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価値観が多様化するとコストは上がる

今朝のNHKの「あさイチ」を見ていると「クリーニング代はなぜワイシャツが安くてブラウスは高いのか」という疑問の回答をしていました。

ワイシャツをクリーニングに出す人が非常に多いから、機械化されていて、安くなっているという趣旨でした。
確かに、僕が新入社員だった頃には寮にクリーニングボックスが置いてあって、そこにワイシャツを入れておくとクリーニングに出してくれました。独身男性だと特に、ワイシャツを毎日のようにクリーニングに出す人は多いと思います。

大量生産から多品種少量生産への転換

工業製品は、1980年代ぐらいまでの大量生産の時代から、その後の多品種少量生産に移行したことで、ある程度以上の低コスト化が出来なくなったと思います。特に自動車など。
需要自体が下がることと、価値観の多様化でいろいろなモデルやカラーが必要になることなどで、コストはどうしても上がってきます。
とは言っても、多くの工業製品は少量生産に適応したので、過渡期に比べるとローコストで物を作れるようになっているとは思いますが。

小規模事業者に頼むと高い

先日からフリーランスが増えたことの問題点を考えているのですが、確かに現代のフリーランスは未熟な人も多かったり、副業が流行っていることも影響して、フリーランスの料金が低くなる傾向はあるのですが、それでも同じサービスを大企業が大量に実施すれば、必ず企業のサービスの方が安くなるし、ユーザーもそちらに流れると思います。

価値観の多様化 = 高コスト化

みんなが同じ物を食べて、同じ服を着て、同じような家に住んで、同じような仕事をし、同じ番組を見て、休日は同じことをして遊ぶ。
こういう世の中だとそれぞれの商品・サービスは大量に作れるし機械化も容易で、結果としてコストは安くできる。

人々がそれぞれの異なった暮らし方をすると、一つの商品・サービスの利用者も減るから沢山作れない。結果としてコストアップになるんですね。

今はコンピュータ化と情報化が進んでいるので、多様化への対応も速くなっているから以前ほどのコストはかからなくなっているのかもしれません。
でも、さらに個々人が自分のわがままをどんどん言うようになると、商品・サービスはどんどん細分化されていくのだと思います。

わがままを言う → コストは上がる → それ以上のものを求める → コストは上がる

というインフレスパイラル(笑)には陥りたくない気はします。

それでも安いサービス

牛丼業界は一時は安売り競争で業界自体がダメになりかけて、その反省から値段が戻ってきました。
ちゃんとした業界があれば、そのような反省もできるのですが、企業によって特定の業界を形成していないフリーランス中心の業界だと、安売り競争は歯止めがないと思います。

価値観が多様化しても商品・サービスが安いのはなぜかと考えると・・

  1. 海外の人件費の安い所で生産している

  2. 国内の人件費の安い人たちを使っている

  3. AI的なものが増えている

ということなんじゃないかと思いますね。
働く人にとっては決して歓迎できる状態ではありませんね。

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