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エシカルnoteはじめます。

近頃、『エシカル』や『サステイナブル』の文字を目にすることが増えてきた。雑誌でエシカルファッションの特集が組まれていたり、私の家でとっている新聞では『SDGs』に関する記事が隔週で連載されている。まだまだ「え、エシカル?何それ?」みたいな人もたくさんいるとは思うけれど、それでも少しずつ少しずつ、でも確実に私たちの生活にその姿を現し始めている。
(エシカルとは直訳すると「倫理的な」という意味で、そこから派生して、「地球環境や人、社会、地域に優しく、配慮した社会的規範や考え方」であるとされている。)


私がエシカルという言葉を知ったのは、今から約7~8年ほど前だったと思う。エシカルジュエリーのブランドを立ち上げた起業家の方がメディアで取り上げられていたのを目にしたのだ。ただ、当時はまだエシカルなんてものは世の中にほとんど認知されておらず、私自身、こういったエシカルの価値観にあまり興味を示すこともなく、何やらよくわからない「それ」は私の目の前を足早に右から左に通り過ぎていった。
そう、今思えば当時の私はとても物質主義的だったのだろう。特に何の疑問を持つこともなく、大量生産・大量消費の時代を生きる中で、表層にある欲望にただ忠実に、自分に贅沢することをひたすら許す、そんな生活を送っていた。
物を購入するときの基準といえば、「見た目が良いから」とか、「流行っているから」。好きな芸能人が使っている化粧品や洋服のブランドの新作をチェックするのが習慣だった。はたまたできるキャリアウーマン風を装って、「機能的だから」、「便利だから」という基準も頻繁に登場していた。本当にもう、何から何までとにかく自己中心的。酷いときには、全く必要でないにも関わらず「だって欲しいものは欲しいんだもん」なんてことも。その商品がどこで、どうやって、誰の手で作られているのか、その背景に想いを寄せることなんて全くと言っていいほど無かった。こうやって振り返ってみると、我ながら本当に恥ずかしい…。


そんな私がこうしてエシカルについて発信していこうとしているなんて、疑問に思われるかもしれない。私自身、過去の自分と今の自分を比べてみると、「あれ、本当に同じ人物なのか?」なんて思ってしまうほど。
きっかけはいろいろあるけれど、その中でもひとつ、特に切っても切り離せないのが約2年半の世界放浪の旅。2014年から2016年にかけて約40ヶ国を訪れた。東南アジアやインド・スリランカのような途上国から、北欧のようなある種、幸せの象徴と言われる国々まで、いろんな文化や宗教、人々の生き方や価値観に触れたことはとても大きかった。貧困の問題と経済的自立への課題、私たち先進国による経済活動の結果、各地で起きている自然破壊や異常気象、そして自然との共存共栄の在り方、などなど、私が旅を通して見て、聞いて、感じたことを今後、このnoteの中でも折に触れて紹介していきたいと思っている。

さらにもうひとつ、自分の生き方を変えるきっかけとなったのがNLP(神経言語プログラミング)との出会いだった。旅から帰国後、私は自分でも何が何だかわからないくらい、自分を見失ってしまっていた。先ほど「あれ、本当に同じ人物なのか?」なんて書いたけれど、実はこれは冗談でもなんでもなくて、本当に、過去の自分がどういう価値観を持っていて、どういう人たちとどんなふうに付き合い、どんな判断基準をもって何を選択していたのか、まるでわからなくなっていた。それがどういう状態だったのか言葉で表すのはとても難しいけれど、ある種、アイデンティティの喪失みたいなことだったのかもしれない。そんな状況にとにかく焦った私は、もっと自分のことを知りたい、しっかり自分と向き合おう、と思い、NLPを学ぶことにしたのだが、結果的にこのことが私の生き方、人生の方向性を決めたと言える。中にはNLPを心理学の小手先のテクニックみたいに思っている人もいるかもしれないけれど、私にとっては技術的なことは二の次で、それよりも2年間、自分と向き合い続け、ときに心身のバランスを崩しながらも、自分の内側の深いところにあるビジョンや使命について向き合う機会を得られたことが何より大きい学びとなった。

そして、それまで漠然と「旅の経験を発信したい」「自分の内側にあるものを伝えたい」「世の中に貢献したい」「誰かの役に立ちたい」と考えていたことと、NLPの学びの中で先生に言われた「利他的に生きること」「短期的ではなく長期的にみて、多くの人にとって良いと思えるものを選択していく」という教えがピタッとハマった時、何の巡りあわせか、またまたエシカルが私の前にひょこっと顔を覗かせた。

「あぁ、エシカルか…。そういえば、そんな言葉あったな…」
「…ん?ちょっと待てよ…。そもそもエシカルってよく知らなかったけれど、何だっけ…?」

かつて私の目の前を颯爽と通り過ぎたあいつが、今はどっしりと腰をかけてこちらを見ている…ような気がした。
そこから私はすぐにエシカルについて調べ始めた。本を読んだり、インターネットで関係ありそうな情報を片っ端から漁ってみたり。そうこうしているうちに、さっきまで漠然としていた想いやビジョンが急に鮮明になっていくのを感じた。自分がやっていきたいと思っていたことがエシカルの価値観や考え方にものすごくフィットしていることに気づいたからだった。いや、それどころか、旅に出る前のキャリア時代の知識や経験、それとは全く違う旅での経験、そしてNLPでの学び、さらにはこれまでのたくさんの人たちとの全ての出会いが、このエシカルというものに全て集約されていくようにすら思えた。
「エシカルについて発信していこう」と決めた瞬間だった。


だいぶ長く、そして熱くなってしまったけれど…、今後、エシカルの何を発信していくのか、どういう活動をしていくのか、について最後に少しだけ。
そもそも世の中の人はエシカルについてどういうイメージを持っているのだろうということを考えてみたところ、ひとつは「スマート・カッコイイ・意識高い系」というポジティブ寄りのイメージ。もうひとつは「よくわからない・自分とはあまり関係ない・めんどくさそう・お金がかかりそう」のような、少しネガティブ寄りのイメージ。だいたい大きく分ければこの2つなのかな、と。(他にもあるかもしれないけれど。)
自分のスタンスとして、ひとつめの「スマート」とか、「カッコよく」とかはちょっと性格的に難しいので、そこは誰か他の方にお任せするとして。
ふたつめの「よくわからない」「自分とはあまり関係ない」「めんどくさそう」と思っている方々の心に届くものを発信していきたいと思っている。
たとえば、私たちの身近にあるものや、日常でちょっと役立つような商品やアイデアを紹介させていただいたり、私が勉強したことや自分で調べたことをシェアさせていただいたり。単なる知識の共有だけでなく、実践・実験してみての過程や結果も共有していく予定。
「エシカルのイメージを変える!」なんて仰々しく言うつもりはないけれど、はじめの取っ掛かりとして「実はエシカルっておもしろいんだ!」と思ってもらえるような、そんなエッセンスを加えていけたら。
そして、読んでくださる方々と双方向のコミュニケーションを取りながら、私自身、一緒に学んで、一緒に成長していければと考えているので、じゃんじゃんご意見ご感想などいただけましたら、とてもうれしいです。
よろしくお願いします。

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