新幹線

はじめまして

この一文から始めさせていただきます。

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久しぶりに新幹線に乗った。といっても、上京した時以来だから1年も経っていない。

今更思うのもおかしいことだが、改めて新幹線はものすごい速さである。都内で地下鉄やJRに日頃乗っていても、車を追い抜くから速いなとな感じる。だが、それの比じゃない。

都内だと電車より車の方が早いこともあるし、そのまた逆も然り。そもそも都内は混みあっていて乗り物が走るのに向いていないように感じる。

それに比べて新幹線の速さはレベルが違う。新幹線専用の線路を走り、止まる駅は少ないため減速が少ない。地図上で見たら急なカーブも、乗っていたら分からないほど減速せず進む。

新幹線に乗っている時に、窓の外を見るのが好きという人は多いだろう。私もそのひとりだ。電車でも景色の移り変わりを見ることができるが、新幹線はそれよりも早いスピードで変化していく。都内のビル群から抜けるのはすぐだ。ビルを抜ければ住宅街が整然と立ち並ぶ。視界が一気に開けて、今日は富士山も見えた。新幹線は住宅街よりも高い位置を走っていくため、屋根がよく見える。そーすると住宅の屋根の高さがほぼ同じ位置に揃っているのがよく分かる。都市計画とハウスメーカーによる開発の成果と言えるだろう。密集した住宅街を抜けると田畑が広がっていき、山が連なっていく。都市の形成のされ方を目で見て、学んだことを直に感じることが出来る。

私は窓の外を見るのにプラスして地図アプリを見るのが好きだ。日頃の生活でも地図アプリはよく利用する。目的地に向かうためのナビとしては勿論だが、その地域や、都市、地形を見るために利用する。そのため、デフォルメされた地図より、衛星写真のほうが好きなのである。どこに川が流れ、どこに山があり、どこに公園があり、どこに街があるか、すぐに分かるのだ。最近では本やテレビで見た場所を地図で調べてどこにあるのか、どーやっていけるのか、周りにはなにがあるのかを見るのも好きなことだ。

日頃から地図アプリを使っている私は、日本を様々なスケールで見ている。細かい小路まで見えるほど拡大してみたり、町と町の関係を見てみたり、川の源流から海までを見てみたり、様々だ。これは私の趣味嗜好の問題なのか、建築という分野に足を突っ込んでいたからなのかは分からない。だが、様々なスケールで見る癖がある。そのため、日頃の生活圏でのスケールを、新幹線に乗ると大きく逸脱しているのを強く感じたのである。

地図アプリ上を猛スピードで進む、現在地のまる。体だけがものすごいスピードで動いているのに、心が追い付いていないようだった。乗り物酔いも、人間ではありえない揺れや景色の早さに追いつけず気持ち悪くなるというものだ。心も体も乗り物は私達を置き去りにしてしまう。

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手の届く範囲にいるあなたが

幸せでいることを願います