(島根県益田市有明町)
会期:2021年7月3日(土)〜8月30日(月)
第2会場
会場:たばこと塩の博物館(東京都墨田区横川)
会期:2021年9月11日(土)~11月14日(日)
第3会場
会場:三重県立美術館(三重県津市大谷町)
会期:2021年11月23日(火・祝)~ 2022年1月30日(日)
第4会場
会場:福岡県立美術館(福岡市中央区天神)
会期:2022年4月15日(金)~ 6月12日(日)
第5会場
会場:静岡市美術館(静岡市葵区紺屋町)
会期:2022年11月19日(土)~ 2023年1月29日(日)
第6会場
会場:群馬県近代美術館(群馬県高崎市綿貫町)
会期:2023年4月22日(土)~ 2023年6月18日(日)
※本企画展は終了しました
\そのほか杉浦非水展×ミュージアム部シリーズはこちら/
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