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籠鳥雲を恋う

中国では非婚化が進んでいるのだと、中国人の友人が話していた。
競争社会からの疲労。不況で増加する解雇や襲ってくる日々のストレスを目の前に結婚という挑戦はもはやあえて選択しない人が増えているのだと。

日本は結婚や婚活ブームはまだ盛り上がっている。
電車広告やYoutube広告でもマッチングアプリや婚活イベントなどあらゆるところに掲載されている。

「いい歳になったんだから」と男女ともに結婚を後押しするような目に見えない圧がある中、私は首をかしげてしまう。

結婚を意識し始めたのは中学の頃だったと思う。
同性同士の恋バナで、いつまでに結婚したいといった会話は当時からしていた。
周りの皆と同じように「23歳〜24歳には結婚して〜」なんて言ってた私は今年28歳になる。
今になっても正直、結婚へのイメージがつかないし、結婚への渇望はまだない。

結婚を考えてくれた人とお別れをしたことがある。
彼と一緒に見れる未来が、いつのまにか私個人の幸せを覆い被さって
私は彼のパートナー以外の何者にもなれない。

そう強く感じて、急に怖くなった。

その時に結婚を夢見ていた私は私から去っていった。

結婚をある種の目標として幼少期から生きると、奥さん・お母さんというアイデンティティが先行して
自分のために生きるよりも誰かのため(家族・子供)に生きることになるのだと。

私は、私のために生きる。

そして雲を恋しく思うあなたに自由であってほしい、と願う。

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