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勝者の歴史

はじめまして

この一文から始めさせていただきます。

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歴史とは即ち勝者の歴史である。

今では誰もが当たり前に字を読み、字を書く。誰もが当たり前にネットなどを通して発信することができる。それらを照らし合わせれば世の中で何が起きていたのか、数百年後に見ても分かりやすいだろう。

しかし、かつては違う。文字を扱うことが出来るのは一部の人間の特権であった。人伝いに出来事が伝わることはあるだろうが、口伝の正確さなどたかが知れてる。

犬王という映画を見た。実在したという「犬王」という能楽師をポップに描いたミュージカルアニメーション映画である。その中で、犬王が平家の亡霊から事実を聞き、能楽で民衆に伝え、全国を行脚する。そこで、当時の実権を握っていた足利家から「私たちが記した平家物語が正史とする。その正史から外れた平家の話を能楽で上演することを禁止する。さもなければ友を殺す。」というような脅しを受け、犬王は自分が伝え聞いたものを演じることを止めた。

真実とフィクションを織り交ぜた作品とはいえ、権力者により歴史をねじ曲げられ後世に伝えられることがあるのだと改めて気がついた。それもそうだ。今の大統領や首相などとは違い、圧倒的カリスマ性などが必要で、情報操作もカリスマ性確立の必要な手段だ。

明智光秀も残っている資料が少ない歴史上の人物なのだという。織田信長を討ち取ったとはいえ、すぐに豊臣秀吉によって殺された、いわば歴史上の敗北者である。そのため、悪く書かれることが多い。また、その当時、明智光秀と敵対関係であり天下人である豊臣秀吉に光秀と関係を持っていたことがバレるだけでも不都合であるため、多くの書物が改ざんされたという。

世の中には勝者の歴史に埋もれた敗者が5万といる。過去に既に起きたことは何も変わらないのに、資料の研究によって、歴史はどんどん変わる。また、発信者と受け取り手によっても大きく変わる。

私も後世に名前も残らず消えていくのか。
そう思うと少し寂しいのだ。

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手の届く範囲にいるあなたが

幸せでいることを願います

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