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どんな仕事に憧れますか?

私の仕事は、薬剤師。

何を隠そう、私の両親も、親戚も殆ど薬剤師なので、薬剤師が一番身近な仕事で、逆にスーツを着て通勤している「会社員」はなんだか眩しい存在だった。


私は学生の時から国語と英語がすこぶる得意で、数学と化学がからきしだめな、典型的な文系脳で、文理選択の日に理系のテキストの方に並んでいると、「おーい、こっちだよ」と、友人達に普通に並び間違っていると勘違いされたくらい。

けれど、どうにかこうにか薬学部に入学してみて気付く。あれれ、大学に入ってみれば、文系、理系というより、、「暗記」に強いかどうかじゃん!

という訳で、数学、化学は苦手でも、暗記が得意な私は、理系の落ちこぼれから、成績優秀者に生まれ変わることが出来た。(はい、井の中の蛙が鳴いています。)


大学を卒業して、好きな英語を活かしたいという気持ちから、病院や薬局ではなく、薬に関わる企業に就職した。

志望動機に書かれていない気持ちとしては、大きなビルの綺麗なオフィスで持ち運べるパソコンで仕事して、お昼休みには社員証を首からぶら下げてお財布をパーティバッグみたいに持って、信号待ちをしているOLさん達に、私はなんだかとっても憧れていたのだった。(よっ、丸の内!)

「会社員」の居心地はまぁまぁ良かった。
「弊社」と言ったり、自分がしてしまったことではないチーム全体のミスやもっと大きな範囲での不足などがあった時にも、取引先に「ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。」と謝ったりする度に、良い意味で自分度合いが薄まって、組織の中の人として大人になっていく気がした。

「〇〇(会社名)の〇〇(名前)でございます。」
と名乗る度に、会社への帰属意識は高まり、「社会人、会社員としての私」の輪郭が強まっていく感じがした。

自分の努力の過程も成果も、しっかり理解してくれる上司とチームメンバー達が居て、フィードバックや評価、昇給に反映される、今振り返れば本当に有難い職場だった。

正直、「何者」かにはほんの一握りの人しかなれないという現実が朧げに分かってしまった20代前半に、それらは有難い拠り所でもあった。


結婚と夫の転勤を機に、会社員を辞め、専業主婦期間を経て、薬局薬剤師に転職した。私はそんな過程を踏みながら、「ああ、こういうことか」と身をもって理解した。

新入社員の時に、上層部の方がぽろりと溢した一言が反芻された。「女の子は、みんな辞めちゃうからなぁ、、結婚しても辞めないでね?」

私は笑いながら、「私は辞めません。ずっとここで働き続けます!」と意気込んだっけ。

P.S.
おっと、そうこうしている間に女性の働き方問題の話に移行していきそうなので、ひとまずいつの日か書いていた記事を貼っておきます。良かったら、こちらも覗いて頂けると嬉しいです。


ちなみに私は薬局に転職して、会社員より薬局薬剤師の方が自分に向いている気もしているので、外的要因によるキャリアチェンジも結果的には良かったと思っています。

ところで、表題に戻りますが、皆さんはどんな仕事に憧れますか?もし、全ての仕事の賃金、待遇が同じならば、どんな仕事をしたいですか?

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