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30日間の革命 #革命編 86日

 白の会のメンバー集めが始まってから一週間が経過した。各々近況報告と、どれくらいのメンバーが集まったかを共有するた、メンバーは再び集まった。

 「みんな今日は集まってくれてありがとう。今橋田さんは部活だから欠席ね。あと、セトも何か用事があるみたいだから、遅れてくるみたい。それ以外のメンバーで近況の報告などが出来ればって思ってる」

 まずは坂本がこの場を仕切る。

 「ならまずは……この一週間でどれだけ人が集まったかを先に発表するね」

 坂本はそう言うと、タブレットを持ち出しFacebookの画面を開きメンバー数を確認をし始めた。

 「この一週間で集まった人数は……27人です!」

 坂本はタブレットの画面を皆に見せて、人数を発表した。

 「おぉー! 1週間でそんなに集まったんだ! 皆がんばったね」

 森下は思わず拍手をしながらそう話した。

 「確かに、1週間で30人弱集まったんなら、結構いい方だね」

 江藤も森下に続いた。

 坂本はタブレットで参加者を見ながら、

 「そうね。だいたい30人くらい集まっていてくれればいいかなって思ってたけど、それに近い数字になったのは本当にみんなのおかげだと思う。ありがとう。参加してもらった人たちの内訳をみると、ほとんどが3年生だね。特に女子バレー部と野球部が多いのは、江藤さんと森下君の力だと思う」

 と分析をした。坂本の言う通り、今回集まった参加者のほとんどは江藤と森下が声をかけた人たちだった。野球部や女子バレー部は元々部活で厳しく指導され、他の学生よりも理不尽な扱いを受けてきた回数が多い。そのため、それに対しての反抗心を持っていた学生が多かった。

 「橋田さんの声かけもあって、2年生の参加者もちらほら増えてきているみたい。実はここが結構重要なポイントだと思う。なんせ、私たち3年生は言ってもあと数カ月で卒業してしまう。例え革命を起こしたとしても、2年生たちが全く賛同していなかったら、それはただの迷惑な行為に過ぎないわ。掲示板には2年生からの投稿もあるから、学校を変えたいって思っている人も多いと思うの。これからは、同級生を増やすのはもちろんだけど、何とかして2年生、1年生も参加してもらうように動いていきましょう」

 坂本はメンバーにそう呼びかけた。

 「でも私、1年生とか2年生にあんまり知り合いいないんだよね。どうしたらいいかな?」

 棚橋が少し不安そうにそうつぶやいた。

 「……確かにそれは結構悩めるところなんだよね。私もそんなに後輩との付き合いがないから、ちょっと困ってるんだ。無理やり声をかけても、多分不審がられちゃうと思うし……。何かいい方法ないかな?」

 坂本自身も、後輩との付き合いが少なかったため、何かいい方法がないか、他のメンバーに問いかけた。メンバーたちは腕を組んだり、上を見上げながら悩んでいる様子。中々良い答えは出てこなかった。

 すると、

 「やっぱりSNSを使って集めるしかないんじゃないかな?」

 と後方から声がした。メンバーたちが振り返ると、そこには加賀の姿があった。

▼30日間の革命 第一部
まだお読みでない方は、ぜひお読みください!

▼30日間の革命 ~第二部革命編~
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