「チャレンジができるバックオフィス」初期メンバーが目指す新たなチームの形
オフィス管理や契約周り、社員の給与、働きやすさ改善まで、会社の管理業務全般を行うコーポレートチーム。
今回は、創業期から総務・法務・労務・経理とマルチにバックオフィス領域をカバーしてきたSeki(2012年入社)と、それをサポートしてきた創業役員・田口のインタビューをお届けします。
会社の縁の下の力持ちとして奮闘してきたエピソードや、f4samuraiならではのやりがいについて聞きました。
創業期のf4samuraiバックオフィス
― Sekiさんは創業期からバックオフィス全般を担当してきたんですよね。f4samuraiへ入社したきっかけは何だったのでしょうか?
Seki
入社前までは金融系のシステムエンジニアとして損害保険会社のシステム開発を担当していました。そこで代表取締役(CEO)の金さんと一緒に仕事をしたことが最初のきっかけですね。
その後、f4samurai立ち上げのために金さんが退職したのですが、さらにその数年後にたまたま再会する機会があり、そのときに誘われて入社しました。
― エンジニアから全く別職種への転向だったと思いますが、キャリアを変えようと思ったきっかけは何でしたか?
Seki
エンジニアとして担当していたプロジェクトが落ち着いたタイミングで、ふと「違う仕事にチャレンジしてみたいな」と思ったんです。色々な職種を見ている中で、労務や経理なら手に職がつくかもと興味を持ち勉強を始めました。
田口
未経験でいきなり1人目のバックオフィスって、なかなか思い切った選択だよね。安定してそうな仕事を辞めることに抵抗はなかったの?
Seki
転職活動のために辞めることはすでに決めていたので、他の会社も受けつつ1カ月くらいは体が空く状態だったんですよね。そしたら金さんが「じゃあその1ヵ月だけでもいいから働いてよ!」って(笑)。
入社時点ではアルバイトで、入社日当日まで会社名も住所も給与も、何も知らされない状態で行ったのを覚えています。
田口
その状態でよく来たね(笑)。
Seki
私もそう思います(笑)。ただ、当時は労務も経理も、バックオフィスの仕事は何にでも挑戦してみたくて、そのことを金さんに言ったら「好きにやって良いよ」と言ってもらえたので。
未経験でそう言ってもらえるチャンスもなかなかないと思ったので、最初の1ヵ月が過ぎた後もそのまま社員として残ることにしました。
― 創業期の業務で特に印象に残っていることはありますか?
Seki
当時はまだ社員が10人くらいしかいなかったので、意外と業務量は落ち着いていました。定常業務としては給与計算と勤怠管理くらいしかなかったですね。
田口
経理の仕事をメインでやりつつ、ゲームのデバッグ業務もやってくれてたよね。
Seki
そうです。他にもCSをやったり、キャラクターデザインしてみたり……。バックオフィス以外にも色々やりました。創業期ならではですね。
田口
Sekiさんのデバッグ力はプランナー並みかそれ以上に高いんですよ。元システムエンジニアというのもありますが、性格的にも細かいところに気が付く能力や正確さのあるタイプなので、そのまま開発チームにいてほしいと思ってしまうくらい助けられました。
以前、運用中タイトルでメンテンナンスをしていたときにSekiさんにもデバッグをお願いしたことがあったんですが、すぐにエラーを再現して画面を見せてくれたんです。しかも普通だったらそこで終わりなのですが、Sekiさんはさらにバグが起こった前後状況のキャプチャ動画をすべて記録して、後でそっと送ってくれました。
何も言われずにそこまでできる人は少ないので、そういう感覚を持っている方が仲間にいるということに嬉しくなりましたね。もちろんバックオフィス業務でもSekiさんのそういう強みが活かされていると思いますし、重要な管理業務を安心してお任せできる人が創業初期に入ってきてくれて良かったです。
Seki
前職のエンジニア時代に、設計や入力の結果をすべてキャプチャ画像におさめて記録しておかなきゃいけないというルールがあったので、その習慣が癖になっていて。全然違う職種での習慣が仕事に活かせることもあるんだというのは嬉しい発見でした。
f4samuraiのバックオフィス体制
最初に感じた壁とは?
― 現在の体制と業務内容を教えてください。
Seki
f4samuraiの場合、コーポレート部門は大きく人事、総務、経理で分かれていて、総務チームは総務・法務・労務・社内SEを兼務しています。経理は今年(2024年)に独立したばかりで、まだメンバーは私しかいない状態です。
コーポレート部の上長は別の役員(CHRO・松野)なのですが、経理まわりは田口さんが創業初期から見てきた背景もあり、今でもよく相談に乗っていただいています。
田口
総務チームは兼務している領域が広いので、ざっくりとした役割分担はありつつ、細かくはタスクや案件ベースで分担している感じだよね。
設立当初は僕が総務・労務・経理全般を担当していて、Sekiさんの入社後は少しずつ引き継いでいき、現在はほぼお任せしています。他業界の経理と比べたら、うちは経理の仕訳数がものすごく多いわけじゃないしそこまで複雑ではないほうだと思ってるけど……それでもそれを一人で数日間かけて記入したり確認したりするのは……僕は気が狂いそうになります(笑)。
Seki
あれは単純作業ですからね。単純作業が苦手な方は苦痛かもしれないです(笑)。
― Sekiさんがこれまでの業務の中で苦労したことや、壁に感じたことは何かありますか?
Seki
入社初期のことなので、今聞くと「そんなことで?」と思ってしまうレベルの話ではあるのですが……最初の壁は独学で勉強したことと実務との違いでした。
例えば、経理の処理や仕訳の方法などは一般的なセオリーだけでなく会社独自のルールがあるものなので、まずそこに慣れることに時間がかかりました。
あと当時はとにかく節約に力を入れていたので、ツールにお金をかけられなかったのも大変でしたね。バックオフィスで使っていたのは会計ソフトのみで、勤怠管理も専用ツールではなく、Excelのような表ツールで自作して集計していました。
田口
書籍とかで勉強することと実務は結構違うことが多いよね。僕も簿記の勉強をしたことがあったけど、勉強したことが実務で活用できる場面が全然なくて。「あれ?現金出納帳とか出てこないんだけど?」みたいなことはよくありました。
Seki
そうですよね。人数も少なかったですし、規模も小さかったので入社前に想像していたような労務の仕事はなかなかできなかったのですが、その分、「他に何ができるか?」というのを自ら探してやっていく面白さはあったかもしれないです。
― 田口さんはその当時を振り返ってみていかがですか?
田口
当時は僕が……自分で言うのもあれなんですが、非常に忙しくて。あらゆることに時間を費やしたくなくて、指示も大雑把だし、相談にも乗ってくれない上司だっただろうなと反省しています(笑)。その中で、Sekiさんはわからないことも多かったと思うのですが、よくやってくれたなと改めて思います。
― Sekiさんはそんな状況をどう乗り越えていったのでしょう?
Seki
とにかくやってみて、間違えたらそこで調べて覚えて……とトライ&エラーを積み重ねる形で仕事を覚えていきました。あと、田口さんに「なんでこれやっちゃったの」みたく言われた小さな嫌味を覚えておいて直すようにしたりとかですかね(笑)。
田口
ごめん(笑)。
オフィス移転、税務調査…
ひとりバックオフィスならではの苦労話
― これまでの業務で特に印象に残っているエピソードはありますか?
Seki
印象的だったのは、やはり2018年の神田から秋葉原へのオフィス移転でしょうか。移転は本当にやることが多くて、非常に忙しかったです。
田口
オフィスのデザインを考えたり、必要な家具や備品をピックアップして発注したり、決めることがとにかく多いからね。楽しいっちゃ楽しいんだけど。
Seki
移転したら終わりではなく、移転後は移転後で家具や工事したものを減価償却したり、それを固定資産台帳へ登録したりしなくてはいけません。数も膨大ですし……。あとは、移転先ビル独自のルールもあるので、社員への説明や対応なども必要でした。
田口
減価償却も、僕のイメージだと、例えば全部で5億円かかったとして、年間1億円を5年かけて経費にしていくというイメージだったのですが、実際はそんなざっくりと計算できるものではなくて。
買った家具や備品はそれぞれいくらで、全部でいくつあって、工事費はいくらで……という膨大な請求書の中から減価償却対象のものをピックアップして集計しなければならないんです。オフィス内のすべての材料を知り尽くしていないと減価償却できないんですよ。
Seki
把握していないとできないものでいうと、税務調査も似ていますよね。必要な経費資料をすべて準備して説明できるようにしておかないといけない。
田口
確かにそうだね。経理や労務が他の業務と違うところは、そういった一時的に忙しい業務が発生した場合でも、通常の業務を止められないところですよね。他の業務であれば、「Aのタスクの優先度が高いから、Bのタスクの優先度は下げて調整しよう」ということができますが、経理や労務は「忙しいから支払いや給与の振り込みを2日遅らせます」とはできません。
移転や税務調査、社員旅行やシステム更改など、忙しい時期はあるのですが、そのときでも絶対に決められた業務を終わらせなきゃいけない大変さはバックオフィスならではだと思います。
f4samuraiだからこそのやりがい
活躍できる人物像は?
― バックオフィスの職種はどのような業種の会社でもあると思いますが、その中でf4samuraiのバックオフィスだからこそのやりがいは何ですか?
Seki
創業から今までは会社の規模や社員の数がどんどん増えていった時期だったので、その動きに合わせて新しい業務にチャレンジができたというのが大きなやりがいの一つだったと思います。創業当時と変わっていないのが役員との距離が近いことなので、バックオフィスからも声を上げることができるのが大きな魅力ですね。
「会社のためにこういうことがしたい」というのを直接役員に言うことができて、それが理にかなっていることであれば「良いよ」と言ってもらえる。やりたいことにもよりますが、稟議を通すために色んな書類を作って、何週間も会議を重ねて……といった手順もなく、二つ返事で承認をもらえることもあります。
「新しいことに挑戦できるチャンスがある」「物事を改善していく余地がある」ということは、日々のモチベーションにも繋がっていると思います。
― 新しいチャレンジをしていくとなると、業務の効率化や工数削減などの工夫も必要になってきそうですね。
田口
Sekiさんは業務の効率化がすごく得意なんですよ。そのおかげでこれまで少ない人数でバックオフィスを回してくることができました。ただ、今後メンバーが増える中で、「ただ効率化すればOK」という風にはしたくないと思っています。最近だとインボイス制度の導入がありましたが、労働に関する法律や規約は変わることが多く、単純にそのときの業務を効率化しても、また新しく対応しなくてはいけないことが生まれることもあります。
さらに社員数も増えるとなると、業務効率化だけでは限界があるな、と。なので、効率化だけに頼るのではなく、基本思想を人から人へ引き継ぐようにしよう、というのがバックオフィス全体で気を付けていることの一つです。
― なるほど。現在の課題や、これから新たに取り組んでいきたいことはありますか?
Seki
各領域でやりたいこと・やれることは色々とありますが、特に法務関連は強化していきたいですね。これまで法令順守など、会社として最低限のことはもちろんおこなってきましたが、その一歩先の「今のf4samuraiにはこういうことが必要じゃないか?」と会社の事業や状況に合わせた対応を考案していくことまではできていません。
そのような提案までできるような方に参画いただくことで、さらに強いバックオフィスチームにしていきたいですね。逆に言えば、担当者としても会社としてもチャレンジできることがまだまだたくさんあると言えるのではないかと。
田口
やれることが多いという話でいうと、総務・法務・労務・経理、どの職種でも基本的に幅広い経験ができると思います。面接などで外部の方とお話すると、例えば同じ経理職でも買掛担当や売掛担当など、さらに細分化された領域で仕事をされてきたという方も多いのですが、うちにはそこまでの縦割りはないので、ある程度包括的に業務をお任せできる環境だと思います。
Seki
以前は私が兼務している職務が多すぎて、開発現場のメンバーにも気を使わせてしまい、「忙しそうだから」と相談を遠慮した方もいると聞いています。人を増やすことで職種や相談先をしっかりと分けつつ、かといって裁量や業務範囲を狭めすぎないチームにしていきたいですね。
― こんな方ならf4samuraiで活躍できそう!という人物像はありますか?
Seki
探求心が強く、情報取集能力が高い方や自分で考えて行動できる方だと非常に活躍できると思います。先ほど田口さんも言っていましたが、労働に関する法律や常識は変わることが多いので、それらをきちんとキャッチアップした上で、f4samuraiの場合はどうしたら良いかを考え自走できる方だとマッチすると思いますし、やりがいも感じていただけると思います。
田口
「自分で動ける」というのは大きなマッチングのポイントだと僕も思います。人柄面でいうと、言い方が難しいですが……ちょっと口うるさいくらいの方が良いかもしれないです(笑)。
やはりバックオフィスなので、法律を扱ったり、お金を扱ったり、細かいところまで気にする必要がありますし、ミスがあってはいけない作業もたくさんあります。なので、小さなことに目を配って気にする感性のようなものを持っていて、その感覚を根気強く周囲にも伝えていける方だと嬉しいです。
もちろん、細かいことにこだわりすぎて全体の最適化が疎かになってしまったり、ルールを増やしすぎて他のメンバーに窮屈な思いをさせることは違うと思っていますが。細かいことにまでアンテナを張りつつも、明るく楽しく働いてくれる……そんなバランス感覚を持った方に来ていただけたら言うことなしだとは思っています。
Seki
バックオフィスとしての正しさを追求することと、べき論でがんじがらめになってしまうことは紙一重ですからね。そこは私も他メンバーも、日々役員陣と議論しながら探っていくようにしています。
田口
そうだね、会社の規模や状況によって取れるリスクの考え方も変わってくるし。だからこそ、相手が経営者であっても言うべきことはきちんと言う、メリハリとバランスを大切にできる方にぜひ来ていただきたいです。
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